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神沢祐樹-18 [高校生会議2-10]

「白川さん、とても綺麗なソプラノで一緒に歌っていて楽しかったわ。」
「私もです、混声合唱は初めてだったのですが女声合唱とは一味違う音色が素敵で、佐伯さんはずっと混声合唱をやって来られたのですか?」
「中学は女声合唱だったわ、でも市民コーラスとかは混声だったの。」
「学校以外の合唱団にも所属されているのですね。」
「まあ所属と言うか、柿川市はサークル活動が盛んでね、合唱団だって幾つあるか分からないぐらい、児童合唱団出身者は発表会の応援に呼ばれる事も有るのよ。」
「それで祐樹さまは、お知り合いが多いという事なのですね。」
「ええ、春日部先生も長谷先輩もそんな時に知り合って…。」
「呼びましたか、佐伯さん。」
「あ、先生。」
「佐伯さんも白川さんもよく声が出てたわね。」
「白川さんの綺麗な声に引っ張られて、気持ち良かったです。」
「そうね、白川さん、良かったら、まだ残ってる人達にソロを披露して頂けないかしら。
曲は…、声楽で練習している曲で良いのだけど。」
「え~と…、では、武満徹先生の小さな空でよろしいでしょうか?」
「ええ…、伴奏は…。」
「アカペラで大丈夫です…。

青空みたら♪ 綿のような雲が♪ 悲しみをのせて♪ 飛んでいった~♪ いたずら…♪」

「すごい、高一のレベルじゃないわね。」
「うわ~、合唱の時にはここまでとは気付かなかったわ。」
「合唱とソロでしっかり歌い分け出来るのね。」
「美人で歌もうまいなんて反則だわ。」
「小さな空は合唱で歌いたい曲の一つだけど…。」
「春日部先生、今年の一年は超豊作じゃないですか。」
「教師として敗北感を味わう事になるとはね…。」
「大丈夫ですよ、先生には先生の良さが有りますから。」
「有難う、慰められると更に惨めになるから必要ないわ…。
ねえ、白川さん、アリアとかは練習していないの?」
「何曲か有りますが。」
「先生、時間ですよ、会議に遅れるとまずいのでしょ。」
「仕方ないな…、長谷、白川さんのミニコンサート企画なさい、プロ級の歌声を学校中に知らしめましょう、じゃあ後は頼むわね。」
「はいはい、いってらっしゃ~い。
白川さん、有難うね、コンクールとかは出ているの?」
「いえ、でも声楽の先生からはそろそろ出てみないかと言われています。」
「やはり音大とか目指しているの?」
「いえ、歌は趣味で、大学は経営関連を考えています。」
「あっ、お父さまの跡を?」
「後継ぎという感覚では有りませんが、白川家の娘として恥ずかしくない知識を身に着けておきたいと考えています。」
「真面目なんだ。」
「部長、ミニコンサートの話はどうしますか?」
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神沢祐樹-17 [高校生会議2-10]

「…、合唱部Aクラスの練習はこんな感じです、この後は、長谷さんから部の説明が有ります。」
「はい、合唱部はハイレベルな合唱に取り組みたいという人から、単に歌を楽しみたいという人まで幅広く受け入れています。
その為、練習している曲数は多くなっています。
その内全員で歌うのは、校歌と市の合唱祭テーマソングの二曲だけ。
コンクールの課題曲と自由曲はオーデションに通った人だけで練習しますが、練習スケジュールをしっかり組んで、時間を掛け過ぎない様にしています。
それなりに実力のある人ばかりですから、同じ曲を何度も全体練習をする必要が無いというのが、春日部先生と出した結論です。
ですから、Bクラス希望でもスケジュールを合わせてコンクール参加が可能なのですよ、祐樹くん。」
「長谷先輩から陰謀の匂いが漂って来るのですが…。」
「バスケ部の部長とは仲良しなのです。」
「はは、知っています…。」
「Bクラス希望でもオーデションに通ればコンクール参加OKな訳ですが、他の練習曲もそれぞれに目標としている完成度が有り、それを発表するイベントもスケジュールに組まれています。
時間が合えば全員にイベントの舞台に立つチャンスが有るのが合唱部の特徴です。
発声練習は毎日放課後の色々な時間帯で行っていますので、Bクラスの人も各自の都合に合わせて参加して下さい。
本校の放課後は下校時刻まで三十分程度の刻みになっています、他の部活と掛け持ちの場合でも三十分だけ発声練習という選択肢が有ります。
この後は三年生の独断と偏見によるグループ分けで質問を受け付けたり愛唱曲の練習の時間となります。
グループリーダーの指示に従って動いて下さい。」

