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それぞれの夏-6 [権じいの村-7]

「真帆姉、小春ばあちゃんちって、どうしてこんなに落ち着けるのかしら。」
「あら、恵は何時もマイペースだから、そんな風に感じてたなんて意外だわ。」
「ええ~、そんなことないよ、私なりに気を使うことも多いのよ。」
「でもさ、大学生を…、数学教えに来た子、かなりへこんでたわよ。」
「ああ、あの人ね、でも私からお願いした訳でもないし…。
私が今度大学受験って話しをしてたら、数学教えるからなんて結構しつこくてさ。」
「数学は得意じゃなかったかしら。」
「まあね、でも教えてくれるならって感じで来てもらったんだけど…、結局ずいぶん教えることになってしまって…、彼は自分の数学のレベルが分かってなかったみたい。」
「恵のレベルを知らなかったのね。」
「外見で判断するなって言っちゃった。」
「はは、まぁ彼にはいい薬になったでしょう。」

「でもさ、なんか不思議な気分。」
「何が?」
「真帆姉とこうして話しをすることなんてあまりなかったじゃない。」
「そうね、年も離れてるから…。」
「そんなことだけじゃなくてさ、タイミングとか雰囲気とかさ。」
「うん、確かにここって…、ふふ下界とは違うわよね。」
「どう、慶次さんとは?」
「おっ、そう来たか…、もう恵に隠す必要もないわね、もうすぐ発表するわよ。」
「そっか、やっぱりな、あ~私がもっと早く生まれてたらな。」
「やっぱ慶次のこと…。」
「尊敬する憧れの人、これから永遠に兄と呼ばさせていただきますよ~、でも真帆姉が油断してたらわかんないわよ。」
「はは、気をつけるわ。」
「で、今日は私の慶次お兄さま、どちらへ?」
「今頃は大学での講演の真っ最中かな…、ちょっと有名になっちゃったから、しばらくは各地の大学での特別講演でスケジュールがいっぱいなの。」
「ふ~ん、やっぱ過疎地の再生なんて話しをしてるのかな。」
「ふふ、恵も近くで講演がある時に行ってみるといいわ、慶次の大きさがわかるから。」
「えっ、まだまだ私の知らない…。
ねえ私がプロジェクトのために動くとしたら、どこの大学がいいと思う?」
「やっぱ慶次のとこかな。」
「そっか、学部とかは?」
「そうね、心理学関係はどう?」
「うん、いいのかな…。」
「まあ、どこでもいいのよ。」
「あ~、人ごとだと思って~、私なりに真剣なのに~。」
「慶次はね、あなたの力をどう生かせるか、色々考えてるの。」
「えっ?」
「久美ちゃんから恵のこと色々聞いたんだって。」
「うん、久美さんには相談に乗ってもらった…。」
「でね、恵の力を最大限に生かすってテーマを実行に移したいそうよ。」
「もしかして、私も研究対象?」
「私としては、ちょっと妬けるけどね。
普通の学生たちとは違ったペースで単位を取って、空いた時間を使ってプロジェクトに係わって欲しいそうよ。」
「あ~、やっぱり私の慶次お兄さま。」
「それ、やっぱむかつくかも、慶次は私のものですからね。」
「独り占めなんてだめよ。」
「う~ん、彼、人気があって尊敬もされてるから…。」
「そんなに心配なら、もっと平凡な男性と、慶次さんのことは私が…」
「絶対だめ!」



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