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高校生会議2-14 ブログトップ

神沢祐樹-51 [高校生会議2-14]

「絵美、子ども達との合唱、どうだった?」
「楽しかったです、皆さん元気で愛らしくて。」
「はは、本番はどうする?」
「録音したものを聴き返して手直ししておきます、祐樹さまとのデュエットはどうしますか?」
「普通に君が主旋を歌ってという形で良いけど、何かアイデアは有る?」
「そうですね、小学生の方に喜んで頂けるかどうか少し迷います。」
「他のコーナーも有るから後で検討しよう。」
「はい。」

「お二人さん、お疲れさま、子ども達すごく喜んでいたわね。
絵美さんの歌声、素敵だわ、この市は合唱が盛んだから上手な人が多いのだけど、プロとアマチュアの差かしら。」
「はは、チーフ、子ども達が許してくれましたので、当日も絵美に手伝って貰いますね。」
「嬉しいわ、客席の子ども達も喜んでくれると思うわよ。
それで、テレビ局の方が別室でお待ちなのだけどすぐでも良いかしら?」
「絵美、大丈夫かい?」
「はい。」

「…、神沢さんの事はイベントの打ち合わせの時に少し伺っていたのですが、四月に入社してきた柿川市出身の新人が、神沢さんは柿川のアイドルなんだと熱く語りましてね。
それでイベントとは別に、少し取材させて頂こうかと考えていたのです。
そしたら、起業の話が出てびっくりしました。
うちにも高校生会議のメンバーがいますので情報を教えて貰い、新人からの情報と合わせ、企画会議を開きまして。
結論は、ローカル局として協力関係を築かせて頂けないか、また神沢さんを中心に番組を作らせて頂けないかとなり、お願いに上がった次第です。」
「有難う御座います、地方の活性化が一つの目標ですから嬉しいです。
具体的な話は有るのでしょうか?」
「まず、ローカル番組に東京から呼んでいる芸人を減らして、神沢さんの事務所所属の方にお願いして行く流れを想定しています。
柿川は話題が豊富ですので、柿川での収録を増やして行く方向で調整を始めます。
番組は、神沢さんや白川さんの日常を追わせて頂いて、実際に会社がどうなっていくのか、また部活などの高校生生活を自然体で紹介して下さる様なもので如何でしょう。」
「そうですか、イベント好きでトークの上手い人がいますので、声を掛けてみますがオーデションの必要が有りそうですね。
自分達を紹介して下さる番組というのは、これからの弾みになりそうです、ナレーターに中二の妹というのは如何ですか、妹目線で進行という形は面白く有りませんか?
もちろん妹の実力が皆さんに認めて頂けるかどうかによりますが。」
「優香さんですね、しっかりした子だそうで、面白いかもしれません。」
「今のところ、自分達と妹だけしか確定していませんので名前を上げて売り込める者は他におりませんが。」
「でしょうね、すごく進行が早いとはいえ、まだ正式に会社が立ち上がった訳では無いのですよね。」
「はい、それまでは個人契約の形でよろしければ、番組出演など問題は有りません。」
「分かりました、タイミング的に早い方が良いと考えています。
まず、神沢さんに県レベルのアイドルになって頂きたいです。
もちろん、高校生活がお有りですから、無理の無いようにさせて頂きます。」
「宜しくお願いします。」
「連絡などはどうしますか?」
「会社の遥香システムへアクセス出来る様にします。
基本的な使い方は簡単です、もし分からなければ、御社の高校生会議メンバーの方に協力をお願いしますが。」
「大丈夫です、彼等にもこの企画の一員になって貰いますので。」
「分かりました、但しすべてオープンになりますので、公表したくない事項については気を付けて下さい。」
「逆に、上手く使えばそのまま宣伝になるのですね?」
「はは、その通りです、噂が広まるスピードには驚かされて来ました。」
「まずは、今日の映像とイベントの映像を編集して、子どもの日の行事という形で軽く流させて貰います。
それと並行して取材体制を整えますので、よろしくお願いします。」
「はい、分かりました、自分達も考えをまとめておきます。」
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神沢祐樹-52 [高校生会議2-14]