「さあ、祐樹くんはこっちよ。」
「長谷先輩…。」
「あらっ、何かご不満でも?」
「自分はもっとお気楽にと考えていたのですけど…。」
「コンクールには気軽に参加して、今年は全国大会へ行くわよ。
力んではだめなの、イベントにも積極的に参加して沢山の本番を経験し、楽しく練習した先に結果が有ったら素敵でしょ。
でもね、混声で行くって決めたのにテナーが弱いのよ、お願い!
バスケ部のマネージャーとはスケジュール調整してるからね。」
「他にもやりたい事有るのだけどな。」
「大丈夫よ、遥香システムの講習はバスケと合唱の合間に出来るし、岩崎高校生会議が全力で応援しカバーさせて貰うわよ。」
「まいったな、自分の力不足で賞を逃しても知りませんよ。」
「誰もそんな事気にもしないわ、賞の為に歌うのじゃないからね、でしょ?」
「でしたね、あっ、みんなごめんね、個人的な話で時間を取ってしまって。」
「いえいえ、バスケAを選択したらどうしようって、市民合唱団のテナーソロ、素敵でしたから、ね、みんな。」
「うんうん、さぁ祐樹くんの歌声聞きたいから練習始めましょ、一年生、楽譜配るね。」
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神沢祐樹-16 [高校生会議2-10]

「絵美、身体測定の後から、皆に囲まれて楽しそうだったね。」
「はい、佐伯さんが間に入って下さいました、土日に祐樹さまと過ごさせて頂いたお陰で話題には困らなかったです、ですよね、佐伯さん。」
「ふふ、白川さんは自分の事話し過ぎよ、今頃は白川さんの初恋の話が広がり始めてるだろうな。」
「えっ、私、初恋の話しなんてしましたか?」
「そうそう、その自分でも分かっていない感じが可愛いって、みんな言ってたわよ。」
「佐伯さん、絵美は馴染めそうなのかな?」
「大丈夫よ、出身中学を越えての交流も進み始めたし、祐樹くんの話題でも盛り上がっているわ。」
「何を話してるのかね…。」
「このクラスにも優香ちゃんのフォロワーは多いのよ。」
「そうなのか…、あっ、始まりそうだな。」

「それでは合唱部、部活体験を始めます。
私は合唱部統括部長の長谷です、宜しく。
今日は体験ですから、実際に声を出して貰います、まずは移動して下さい。
こちらから、Aクラス希望のソプラノ、メゾ、アルト、テナー、ベース、Bクラス希望のソプラノ、メゾ、アルト、テナー、ベース、合唱初心者の女子、男子の順で分かれてくれるかしら。
発声練習と校歌の練習をしますからね…。」

「…、合唱経験者が多いのかしら、声が良く出てたわよ。
それではここから、Aクラス担当の春日部先生に代わります。」
「はい、実際にAクラスの練習風景を他の方にも見て頂きたいと思います。
まず実力を知りたいので一年生だけで歌って貰いますが、テナーが居ないのは残念ね、校歌の合唱バージョンは各声部のソロパートが有るでしょ。
ね、残念でしょ、祐樹くん。」
「はは、分かりましたよ。」
「じゃあ移動して。
ベースパートは二人だけだからフォルテは押さえる必要ないからね。
アルトは人数が多いからソプラノとのバランスを考えて。
一回通してみるわよ。」

