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雪の日に-6 [権じいの村-4]

「白川先生、今日は貴重なお時間をさいて下さいまして、有難うございます。」
「はは、そんな堅苦しい話しじゃないし、俺の卒論なんて当たり前のことをまとめただけのものだったから、あまり期待しないでくれな。」
「わくわくしてま~す。」
「ははは。」

「まずはちょっと手伝ってもらおうかな、え~っと秋山くん…、それから…黒澤くん、ちょっと立ってくれるかな。」
「はい。」
「二人、面識は、話したことは?」
「ぼくはここに来て間がないので、話したことありません。」
「大学も専攻も違うからな。
この二人は全くの他人な訳だ、ところが二人には共通点がある。
二人とも広島県出身なんだ。」
「あっ、そうなの?」
「君も?」

「今の瞬間、全く知らなかった相手が、少し身近になった、違うかな?」
「その通りです、うちの大学、広島出身って少ないんです。」
「俺のところもですから。」
「ちなみに二人とも呉市出身だったりする。」
「えっ、ほんと、どこ?」
「俺は和庄登町、和庄中の近く。」
「隣の中学校か。」

「この瞬間二人の親近感がさらに増したということは説明するまでもないよな。
秋山くん、黒澤くん有難う。」
「はい。」

「さて今度は自慢話の話しをしよう。
自慢となると、まず自分の能力や持ち物の自慢となるけど、そうだな隣の家の子と話していてさ、その子が色々自慢話しをするのに、自慢できることが浮かばなかったらどうするかな? どう?」
「家族の自慢ですか?」
「そうだよな、うちの父ちゃんは…、とか兄ちゃんは…、とかね。
さて、今度は隣の町に住む子に対しての自慢話としよう。
もちろん、自分や自分の家族の自慢が出てくるけど、さっき話した隣の家の子も自慢の対象になったりしないかな。
うちの隣の子は野球部のエースで大会の優勝投手なんだぞ、なんてね。
さらに、隣の市に住む子に対してなら隣町の子も自慢の対象にできたりする。
隣町にスケートの大会で優勝した子がいるんだぜ、とかさ。

実際に話したことのない子のことでも、近くに住んでいるということや、学校が同じといったことで自慢の種になったりするよな。

さて、家族の自慢は血縁に由来し、近くに住んでいるということは地縁に由来する訳で、まぁ民族紛争の原因の一つだったりするわけだ。」
「えっ? 民族紛争ですか?」
「ああ、で、今からみんなにグループデスカッションをしてもらおうかな。
答えを出す必要はないけど、今、挙げたことを掘り下げてみて欲しい。
広げてくれても構わないけど…。

う~んと、そうだな、もう一つ付け加えておこう、そこの米山理恵さんの趣味はバドミントンだったりする。
だよね、理恵さん。」
「はい。」
「この瞬間、彼女を身近に感じた男子は少なくとも5人はいる筈だ。
そうでしょ、楠元くん。」
「はい、自分もその一人です、バドミントンやってますから。」

「このことも討論の中に加えてもいいよ、じゃあ適当にグループを作って話し始めて。
時間の方は適当に切るからな。」




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