「…、という話を進めているのだが、優香、どうだ?」
「ナレーターか、難しそうね、お父さん、お手本になる様なの何かないかな?」
「無くは無いが、滑舌と話す速さに気を付けて優香らしさを出せば良いと思うぞ。
たまにやってる音読の発展と考えれば良いのじゃないか。」
「そうだよ、上手に読めるのだから、難しく考えない方が良いんだよ、楽しさを伝えて欲しいからね。」
「そっか、でも、祐兄のテレビ本格出演がこんなに早く決まるとはね。」
「はは、テレビ局としては早い者勝ちと判断したのだろうな。
客観的に見て面白いネタだろ、他局に取られる前に押さえて置きたかったのさ。」
「情報の流し方には気を付けた方が良いよね?」
「そうだな、こどもの日の夕方から、ローカル番組で流すそうだから、当日のイベント終了後ぐらいが良いのかな。
優香はスタッフとしてイベント会場への入場許可を貰ったから、テレビ局の人と打ち合わせて、情報発信を頼むよ。」
「祐兄のステージ、見られるの?」
「ああ、客席には座れないけどね。」
「やった~、ちゃんとお手伝いもするからね。」
「頼むな。」
「私達は見られないのか?」
「今から親父をスタッフには出来ないよ、子どもの為のステージで客席は満員、五六年生対象だから保護者も入場出来ないんだ。
まあ、テレビで見てよ、一分ぐらいは映ると思うから。」
「そうか…。」
「ただね、テレビ局は当初、使えそうなシーンを中心に一部だけの録画と考えてたのを、カメラを増やして全部録画する事になりそうなんだ。
内容が良ければ編集して放送とか、DVD発売なんて事も視野に入れてるそうで、どうやら、今日の練習風景を気に入って頂けたみたいなんだよ。」
「去年の映像は市民コーラスの素人が撮影したものだったが、充分楽しめた、今年は更にという事かな。」
「もちろんさ、歌のお兄さんだって一年で成長したからね、絵美もインパクトを与えてくれそうなんだ。」
「絵美さんか、どうだ仲良くやって行けそうか?」
「何となくだけど、これからずっと一緒な気がしてる、気がしてるだけで根拠はないし、お互いまだ良く知らない訳で、断言は出来ないけどね。」
「まあそんなもんだろう、ただ白川家の資産とか考えると、これから大変だと思うぞ、祐樹が真面目にやっていれば大丈夫だとは思うが。」
「うん、だから白川社長は資本金一億を自分に預け、経験のチャンス下さったのだと思うよ。
あっ、親父は会社のワークシート見てくれた?」
「ああ、専門外で良く分からない話も有るが、とても多くの人達が祐樹の考えに賛同し協力して下さっている事は分かる。
祐樹は大物になると言われた事が有るが、あながち間違っていなかったということなんだな。」
「はは、大物になれる様に頑張るよ。」
「大物社長、明日のご予定は?」
「絵美と会社の状況確認をしてから、イベントに向けての準備と中間テストの予想問題確認かな。」
「二人でか?」
「うん。」
「幸せか?」
「もちろん!」
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神沢祐樹-53 [高校生会議2-14]

「おはようございます。」
「いらっしゃい、祐樹さん、お話が有って、お待ちしてたのよ。」
「恵子さん、何か有りましたか?」
「まあ、お上がんなさい、絵美も降りて来ますから。」