「一回目で拍手喝采か…、そこ、校歌で泣かない。」
「先生、生の合唱が、私の中学とは全然違います。」
「そうね、先輩が油断できないレベル、ソプラノを引っ張ってくれた白川さんは声楽を習っているの?」
「はい。」
「優香ちゃん情報に無かったわよね。」
「あっ、先生も祐樹くん…。」
「良いでしょ、弟にしたいナンバーワンなんだから。」
「えっ、息子にしたいの方では無いのですか?」
「長谷、あたしゃまだ独身よ。
でも、この一年生達となら、良い演奏が出来そうね。」
「はい。」
「では…。」
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神沢祐樹-15 [高校生会議2-10]

「お早うございます祐樹さま、昨日は有難う御座いました。」
「おはよう、髪型少し変えたんだね、それも似合ってるよ。」
「有難う御座います、身体測定に合わせてみました。」
「う~ん、その髪型と身体測定がどう結びつくのか良く分からないが…。」
「それより身体測定は男女別なのですね、共学校の慣習なのでしょうか。」
「はは、慣習だろうね、ねえ佐伯さん、白川さんはこんな調子だから一緒に行動して上げてよ。」
「はい、間違いの無いように気を付けます。」
「絵美、佐伯さんは素敵なソプラノなんだよ。」
「よろしくお願いします、私は合唱部に入部希望なのです。」
「はい、知ってます、優香ちゃん情報が広がっているのですよ。」
「そうでしたか、優香さんは下手に隠すより正直に話した方が友達を作り易いと話して下さいました。」
「御免ね、クラスのみんな、取り敢えず同じ中学からの知り合いとくっ付いちゃっていたから、白川さんが独りぼっちになりかけているのに気付けなくて。
でも祐樹くんと二人でデートなんて、めちゃ羨ましいのだけど、今まで優香ちゃん以外の女の子とデートしたという話は聞いた事が無いのよ。」
「祐樹さま、本当なのですか?」
「まあね。」
「私は嫉妬に狂った人に刺されたりするのでしょうか?」
「ふふ、そうならない様に協力するわよ、男どもの注目の的でも有るし。
合唱部希望なら午後の部活体験は合唱部なのね?」
「はい、そのつもりです。」
「では一緒に行きましょう、祐樹くんは?」
「ああ、一緒に行こう。」
「あらっ、祐樹さまはバスケ部では無いのですか?」
「バスケ部は体験しなくても分かってるからね。
学校の合唱部は初めてなんで体験は合唱部にしたのさ。」
「合唱部にも入られるのですか?」
「うん、バスケは対外試合無し、合唱はコンクールより楽しむ事を目的とした、Bクラスに決めたからね。」
「という事はAクラスと二つ有るという事ですか?」
「人気の有る部活はね、バスケ部に入っても誰しもがレギュラーになれる訳ではないし、他校のチームに勝ちたいという人もいれば単にゲームを楽しみたいという人もいる。
合唱だって、より高みを目指す人が居れば、単に歌を楽しみたいという人もいる。
以前はそんな人達が一緒にやらざるを得ない部活だったのだけど、部活改革の一環で緩やかに分けたんだ。
まだ試行錯誤の段階では有るけど成果は出ているよ。」
「そうでしたか。」
「絵美は部活関連の資料、まだ見ていないのか?」
「はい、初めての事ばかりで気持ちに余裕が無くて、部活は合唱と決めてましたから気にしていませんでした。」
「白川さんが落ち着かないのは無理もないわ、初めての共学なんでしょ。
しかもいきなり祐樹くんの隣だもんな、ねえ、祐樹くんは先生が席を細工したと思わない?」
「佐伯さんもそう思うか?」
「自分では美少女転校生をフォローし切れないと判断したと思うわ、でも…、共学校最初の出会いが祐樹くんでは他の男子生徒が引かざるを得ないと言うか…、それが白川さんにとってラッキーかどうかは祐樹くん次第ね。」
「俺としては、お友達になって下さいますか、と問われて断る理由が無かったのだが。」
「あっ、友達以上を求めて友達にも成れなかった人が大勢いたのか…。」
「はは、佐伯さんは児童合唱団時代からの友達だよな。」
「う、うん、そうよね…。」
「お二人はそういう仲だったのですね。」
「ああ、少なからず迷惑を掛けてしまったがな。」
「あれは、祐樹くんが悪い訳では無かったもの、もう気にしないで…、あっ先生よ、席に着きましょう。」
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神沢祐樹-14 [高校生会議2-10]

