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F組三国志 7-5 [F組三国志 7 星屋和彦]

さあ今日から新しい席だ。
天気も良いから新鮮な気分。
昨日のうちに並べ替えてある机の配置は、鶴翼の陣と呼ぶことになった。
授業は先生との戦いとなるのかな。
チーム麻里子は第一回テスト団体戦の勝者ということで中央に陣取る。
黒板に向かって左はチーム哲平、右はチーム正信。
どちらも通常の席より前に出て、教卓を囲む形で。
自分はチーム最前列の右端に陣取るから右にはチーム正信の誰かが座ることになるが…。

「あ~、隣は星屋くんなんだ~、よろしくね。」
「う、うん、こちらこそよろしく、清水さん。」
「なんか席の配置が変わって、少しどきどきじゃない?」
「そ、そうだね。」

少しじゃない、かなりどきどきだ。
清水さんとは遠足の時にも話した。
かなり普通に。
今日も普通に話しかけてくれる。
中学の頃、自分に話しかけてくれる、しかも普通に、なんて女の子はいなかった。

「ふふ、ねえ私は省吾さんたちの娘になったからね。」
「えっ?」
「お師匠さまの娘だから、星屋くんは、ちさとお嬢さまって呼んでね。
いつもは、ちさとで良いのよ、スイッチが入った時だけ。」
「ど、どういうこと?」
「あら、まだお父さまから、お話し聞いていらっしゃらなかったのね。
お母さまのことを美咲さまと呼ぶ、門下生の和彦さん。
私は十三歳のおてんば娘って役どころ、和彦さんにもご迷惑をおかけするってとこかしら。」
「そうなんだ、面白くなるのかな…。」
「面白くするの、多少の演技指導は演劇部期待のホープ、ちさとお嬢さまがしてあげますからね。」
「そうか、演劇部だったね。」
「うちのお父さまって、面白いこと考えるのよね。
普段、気が向いたら、みんなで役になっておしゃべりして、形ができそうだったら、脚本作って文化祭のネタにしてもいいかなって。」
「あ~、そう言えば、一昨日お話した時、その路線でやってみよう、なんておっしゃってた。」
「脚本家の候補は外山留美、彼女も演劇部なの、で、お父さまの古くからのお友達の娘さん、十七歳ぐらいって設定よ。」
「お師匠さま、いつの間に…。
あっ、お嬢さま、自分の歳は幾つぐらいで?」
「はは、和彦さんは自分の歳を人に訊くのね。
ふふ、そうね十六~十九ぐらいの間で自分で決めていいわよ。
性格はね、内気なんだけど、もっと積極的になろうって悪戦苦闘してるって感じ、時に空回りしながらもね。
そんな和彦さんを私のお父さまとお母さまが暖かく見守っているの。」
「そ、そうか…。
ちさとお嬢さま、自分は嬉しいです、お師匠さまの心遣いが身にしみてきます。
これから、よろしくお願いします。」
「ふふ、しっかりしてね、私の兄貴的存在なんだから、がんばんないと、おてんば娘に引っ張りまわされるわよ。」
「はい、お嬢さま。」
「じゃあ、ここでスイッチ切って。」
「え?」
「私もずっとお嬢さまをやってる訳じゃないの、演技としての、ちさとお嬢さまと、星屋くんのクラスメート、普段の私、清水ちさととは別よ。」
「そっか、了解…、えっと、ちさとさん…。」
「ふふ、普段の星屋くんはどんな人なの?」
「えっと、内気なんだけど、もっと積極的になろうって悪戦苦闘してるって感じ、時に空回りしながらも…。」
「それを省吾さんと美咲さんが暖かく見守っているって、ははは。」
「ほんとに空回りしちゃうかもしれないけど、今、がんばろって思ってるんだ。」
「おっけいおっけい、清水ちさとは星屋くんの味方だからね。」
「ありがとう。」

自信はない、ないけど、演じるか…。
お師匠さまは、姉御の子分を演じてた自分のことも考えてくれたんだろうな。
ほんとにがんばってみよう。
仲間も…、ふふ、味方もいるんだ。
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manekiuri

(オヒサシブリです~^^;)
by manekiuri (2011-04-22 10:59) 

おにい

manekiuriさん、どうもです。
ウリさまカレンダーは密かに愛用させていただいております。(感謝)
by おにい (2011-04-22 21:49) 

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