「はいお茶をどうぞ。」
「有難う御座います。」
「話というのはね、うちの事務所から連絡が有って、祐樹さんとこの子会社になるのも、合併するのも構わないとの結論に達したそうなの。」
「えっ?」
「初めは、絵美が独立して事務所を立ち上げるからと、協力をお願いしていたのよ。
契約とかで不利益を被らない様にサポートとかね。
でも、あなた方が動き始めて驚いたわ、ボランティア社員なんて考えもしなかったもの。」
「自分も驚きました、協力を申し出て下さる方が多過ぎまして、さあ、そんなに給料払えないぞとなった時に、組織さえしっかり作ってしまえば、個人の作業負担は自分で調整できる、ボランティア社員が二十人もいれば個人の負担は少ないだろうと言って下さる方がおられまして。
結局、そのまま二千人ぐらいの方が無給でとなりました。
その方々の寄与分は高校生会議へ少しづつ還元させて頂く形にさせて貰いましたが、違う形のお礼も考えています。」
「早さと言い規模と言い、遥香システム無くしては出来ない事よね。」
「はい、九州など遠方にお住まいの方もおられますので。」
「そうよね、東京の事務所でも確認出来る様にして貰ったわ。
でも、モデル事務所などの経験者がいないのでしょ。」
「ええ、担当者の意見としては、経験者を正社員として雇用すべきだと。」
「私もそれを目にしました、それなら他から雇うより、うちの事務所を活用した方が安心なの、色々な事務所が有りますからね。
遥香コーポレーションと手を組むとしても、こちらの体制が整っていれば五分五分の取引が出来るでしょ。」
「はは、相手に甘える様な関係になるのかもと思っていました。」
「それはだめですよ、他から軽く見られてしまいます、子会社一つ引っ提げて会社設立、高校生社長デビューで世間にインパクトを与えて下さいな。」
「事務所の方に問題は無いのですか?」
「合併なら東京支社にすれば良いわよ。
小さい事務所でモデル関係の売り上げは多くないのだけど、それと並行してお嬢様対象に色々な教室を展開しているの、すべて高級感を出して利益率を高く設定してるから余裕が有るのよ、でも祐樹さんがトップになれば更に伸びると思うわ。
女の子達に夢をあげられるでしょ。」
「はは、分かりました、まずは出向の形でアドバイスをして下さる方が欲しいです。
こちらに来る必要が有るかどうかは、テレビ局との契約関係で判断して頂きたいですが如何でしょうか。」
「分かったわ、ワクワクしながら連絡を待ってる社員がいるのよ、連絡してくるわね。」
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神沢祐樹-54 [高校生会議2-14]

「祐樹さま、昨夜、私の担当マネージャーと電話で話したのですが、彼女はテレビ出演をとても喜んでくれました。
中学の頃はオーデションに時間を取られたくないとの理由でテレビ関係を避けていたです。」
「そうか、俺にとっては良かったのかな、君が有名に成り過ぎていたらお近づきに成れなかっただろ。」
「ふふ、事務所の人達は驚いたそうですよ、祐樹さまをネットで調べたら柿川のアイドルとしてかなりの情報が見つかり、すでに伝説も。
一覧を送って貰いましたが、エピソードトーク用に整理しておく事を勧めてくれました。」
「伝説ね…。」
「祐樹さまと同級生だったという方は、小学生の時のアルバムを見ていたら、運動会の写真には自分より祐樹さまの方が沢山映ってたとか、お心当たりは?」
「まあ、有りうるね、知らない人達に沢山写真を撮られていたし、よそのお母さんとのツーショット写真もお願いされていたよ。」
「バスケでは、祐樹さまの出られる試合のみ観客の入場制限が掛けられた、と言うのは本当ですか?」
「うん、初めてレギュラーになった時は応援が多くて整理がつかなくなり大変だったんだ。
運営サイドがそれに懲りて、次からは整理券を配る様になった。」
「伝説のロングシュートというのは?」
「時間切れ間際に遠くからシュートしたのが、たまたま入って逆転優勝したんだよ。」
「たまたま、なのですか?」
「ああ、ロングシュートの成功率は低く無いが、たまたまさ。」
「シニア合唱団満席事件?」
「老人中心の合唱団は何時も発表会で空席が目立っていたそうなんだ、それでゲスト出演を依頼されて出る事になったんだ。
そしたら、その情報がすぐに広がってチケットはすぐに完売、本当の所は分からないが裏では五百円のチケットが五千円で取引されたという噂も、プロと比べたら可愛い話だけどね。」
「芸能事務所からスカウトは無かったのですか?」
「有ったけど、騒がれ過ぎるのに抵抗を感じてた頃だったからお断りしたよ、東京まで通う様な話だったし。
まあ、今回は絵美と一緒だし、自分の判断で仕事を選ぶ事が出来る立場だからね。」
「ふふ、初めに私が考えたものとは違いスケールが大きくなりましたが、その分楽しさも大きくなった気がします。
社長、そろそろ社長室に移動しますか。」
「そうだな。」
「祐樹さま、例を提示して皆さんからも、祐樹さまの伝説を募集してよろしいですか?」
「まあ構わないが、君の伝説も教えて欲しいかな。」
「えっ…、ふふ、私の伝説はこれから祐樹さまと作り上げて行くものですわ。」
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神沢祐樹-55 [高校生会議2-14]