「優香、イチゴ食べていいぞ。」
「やったー、祐兄、有難う。」
「ふふ、ほんとに仲がよろしいのですね、優香さんから見て祐樹さまはどんなお兄さまなのですか?」
「このまんまですよ、何時も恰好良いのです。」
「お小さい頃から?」
「ええ、優しいし。」
「はは、基本、両親の育て方が良かったのだろうと思うよ。
うちは判断基準が恰好良いか悪いか、なんだ。
恰好良い事なら積極的にする、恰好悪い事はしない。
小さい頃から自分を客観視するトレーニングを受けて来たと言えるのかな。
妹に優しいのは当たり前だが、他の子に対する時も恰好悪い人にならない様にね。」
「優香さんが素敵なのもその様な環境が有ったからなのですね。」
「う~ん、素敵な中学生に成れていますか、私?」
「ええ、とっても。」
「有難う御座います、私は小学生の頃に読んだ本にも影響を受けて、主人公の女の子に憧れていたのです。
山間の町に都会から越して来た子が、みんな恰好良くなろうって、小学校のみんなに呼びかけて、いじめの無い学校を目指すお話しです。
兄二人がそれを自分達の周りで実践していましたので、私もって。
簡単では有りませんでしたが、優しい友達は増えました。」
「そうですか…、私は恰好良く成り切れなかったのかしら…。」
「恰好悪いクラスメートがいたのですか?」
「まぁ…、でも私自身が至らなかったのだと思います。」
「さすがに高校ともなると素直で純真な奴らばかりとは行かないだろうが、楽しいクラスにしたいものだな。」
「はい、祐樹さま、ご指導お願いします。」
「お兄さま、やはり中学とは違いますか?」
「どうだろう、まだ始まったばかりだからな、まあ兄貴がいるから安心だけど。」
「ご兄弟がいらして本当に羨ましいです。」
「そっか、絵美さんは一人っ子でしたね…、ふふ、妹の候補ならここに一人いますよ。」
「優香、大丈夫か、絵美お姉さまとの話題は社会問題なんだぞ。」
「私だって少しぐらいは…、え~っと、市議会の議場に赤ちゃんを連れて行って問題になってるとか…。」
「優香はそのニュースに接してどう感じた?」
「議場に赤ちゃんってどうかなって、演奏会とかでは普通だめでしょ。
でも、何か引っかかって…。」
「子育てしながら働いてる方の環境問題を感じさせられませんでしたか?」
「あっ、そうか…、微妙な問題なのかな。」
「俺は、議会のシンボル的存在として有りだと思うな。
議員さん達は自分の利益の為ではなく市民の利益を考えている筈、まあ怪しい人が少なからずいるみたいだけどね。
議会に幼子がいる、その事が議員達にとって、自分達はこの子の将来を考えた政治をしなくては行けないのだとの確認出来る存在になると思うんだ。
子どもがいたら相手を恫喝するような話し方を控える様になるだろうし、たまに泣いてくれれば、寝ている議員さんが起きるんじゃないか。」
「面白い発想ですね、議員さん達にそれだけの心の余裕が欲しい気がします。」
「でも、みどりの風が議席を伸ばしてる所なら問題なさそうな気がするわ。」
「うん、そうだな。」
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神沢祐樹-13 [高校生会議2-10]

