So-net無料ブログ作成

明日へ、百年後を見据えて -3 [言いたい放題、書きかけ的]

「自分と国家を考えるということかな。」
「どういうことです?」
「自分と自分の属する集団を考える、と言ってもいい。
山形くんは日本と自分の関係を考えたことあるかな?」
「えっ? 日本で生まれ育った日本人ですけど…。」
「でも日本人であることを特に意識するのはオリンピックとかワールドカップとかの時だけじゃないかな?」
「そうですね、スポーツの国際試合の時は日本の選手ががんばっていると、盛り上がりますよね。
あと、桜の季節かな…。」
「なるほど、でもね、それ以外では国民としての意識が弱いと思うんだ、特に若い世代ではね。」
「はい…。」
「国との結びつきだけではない、自分の住んでいる地域との結びつきだって弱くなってると思う。
その地域の住人という感覚が弱くはないかな。
自分の生活に直接係わってこないからね。」
「そうですね、自分も子どもの頃は地域のお祭りとかに参加してましたけど、都会に移り住んでからは…、隣に住んでる人ととも声を交わしたことすらないです。」

「え~っと、村落共同体って言葉聞いたことあるかな?」
「昔の村では、否が応でも協力し合わなければ生きていけなかった、ってことですか?」
「うん、それから…、徴兵制のある国、その国民である若者…、戦争してる国の若者は、否が応でも国のことを考えるんじゃないのかな、日本の若者たちとは全く違った感覚で。」
「…、でしょうね…。」

「今の日本は、色々な意味で個人と集団との関係が弱まっていると思うんだ。
その分、気楽に生きられる訳だけど、社会が弱くなり、ひずみが大きくなった。
自分さえ良ければ良いと考える人が増えたおかげで、人に優しくない企業が増えて…、且つ巨大化してしまった。
自分たちの属する社会に対する意識が弱まり、その社会を大切にしない、このことが貧富の差の根源の一つだと思う。
もちろん、それだけじゃないけどね。」
「…、そういえば、選挙の投票率…、若い世代は低いみたいですよね。」
「ああ、それは、この国の政治家に魅力がなさすぎることもあるけど、この国が、自分の国だという意識の弱さにもよると思うんだ。
だから。
大学に、色々な形で、この国の将来について考える場があって良いと思うのさ。
老いた国…、平均寿命の高さ、高齢者の人口比率に占める割合という問題ではなく、明日への希望のなさがこの国を、精神的に老いた国にしてしまっている…、そしてさらに。
でも、明日の日本を考える若者が増えたら、いや、明日の日本を作っていく権利は若者にあると思うんだ。」
「権利ですか…。」
「今は、そんなことを、若者たちが気づけないシステムになってる気がするんだ。」

「う~ん、難しい話ですけど…、現実問題としてはどうなのですか?」
「な~に方法はいくらでもあるさ。
そうだな、例えば…、大学の研究活動の中で、まず百年先をイメージして、有る程度完成させたい社会システムを描いてみる、学部によって、その方向性は違ったものになるだろうけど。
理想的な税制度、理想的な法律の体系、理想的な経済システム、理想的な社会福祉のあり方…。
そういったことを、まず目先の現実から離れて描いてみるのさ。
もちろん、答えは一つじゃないけどね。
そしたら、現状と理想をつないで、そのプロセスを構築してみる。
五年計画、十年計画といった形でね。
簡単に完成度の高い研究がまとまらなくても良いと思う。
卒論として取り組むのも有りだな。
いや、ぜひ卒論としても取り組んで欲しいと思う。
小さくきちんとまとまった卒論の方が良い評価を受けるかもしれないけど…、学生時代の貴重な時間を使って研究するのなら、この国のシステムを変える様な、でっかい、夢のような研究をしてくれる学生が増えたら、楽しいと思わないか。」
「…、小さくまとまった…、ぼくらは型破りのことなんて…。
最近、幕末ものがちょっとしたブームになっていて、自分もちょっと考えたことがあるんです。」
「うん。」
「吉田松陰の松下村塾では何を教えていたのか。」
「吉田松陰か私も不勉強でよくは知らないけど、少なくとも、大学入試のテクニックとかではないだろうな。」
「はは、もちろんですよ、ただ、自分たちが高校で、大学で、勉強してきたこととは別次元のような気がして…、もしかすると、高校の授業で同じようなことを耳にしてきたのかもしれないけど、自分の心には届かなかった。
とにかくテストで点を取らなきゃいけませんでしたから。」
「なるほどな。」

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0