「人数が多いのに会社組織の構築は早かったよな。」
「はい、みなさんシステムを使い慣れておられるのでしょう、データもしっかり整理されて、各部署の進行状況が一目で分かります。」
「うん、昨日は本業がお休みの方々が熱心に働いて下さった様だね。
少し申し訳ない気もするが、まあ皆さん楽しそうだから、今は甘えさせて頂くか。」
「はい、完成した会社とは違う面白みが有るのかも知れません。」
「そうだね…。」

「…、皆さんの作業は、特に問題なく進んでいるみたいだな、絵美、このモニターは大きくて見やすいね。」
「はい、祐樹さまと二人で見られる様にと父が用意してくれました。」
「ホントに至れり尽くせりというか…。」
「祐樹さま、要望と言うのが新規で届いています。」
「ホントだ、なんだろう?」
「あっ、これは想定していませんでした。」
「だよな、音楽の時間に聴いた事は有ったけどピンと来なかったよ。」
「でも、無視出来ないです。」
「うん…、いまいち馴染みが薄いのは詞の内容によるのか発声の仕方か…。」
「そうですよね、大漁とか豊作とかは馴染みが無いですし、民謡の歌い方は学校では教えられませんでした。」
「でも、こうして日本の民謡にもスポットライトを当てて欲しいという要望が来ている訳だから、考えてみたいね。」
「民謡って昔のご当地ソングでしょうか…、柿川にも有りますか?」
「どうなんだろう、一度調べて貰おう…、そうだな…、新しく作っても良いよね、民謡だけに拘らずに…、もちろん民謡調のもだけど。」
「私達のオリジナルが有ると楽しいです。
皆さんに聴いて頂けたり、歌って頂ける様なのが出来ると良いのですが。」
「あっ、盆踊りが有ったな。」
「盆踊りですか、その様な風習が有ると聞いた事は有りますが。」
「俺も踊りは分からないが、曲は民謡と…、子ども向けの曲も流れていたと思う。」
「伝統的という訳では無いのですか?」
「ああ、うちの近所で行われているのは、昔から続いているものでは無く、地域の婦人会からの提案で数年前に始まったイベントなんだ。
特に柿川に関係する様な曲は聞こえて来なかったが、そういうイベントにこそ、郷土愛を呼び起こす様な音楽が有ったら良いと思うな。」
「それに合わせてみんなで踊るのですね。」
「ああ、民謡に対する要望から盆踊りを絡めてオリジナル曲の作成など、企画案をまとめてみるよ。」
「私は…?」
「盆踊りを少し調べてみてくれないかな。」
「そうですね、あまりイメージが湧きませんので検索してみます。」
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神沢祐樹-56 [高校生会議2-14]

「絵美、企画書の案が出来たから目を通してくれるか。」
「はい、私は参考になりそうなサイトを整理してみました。」
「うん、見てみるよ。」

「祐樹さま、柿川で行われるイベントで何時も流される曲、柿川市のテーマソング的なものを作るのですね、でも良い曲が出来るでしょうか?」
「そこが一番の問題だな、一曲に絞る必要は無いから皆に声を掛けようとは思うが、う~ん、絵美は作曲とかした事ないの?」
「音楽の時間に少しだけです。」
「俺もだ…、ねえ、明るい民謡調にするなら陽旋法だったかな?」
「はい…、使える音が少ないという制約が有ります…、でも、逆に作曲し易いかも知れませんね、試してみますか?」
「そうだな、うん、やってみよう。」
「では、私の部屋で…。」

「陽旋律はソラドレミソでしたね、ピアノで弾くと…。」
「シンプルさが良いかも、先に条件を決めておけば作り易いかな…。
明るい曲調にして速度は…、スキップするぐらい、絵美はスキップ出来る?」
「出来ますよ~、…、ほら。」
「はは、ぎこちないな~、スキップは、こう、軽やかに…。」
「ふふ、スキップの上手な高校生というのも微妙です。」
「そうかな、まずは子ども達が楽しく歌ってくれる事を想定して、歌詞もシンプルにしたいね。」
「民謡っぽい言い回しにはしなくて良いですよね。」
「ああ、そっちは後で考えようよ。」
「ではテーマは、チャイコフスキーさんからお借りして…。
音を変えて…。
…、こんな感じで如何ですか?」
「そうか、無から生み出すのは大変だけど…、それだけ変化させると原曲が何だったか分からないね。」
「歌詞が難しいのですが。」
「そうだね、ちいさなストーリーが有って、でも語感が大切か…、こんな感じはどうかな…。」