「絵美、慣れない事で疲れたろ、この個室には他の客が近づけないから安心してね、今日みたいな日に時々使わせて貰ってるんだ、ここはメニューが豊富でおいしいしね。」
「はい、それにしても熱気がすごかったです、祐樹さまの人気の高さを実感させて頂きました。
あの店とは契約なさっているのですか?」
「いや、特には。」
「店としては大きな集客に繋がっています。
アイドルでは無いとおっしゃっていましたが、祐樹さまのお買い物は店のセールスイベントとして成立していました。」
「そうか、アイドルに近い事をしていたのかな。」
「そうです、わざわざアイドルを名乗る必要は有りませんが、スタッフを置いて準備しておけばもっと円滑に進むと思います。
飲食店のポスター撮影も、お店の看板になるのですから、きちんとした契約をしておくべきです。」
「そういう事も必要なのか…。」
「よろしかったら、優香さんとお二人、私の事務所所属となって下さると嬉しいのですが。」
「えっ、私もですか?」
「ええ、トークも素晴らしかったです、ただ多額の報酬をお約束する様な事では有りません。
学校生活の合間の事ですし、先方から頂いたギャラはスタッフの給料や事務所の維持費などにも使わさせて頂く事になりますので。」
「当然だね、優香どうだ?」
「そうね、お金の問題では無く、お兄さまが落ち着けるのならそれが一番だわ。」
「一度担当者から、ご両親を含めた形でご説明させて頂けると良いのですが。」
「うん、相談しておく、返事は明日学校でするよ。」
「いえ、出来れば学校ではなく担当者とまずは電話連絡でお願いしたいのです、私も事務所に話を通しておきますので。」
「お兄さま、遊びじゃないですし、クラスの方には内密に話を進めた方がよろしいかと。」
「そうだな、じゃあメールを入れるよ。」
「はい。」
「あっ、お兄さまは絵美さんとメアド交換を?」
「ああ。」
「絵美さん、その事は絶対に秘密にして下さいね、家族と限られた先輩以外知らないトップシークレットですから。」
「はい、両親も心得ています。」
「へ~、そうなんだ。」
「優香さんも両親に紹介させて頂きたいです、中二になられたばかりで堂々のトーク、どこかでトレーニングなされたのですか?」
「いえ、上手な人の真似をしているだけで、そうですね六年生の頃から兄に群がる中高生を相手にしている内に慣れました。」
「集団の心理を巧みに動かすと言いますか。」
「うん、集団心理については先輩方に教えて頂いて研究した事が有るんだ。
ファンの皆さんの心理をくすぐるというかね、例えば俺のファンはマナーの良い人ばかりなんだど情報を流して貰った。
実際はそうでもなかったのだけど、それからは横の繋がりの中で互いにマナーを良くしようとしてくれる様になった、まあ治らなかった子達は先輩方から教育的指導を受けたみたいだけど。
結果的に市内のマナーが向上したとの評価を先輩方はしておられるよ。」
「影響力が有るのですね。」
「そうなのです、ファッションでも。
今日はお兄さまのファッションに対して絵美さんは少し年上の感じ、私は妹だったでしょ。
来週町を歩けば、私達と似た感じの人達に沢山出会う事になりますよ。」
「あの場にいなかった人達にも情報が伝わるという事ですね。」
「はい、みんな頭の中でお兄さまと並んで歩く気分になるのでしょうね。」
「では店の売り上げはかなりの物になる訳ですね。」
「ええ、ですからお礼として色々頂いています。」
「その部分をビジネスライクに出来ればお店としても安心かもしれませんよ。」
「うん、そうだと思う、今まで中途半端だったのかもな。」
「そうね、これからお仕事となると…、お兄さま抜きで買いに行った服は誰も真似しないからな~。」
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神沢祐樹-12 [高校生会議2-10]

