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地震-8 [権じいの村-9]

「初動の援助活動はおおむね成功したと言って良いでしょうね。」
「高柳さんのおかげです。」
「いえ、学生たちが本当にがんばってくれたからですよ、慶次さん。
第二の故郷だからって、ずいぶん大勢の学生がボランティア活動に参加してくれてますからね。
一般からのボランティア参加者のまとめ役をやってくれてる学生も多くて、効率が良かったです。
山神先生から、こんな時のポイントを教えていただいていたことも本当に役に立ちました。
災害時のボランテア活動なんて組織だってやらないと効率悪いですからね。
急ごしらえの組織をいかに有効に動かすかって、話しを聞いてる時にはピンとこなかったことが…、現実のこととなって、そういうことなんだ、って先生の話しがとても役にたちました。
山神先生自身も支援センターの組織作りでずいぶん動いて下さいましたし。
それと、慶次さんの、自分たちの国だから自分たちの手で守ろう、って言葉も学生たちに浸透して来ているみたいですね。」
「うん、俺も見て回ってる時に感じましたよ。」
「これからは、家を失った人達への支援となるのですけど…。」
「山村体験用の家屋は、使えませんかね?」
「はい、しばらく山村体験は中断して…、市の方とも調整に入っています。
他も…、でも私たちの手で何とかなりそうです、慶次さんは夢プロジェクトに戻られても大丈夫ですよ。」
「はは、心強いっていうか…、ここを高柳さんに全部お任せで動けるなら…、やるしかないですね。」
「お願いします。」
「ただ、ここが落ち着くまでは…、そうだな小春ばあちゃんちで本を書いたり、今まで出会った若者たちと連絡を取り合ったりしてようかと…。
ちょっと、立ち止まって見直すことも大切かなって…。
突っ走りしすぎそうだった気もしてたんです。
今回の地震は…、大地が俺にちょっと待てと…。」
「そうですか、確かに、あせりすぎて私たちの挑戦が変な方向に向かってしまったらいけませんからね。」

「…、高柳さん、本当に有難うございます。」
「えっ? 慶次さん…。」
「俺たちの挑戦なんて言ってますけど、所詮、う~ん博打みたいなことじゃないですか…。
そうだな、高柳さんが俺たちの取り組みに参加して下さっていなかったら、ボランティアセンターの長は俺がやってたと思います。
でも、高柳さんのようにスムーズにやれたとは思えませんし…。」
「何を言ってるんです慶次さん、私の方こそ慶次さんに色々助けられましたから…。
私は、ここが好きなんです、初めて来た時はさすがに引きましたけどね。
でも、豊かな自然に抱かれて…、とにかく私はこの地から慶次さんの応援をし続けるつもりですよ。」
「ありがとうございます。」
「あっ、もしかして、あの下らない,プロジェクトに対する中傷記事を気にしているんですか?」
「…、あそこまで、ないことないこと書かれると…、ちょっとへこみました…。」
「はは、逆襲プロジェクトがすでに立ち上がっていますよ。」
「えっ?」
「ネタに困った記者がいい加減にでっちあげた記事なんでしょうが、私たちにも悪影響を及ぼしかねませんからね。」
「はい…。」
「私たちの慶次さんに対する思いを、より効果的な形であの雑誌の発行元にぶちかましてやりますよ。
そして、それを私たちの挑戦の糧としていこうと、みんな怒ってますけど冷静ですから、ご心配なく。」
「はい、自分たちが動き続けたらあんな中傷記事もこれからどんどん出て来るのでしょうね。」
「でしょうね、でも私たちの仲間は誰一人信じませんよ、あんな記事。
この市の人たちからも怒りの声が聞こえてきていますよ。
慶次さんが私利私欲の人じゃないことみんな知ってますから。」
「ありがとうございます。」
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