「…、子どもってそんなに腹ペコなのですか?」
「野を駆けまわる子ども達はね。」
「祐樹さまの詞は楽しいです、何か自然に出て来たという感じですし。
言葉に合わせてメロディを調整してみましょうか。」
「ああ、少し窮屈な所が有ったのと、言葉のイントネーションに合わせたいね。」
「録音しながら色々試してみます。」
「うん、思ってたより楽しいな。」
「はい、とっても…。」

「…、ほぼ即興で、いい加減に作った割には、まあまあの出来になったね。」
「ええ、この手順ならまだまだ作れそうです。
違う年齢層の方をイメージしたものも作ってみたいです。」
「そうだな、サンプルとして簡単に作ってみるか。」
「はい、では…。」

「…、もう直ぐ昼食だね、形が出来たものは、食後にでも恵子さんに聴いて頂くか?」
「ええ、でも、お母さまは恵子さんとは違った呼び方にして欲しそうですよ。」
「う~ん、微妙なんだよね、おばさんなんて失礼な気がして、自分が奥さんとか呼ぶのも変な気がするし、それで、どの様にお呼びすれば良いのでしょうか、とお聞きした訳だけど…、どうお呼びすれば良いのだろう?」
「もちろん、お母さんですわ。」
「それは…、私はお前の様な子どもを産んだ覚えは無い、とか言われたりしないか?」
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神沢祐樹-57 [高校生会議2-14]

「祐樹さん、お腹すいたでしょ、沢山食べてね。」
「はい、腹ペコです。」
「ふふ、歌のモデルは祐樹さまだったのですね。」
「歌のモデル?」
「はい、オリジナル曲作りに挑戦してみました、録音しましたので、食後にでも聴いて頂けますか?」
「そんな特技が有ったの?」
「いえ、二人で試してみようって感じのお遊びで、皆さんからオリジナル曲を募集をする時のサンプル的なものです。」
「なら、食後と言わずBGM代わりに流して下さいな。」
「はい、お母さま。」

「…、ふふ、子ども向けの楽しい曲なのね…、でも、男の子ってそんなに腹ペコなの…、な訳なのね。」
「お代わり良いですか?」
「はいどうぞ。
シンプルで子どもが喜びそうな曲じゃない、悪くないわよ。」
「ですね、改めて聴き直してみると、絵美の作ったメロディーが良いです。
少し手直ししてから、録音し直して社員の皆さんに聴いて頂く事にします。
イベントでも発表して子ども達の反応を見たいですね。」
「簡単にプログラム変更出来るものなの?」
「はい、自分の裁量に任されている時間が有りますので。
絵美、この曲の伴奏をお願いしても良いかな?」
「ええ、もちろん。」
「この曲で歌手デビューするのかしら?」
「いえ、歌手というのは…。」
「そうそう、うちの事務所の人達が柿川に遊びに来たいって言ってるの、時間を合わせて優香さん達もご一緒に食事でも如何かしら?」
「大した予定は無いと思いますから大丈夫だと思います。」
「お母さま、優香さんには私から連絡を入れます、ご家族全員とお兄さまの彼女さんをお誘いすればよろしいですね?」
「ええ。」
「はは、優香を通せば話が早いって気付いていたの?」
「ふふ、神沢家は優香さん中心に回っているのですよね。」
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神沢祐樹-58 [高校生会議2-14]