「祐樹くん、珍しいわね、うちでの買い物は何時も妹さんと二人だけなのに。」
「ええ、東京から越して来たばかりの同級生なので。」
「お嬢様って雰囲気ね。」
「実はそうなのです、佐藤さん、頑張って彼女の心を掴めば店の売り上げアップに繋がりますよ。」
「助かるわ、君が来てくれるだけで、かなり売り上げが伸びるのだけど…、でも、今日は何時もよりファンが多いわね。」
「はは、やばいかな。」
「優香さんが呼んでいますね。」

「お兄さまは、これを試着してみて、佐藤さんこれの色違いって有りますか?」
「はい、少々お待ち下さい…、が、その前にそちらの方を皆さんに紹介しておいた方が良いかも知れません。」
「そうね、絵美さん、お兄さまとお友達になる為の試練だと思って諦めて下さいね。」
「は、はい…。」
「みんな、簡単に紹介するから押し合わないでね。
この人は東京から越して来て兄のクラスメイトになった白川絵美さん、柿川にはお知り合いがいないので、兄が知人に頼まれて案内させて貰っています。
私のお友達になって頂いたから、皆さんよろしくね。
彼女に失礼な事をして先輩方の手を煩わせる事が無い様お願いします。
さあ、お店に随分ご迷惑をお掛けしていますから、その分沢山買って行って下さい。
撮影は時間を取りますから、後でお願いしますね。」
「優香さん、有難うね、店の売り上げが伸びそうだわ。」
「御免なさいね佐藤さん、絵美さんの事が広まっているのは把握してたのですが油断していました。」
「大丈夫よ、応援呼んだから、前みたいに騒ぐ人はいなくなったし。
祐樹くんに試着して貰ってるのと組み合わせるのなら、これとかもどう?」
「良いですね、絵美さんどうです?」
「悪く無いですが…、試着して撮影会ですか?」
「絵美さんは奥に隠れていても良いですよ。」
「いえ、祐樹さまと仲良くさせて頂くからには逃げていては行けないと思います。
祐樹さまをあまりお待たせするのも何ですから、まずは先ほど選んだ服を試着してみましょう。」
「そうね。」
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神沢祐樹-11 [高校生会議2-10]

「兄がお世話になっています、神沢優香と申します、宜しくお願いします。」
「今日は御免なさいね、お兄さまとのお買い物に無理言って割り込ませて頂いて。」
「気になさらないで下さい、一件目はどんなお店に案内させて頂けばよろしいですか?」
「まずは三人が今日着て歩く服を買いに行きましょう。」
「はい、ではショッピングモールへお願いします。」
「鈴木さん分かりますね。」
「はい、お嬢様、どうぞ皆さんお乗りください。」

