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香織-8 [権じいの村-3]

「香織さん、今回は色々手伝ってくれてほんとうに有難うね。」
「いえいえ、真帆さん、私の方こそです、すごく楽しくて不思議な経験ができましたから。」
「不思議? だったの?」
「はい、ここはいつ帰って来ても老人ばかりで…、自分と同世代の人たちがこんなにもいる風景なんて、よその村かと思うぐらいでです。」
「そっか、ねえ香織さんの目から見て私たちのチャレンジ、うまく行くと思う?」
「はい、きっと、村の人たちは活気が戻ったって喜んでるし…、そうそう、昨晩おじいちゃんと話したのですけどね。」
「ええ。」
「冬を越して春になったら、お祭りやりませんか。」
「お祭りかぁ~、いいわね。」
「昔ながらのお祭りは途絶えちゃったのですけど…。
おじいちゃんは、昔のお祭りを復活させてもいいけど、新しいお祭りを始めてもいいって。」
「えっ? 新しいお祭り?」
「はい、どんなお祭りだって、最初は何かきっかけがあって始まってる、良いきっかけがあれば悪いきっかけもあったかもしれないけど…、で、今回は村の再生というより新しい村を作る…、そんな感じで、その象徴的な祭りを開いててもいい、という様なことを話してくれたのです。」
「う~ん、すごい、そうよね…、その通りよね、はは、とても慶次を困らせた源太郎さんの言葉とは思えないわ。」
「ふふ、ちゃんと補聴器つけてましたから。」
「はは、そう言えば慶次はよく源太郎さんのとこへ行ってるのよね、何しにって聞くと相談があってなんて言ってたけど…。
源太郎さんって何者?」
「おじいちゃんは私が生まれた頃まで村長をやってたのです。
村長を退いてからはこの地区の世話役をずっとやってて、ふふ、慶次さんなら県知事だって任せられるなんて言ってましたよ。」
「はは、慶次が地方自治の問題とかにも詳しいということを見抜いてらしたのね…。」

「あっ、もうこんな時間、私そろそろ…。」
「そっか、そうそう私たちも交代で大学の方へ戻ったりするから、今度は大学の方へも遊びに来てね。」
「はい、ぜひ。」
「じゃあ気をつけてね。」
「はい、えっと~、いってきま~す。」




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