「奥さま、お食事の用意が整いました。」
「はい、ご苦労様。
さあ、皆さん、食事の用意が出来た様ですので移動して下さいね。」

「奥さん、今日は無理なお願いを聞いて頂きまして有難う御座いました。」
「良いのよ、私としても事務所の幹部とは、早目に祐樹さんと顔合わせをして置きたかったのだから。」
「そうでしたか、それにしても立派なお屋敷ですね。」
「土地が安いからって、無駄に広い敷地に無駄に広い家を建ててしまったの、主人は敷地内に孫の家を建てればいいさ、なんて呑気な事を言ってるのよ。」
「それはまた、お気が早い。」
「私もそう思ってたのだけど、最近はそうでもないのかなって。」
「あっ、絵美さんの印象が東京にいた頃とは…、僅かの間に随分変わりましたね。
明るくなられて、一段と魅力的に。
やはり神沢社長の影響ですか?」
「そうでしょうね、初恋の相手にとても優しくして貰って、でも浮かれ過ぎてないのは祐樹さんの真面目さ故の事だと思います。」
「すでに公認の仲なのですね。」
「主人もぞっこんなのですよ、第一印象がとても良かったのですが、彼の評判は調べたのでしょ?」
「はい。」
「能力の高さは年齢に関係ないと思います。
始めて会った日に主人が婿にしたいな、と話したのですが、同感でしたもの。」
「先ほどご挨拶させて頂きましたが人柄の良さが伝わって来ました。
ネットの情報は過大評価だろうと思っていましたが、過小評価なのかも知れません。
資本金一億の意味が分かる気がします。」
「大人が起業となるとまず私利私欲が先に立つものでしょ。
でも彼は純粋なの、だから二千人のボランティア社員がすぐ集まるし、彼のバックアップを考えている人、応援してくれる人は、文字通り万といるのよ。
そんな人に認めて頂ける子に絵美が成長してくれた事が嬉しいわ、学校で少しトラブルも有ったでしょ。」
「真面目さ故の…、でしたね、環境を変えて正解、でもまだ先の事は分かりませんか…。」
「ええ、親としてはこのまま行って欲しいのだけど、例え上手く行かなかったとしても青春の一ページが輝いてくれるだけで良いと思ってるのよ。」
「アイドルだと男女交際はマイナス要素ですが、もう知れ渡っているのですよね。」
「大丈夫よ、少しぐらいマイナス要素が有っても、彼のファンは小学生から爺ちゃん婆ちゃんまで幅広いの、だから恋愛対象になる年齢層のファンが多少減っても、それ以上に増やして行けば良いのよ。」
「このままカップルとして売り出しても問題ない訳ですね。
もっとも、その部分は私どもが口出しする必要は無いかもしれませんが。
兎に角事務所としては契約関係で不利益を被らない様に、きっちり仕切れる体制を強化して行きます。」
「お願いね、社員の増強に関しては神沢社長のお考えに沿って行けば間違いないと思うわ。」
「分かりました。」
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神沢祐樹-59 [高校生会議2-14]

「所長は奥さんとお話し中ですから、神沢社長、こちらのメンバーを改めて紹介させて頂いてよろしいでしょうか?」
「お願いします。」
「まず私、風岡はモデル部門を仕切らせて頂いております。
うちには所謂トップモデルはおりませんが、所属モデルが社長令嬢中心だと知られておりますので、そういった関係の需要が有り業績は安定しております。
岡崎は私の部下で、絵美お嬢さまの担当マネージャーです。
そちらの佐山は、スクール関係を取り仕切っています。」
「佐山さん、スクールは対象を絞はり込んでいるのでしたね?」
「はい、社長令嬢を対象にお茶会を開いたり、華道教室を開いたり、花嫁修業のお手伝いが主ですが、講師には名の知れた方をお願いし、小規模でも利益率の高い事業展開をしています。」
「柿川でも事務所所属メンバーのトレーニングと並行して、一般向けにマナー教室などを展開したいと考えています。
参加者の費用負担を減らす代わりに、一回当たりの人数を増やす事でカバー出来ないでしょうか?」
「大丈夫です、社長令嬢対象の場合はプレミアム感を強調し、高めの料金設定をする事が集客に繋がっているのです。
柿川でしたら会場費も抑えられますし、超豪華を豪華とか少し贅沢な、とすれば良いのですから。」
「はは、分かり易いですね、まずは事務所に所属する人達の実践的トレーニングから始めますが、その後は普通のOLを対象にした様々な展開を、遥香コーポレーションと共同で企画して行きたいと考えています。
受講料を控え目にしても物販でカバー出来ますし、素人モデルとしてプリンセス遥香の衣装を着て頂く事も想定しています。」
「なるほど、受講者へモデル体験をプレゼントする訳ですね。」
「はい、普通の人に着て頂いた方が身近に感じられる場合も有りますし。」
「確かに、読者モデルだけでなく需要は有りますね。」
「その読者モデルと言うのは、例えば妹でも成れるものなのですか?」
「人気を得られるかどうかは、可愛らしさだけではないので何とも言えませんが、充分通用しますよ。
でも、高校生社長の妹、兄を語る、みたいな企画で表に出て頂く事も可能ですね。
それなら三社ぐらいすぐに乗って来ると思います。」
「話題性ですね。」
「ええ、神沢社長の最大の武器です。」
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神沢祐樹-60 [高校生会議2-14]