「どうだ優香、少しはお嬢様気分を味わえているか?」
「はい、お兄さま。」
「でもな、お嬢様は庶民の事を学ばれたいと思っておられるのだよ。」
「えっ、そうなのですか、えっと…、白川さん。」
「あらっ、私の事は絵美と呼んで下さらないのでしょうか。」
「えっ、ええっと…、絵美さんとお呼びすればよろしいのでしょうか。」
「はい、でもそんなに硬くなされなくて良いのですよ。
私は普段通りの優香さんを知りたいのです。」
「はは、優香はちゃんとTPOをわきまえる事が出来る子なんだ、でも本物のお嬢様の前でどう振る舞えば良いのか分からなくて戸惑っているんだよ。」
「そうなのですか。」
「はい…。」
「俺は絵美の少し庶民とずれた所が面白いと思ったのだがな。」
「祐樹さま、そのご発言に対して私はどう応じればよろしいのでしょうか?」
「ふふ、絵美さんはお兄さまに戸惑ってらっしゃるのですね。」
「ええ、祐樹さまは私にとって初めてのお友達なのです、女性のお友達の様な存在はおりましたが、こんなにも一緒にいて言葉に出来ない色々な感情が湧き上がってくる、本当のお友達はいませんでした。」
「それは…、祐兄はどうなの?
今まで見かけで人を判断しないと言ってたのに、結局美人じゃない。」
「いや、絵美は真面目に社会問題も考える人なんだ、見かけだけの人だったら優香に会わせたりしていないよ。」
「そっか、でも絵美さんが心配なのだけど。」
「私が心配ですか?」
「すごく心配です、変な男が群がって来そうなのと、女生徒から嫌がらせを受けそうで。」
「そんな…。」
「兄はファンが多くて中には迷惑な人もいるのです。」
「ファンですか…。」
「集団心理だよ、女の子受けするイケメンは幾らでもいる、でも一部の女の子達が、俺のことを、テレビに出ているアイドルより恰好良いし身近な存在だって騒ぎ始めたのがきっかけでね。
まあ、表向きの騒ぎは落ち着いたのだが。」
「お兄さまは油断し過ぎなのです、すでに絵美さんとの噂はしっかり広まっていますよ。
昨日の目撃情報だけでもかなりの数です。」
「町中を歩いて写真を撮られるのは何時もの事だからな。」
「絵美さんとの事で落ち着けば良いのですが、逆に…。」
「優香さん、大丈夫ですよ、祐樹さまに責任もって守って頂きますから。」
「あらっ、そういう所はしっかりしてらっしゃるのですね、ふふ、そうね、お兄さましっかり守って差し上げてね。」
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神沢祐樹-10 [高校生会議2-09]

「…、という事なんだ。
あれ、祐樹くんの話を聞く筈が随分自分の事ばかり話してしまった気がするなぁ、君は聞き上手だね。」
「お父さま、気付くのが遅すぎです、でも久しぶりにリラックスしたお父さまを見られた気がします。」
「そうか…、まあ大きめの投資を始めた所だったからな、なあ君は社長に成る気は有るのか?」
「そうですね、普通に岩崎関係に就職して出世して社長を目指すという選択肢は有ります、ただ自分の周りの大人達は色々うるさくて、平社員なんかになるなだとか、ひどいのは脱サラしろとか、サラリーマンにすらなっていないのにですよ。」
「いや分かる気がする、君は器の大きさを感じさせてくれるからな。
うちは岩崎グループでは無いが取引先として協力関係に有る。
私自身、岩崎雄太社長のお考えに共感して社内改革を進めて来たのだ。
ここを拠点にするに当たっては岩崎社長とも話をさせて頂いてね。
岩崎社長は岩崎以外の企業も頑張ってるという所を積極的に見せて行く事で、本当に日本が強くなって行くと話して下さったよ。
今度、うちでも遥香システムを導入するのだが、君には高校生社員になって貰えないだろうか。
勤務時間はうんと短くて構わない。
私達も岩崎高校生会議の一員として学ばせて貰いながら社会貢献を考えているんだ。」
「有難う御座います、でもお会いして間の無い自分でよろしいのですか?」
「大丈夫さ、人を見る目がなかったら人の上には立てないよ。
岩崎から学んだのは高校生を企業内に持つ事のメリットなんだ。
もちろん岩崎高校生会議有っての事では有るが、優秀な人材の力を伸ばしつつ、そうでない子達の底上げを考えているだろ。
おっと、君はまだ高校生会議には参加していなかったのかな。」
「登録は済ませました、来週の新入生向けイベントにも申し込んで有ります。」
「そうか、ならば絵美を一緒に連れて行って貰えないだろうか?」
「はい、喜んで。」
「有難う、それではだな…。」
「あなた、祐樹さんを何時まで独り占めしているのですか。」
「ああ、そうか。」
「お父さま、祐樹さまを私の部屋へお連れしてもよろしいですか?」
「ふむ、仕方ない貸してあげよう。」