「そうですよね、話題性の有る内に土台を固めないといけませんね。」
「はい、我々としても協力体制を整えて行きますが、今後はどの様に?」
「連休明けから、組織の再編を始めます。
二千人のスタッフは取り合えずという形で振り分けられているのですが、テレビ局関連の動きなど新たな展開が始まりますし、作業が進行していますので、会社としての形を更に整えて行く必要が有ります。
まずは所属アーティストとの契約を始めて行きますので、契約に関する部門の慣れない社員に対してレクチャーをお願いしたいです。」
「セミプロでしたね、何組ぐらいの予定ですか?」
「まずは六組です。
五月末の会社創立予定日頃から夏休みに向けてイベントを何本も打って行こうと考えています。
その第一弾として動き始めて頂く方々です。
その後も順次契約して行き、夏休みまでには最低二十組、あくまでもセミプロとしての活動に留めて頂く為、活動が限られる所を数で補って行きます。」
「そういう人の方が余裕が有って良い演奏が出来るのかも知れませんね。」
「はい、この方々はライブを開けば一回で百名以上の集客が見込める方々です。
二千席のホールでも何組かでプログラムを組み、演出を考えれば満席に出来ると考えています。」
「イベント運営は、慣れた方がみえる様ですね。」
「ええ、高校生会議のイベントで経験の有る方がスタッフには何人もいまして、所属先と交渉して、ダブルワークの正社員なって頂こうと考えています。
イベント当日の仕事を中心に、月間の労働時間を短くしてとなりますが。」
「今はボランティア社員ですか?」
「はい、ですが営利企業としてボランティア社員と言うのは不自然です、可能な方から順次雇用契約を結んで頂きます。
「人数が多いのですよね。」
「ええ、二千人全員との契約が完了するまでに時間は掛かると思います。
安定収入の目途が立たないと話しになりませんので。」
「収入の目途は?」
「今の所、お店のイベントなどで自分を売ってと考えていますが、自分の商品価値が今一つ分かりません。」
「柿川に限れば、全国に名の知れたトップアイドルと同等だと思います。
とにかく初めにディスカウントしてはだめです、限られた活動時間で最大限のギャラを頂きたいですから。」
「何か秘策が有りそうですね。」
「秘策と言う程の事では有りませんが、まず我が社の親会社スタートを皆さんにお披露目するパーティを開きます。
神沢社長が出て下さるので有れば、社長夫人社長令嬢を中心に最低でも百人は集めますが、女性経営者の方も何人かお呼び出来ると思います。
そのパーティーを成功させれば、後は楽になりますよ。
神沢社長のディナーショーを開けば満席とか。」
「そう簡単に行きますか?」
「ええ、チケットを有名アーティスト並みの額にすればですが。」
「お客さんをがっかりさせる事になりませんか?」
「はは、昨年の子どもの日のイベント風景を映像で見させて頂きましたが、更にパワーアップしているとお聞きしています。
チケットが二千円だったら見向きもされないかも知れませんが、神沢社長なら十万でも満足して貰えますよ。」
「富裕層の心理なのですね。」
「はい、高額なものを有難がる傾向が有りますが、それが額に見合ったものであれば、すぐファンになって人に勧めて下さいますよ。
パーティーには子どもの日のイベントを取材に来る局とは違う系列のキー局を呼びますから、そこからも広げられます。」
「あっ、そちらの人脈が強みなのですね。」
「ええ、リッチな生活を送られている方々は、バラエティー番組受けしますから、豪華なパーティーを開くと伝えれば、取り敢えず取材に来ますよ。」
「なるほど、中途半端なパーティーでは人も集まらないし、テレビ局が見向きもしない訳ですね。
富裕層相手なら利益率も高めに設定出来る、そこで稼いで障害者福祉関連へ投資する流れにしたいですね。」
「では、準備に入って宜しいですか?」
「お願いします。」
「では、進めさせて頂きます、後、契約関係全般に慣れた者と柿川でのチーフマネージャーとして岡崎を昇格させてこちらに住んで貰おうと思います。」
「有難う御座います、住まいについては知り合いの不動産屋を紹介させて下さい。
オフィスはここの二階、金銭面などの相談は連休明けでお願いします。」
「分かりました。」
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