「御免なさい、父は普段はあんなに話す人ではないのですが、祐樹さまが来て下さって嬉しかったみたいです。」
「まあ、喜んで頂けたのなら俺も嬉しいし、提案して下さった事は前向きに考えたいと思うよ。」
「え~っと、まずは来週の服装ですね。」
「今日と同じで良いだろ。」
「それはだめです、その様な事がお婆様に知れたら怒られてしまいますし、楽しくないでは有りませんか。」
「分かったよ、それでどうするの?」
「明日、一緒にお買い物というのは如何でしょう?」
「明日は、妹の買い物に付き合う約束をしているのだが。」
「それでは三人でお買い物で良いですよね、妹さんともお話したいですし。」
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神沢祐樹-09 [高校生会議2-09]

「初めまして、神沢祐樹と申します、よろしくお願いします。」
「うん、よく来てくれた、まあ上がって下さい。」
「失礼します。」

「先に謝っておくが君の事は少々調べさせて貰ったんだよ、世間知らずの娘の事、いきなりとんでもない男と付き合う事になっては心配だからな。」
「その気持ちは分かります、自分も妹がいますから。」
「ふむ、少し気になっているのだが、君が娘の隣の席になったのは本当に偶然なのかな。」
「表向きは偶然ですが、教師の策略かも知れません。」
「ほほう、その根拠は?」
「お嬢様学校から進学して来た美人で校内に知り合いはいない、そんなどう接するか苦慮する存在を押し付けるのに、自分なら都合が良いと考えたのかも知れません。
座席のくじは担任なら細工出来るものでしたから。」
「はは、なるほどな、娘から始めて異性のお友達が出来ましたと報告を受けて調査させたら、すぐに色々な噂話が入って来て平凡な男ではないとは思ったのだ。
絵美、彼はとても女生徒に人気があるって知ってたか?」
「その様なお話はまだ、でも素敵な方ですから納得できます。」
「ただあまりにも告白される事が多くて、うんざり、それで自分から告白する人としか付き合わない宣言をしたのは本当なのか?」
「はい、自分はアイドルでは有りませんし、度を越し始めましたので。」
「ところが可愛い女の子と買い物をしているところを目撃されバッシング、その相手が妹だと知れると今度はシスコンとか色々。」
「はは、随分しっかり調べて下さったのですね。」
「でも堂々と中学生生活を送り、学業優秀なだけでなくバスケ部でも活躍、うちは娘が一人だから息子に欲しいぐらいだよ。」
「自分は次男なので養子の話は時々ある様です。」
「色んな人に狙われてる訳だな、それで絵美の事はどう思った?」
「正直言って驚きました、昨日までは適当に友達を作る手助けしたら距離を置こうと思っていたのです。
でも、綺麗なだけでなく社会問題や、同級生たちが興味を持たない様な事にも関心が有って、素敵な女性だと思っています。」
「友達以上の関係は?」
「もちろんその気持ちは有ります、ただ絵美さんは今まで男性と接する事が余り無かったそうですので、自分で良いのかどうか絵美さんがご自身で判断出来る様になるまで時間が必要だと思います。」
「絵美はどうなんだ?」
「先ほどのお話ですと私からお友達以上のお付き合いをお願いする訳には行かない様です…。」
「そんなに悲しそうな顔をしないでよ、まだ出会って間もないだろ、友達では有るのだからさ。」
「祐樹くん、東京では私の両親が近くで暮らしていてね、その事が絵美の世界を狭くしていると感じていたのだよ、女子校も両親の意向だったのだが、少し有ってね。
それで思い切って引っ越す事にしたんだ、まあ、何にしてもこれから仲良くしてやってくれな。」
「はい、もちろんです、そのつもりで今日はお邪魔させて頂きましたので。」
「頼もしいな、私が高一の頃はただのガキだったぞ。」
「でもその頃には社長の跡取りとしての葛藤とか有ったのではないですか?」
「そうだな…。」
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