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高校生会議-17 ブログトップ

岩崎高校生会議-01 [高校生会議-17]

スペインからアメリカへ旅立つタイミングで記者会見を行った。
広めの会場を用意したが、今回の旅行で注目を集めた事も有り多くの記者で埋る。
まず壇上に立ったのは桜。
挨拶の後、ヨーロッパ旅行を簡単に総括。
そして…。

「今日皆さんにお伝えしたいのは、岩崎王国の世界組織として、岩崎高校生会議を本格的にスタートさせる事です。
岩崎高校生会議は元々日本の岩崎関連で働く人達の子弟を対象に進学就職や日常生活の支援、ボランティア活動を通しての交流といった活動、また学習の一環として政治研究などを行って来ました。
Iwasaki Koukousei KaigiのKoukouseiは高校生の事なのですが実際には高校生、大学生、若い社員が中心となって活動していました。
現在は日本に於ける岩崎王国の全国組織として拡大発展させ、現在の日本政府を支えるみどりの風を支援といった活動をするまでに至っています。
さて、全国組織となると地理的な要因も有り意思疎通の問題が生じます。
岩崎高校生会議に於いて、それを乗り越えさせたのは遥香システムです。
ここで遥香システムをご存じでない方の為に、忍から説明させて頂きます。」

忍は遥香システムの概要、どの様に利用されているかなどを説明し、岩崎高校生会議への導入後、どう変わったかを紹介した。
次に話し始めたのはアマンダ。

「世界規模に広げる岩崎高校生会議に参加出来るのは、各支部の代表者になります。
支部の遥香システムネットワークには岩崎王国の国民で有れば、年齢に関係なく参加出来ますが、遥香システムの基本を理解する必要が有ります。
言語は英語。
支部内でリーダーとなるには遥香システムの上級試験に通る必要が有りますが、この試験に通れば岩崎関連企業への就職が有利になります。
岩崎高校生会議は若者の進学就職支援と貧困対策を大きな目的としていますが、様々な活動をして行きますので一度岩崎王国のサイトで確認して下さい。
運営資金は、騎士団の方が協力して下さっていますが、生活に余裕のある方から支援を頂けたら幸いです。
岩崎王国の根幹をなす企業体とは違い、営利目的の団体では有りませんが…。」

アマンダはよどみなく岩崎高校生会議の今後の展開を説明してくれた。
その後の質疑を進行したのは聡美…。
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岩崎高校生会議-02 [高校生会議-17]

質疑応答では…。

「Koukouseiという名称を残す事に意図は有るのですか?」
「はい、高校生時代の気持ちを忘れないで欲しいという意味合いが有ります。
また、世界展開で別組織を立ち上げるより、日本で成功している組織を世界に拡大という形にしたかったのです。
岩崎王国は拡大して行くバーチャル国家ですから。」

「アマンダはチーム遥香の一員となってから、この様な場には初登場です、プリンセス遥香の側近となられた気持ちとか教えて貰えませんか?」
「アマンダ、出番よ。」
「ええ、私は敬愛するプリンセスのお側にいさせて頂ける喜びでいっぱいです、スペイン語学習のお手伝いをさせて頂いてますが、他は教えて頂く事ばかり、この岩崎高校生会議の展開を成功させプリンセスに喜んで頂きたい一心で動いています。」

「岩崎王国の世界組織という事は、対立する国家の国境を越えて交流する事も有ると考えて良いのでしょうか?」
「ええ、いずれはその様な状況になるかも知れません、ただ岩崎王国自体がまだ全世界に浸透している訳では有りませんので随分先になると思います。」

質問内容が想定の範囲内だった事も有り、質問のほとんどは聡美が答えていった。
予定していた時間になって…。

「ではここでアメリカへ同行するスタッフとプリンセス遥香の登場です。」

表に出るスタッフは各国代表や人種代表の形で選んだ。
聡美が簡単に紹介して行く。
桜達も壇上に並んだところへ私が入場。
壇上には私を中心に美女が並ぶ。
十数人をトータルでコーディネイトするのは大変だった聞いているが、個性を生かしながらうまくまとめてくれた。
プリンセス遥香ブランドの良い宣伝になると思わせるのは、響き渡るシャッター音の大きさによる。
聡美が撮影の終了を告げ、静かになったところで。

「本日は多くの方に集まって頂き有難う御座います。
岩崎高校生会議がこれからどう発展して行き何をするのか、多くの方に見守って頂きたいと考えこの記者会見を開かさせて頂きました。
世界的に見れば小さなスタートですが、岩崎王国拡大ペースを考えると、社会貢献できる日は遠くないと考えていまして…。」

スピーチは短めにまとめる。
姫らしさを演出する為だ。
記者達に微笑んで会見を終えた。
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岩崎高校生会議-03 [高校生会議-17]

記者会見の反響はニューヨークで確認。

「岩崎高校生会議各支部から参加者増加の報告が届き始めていますが、ここまで受け入れ態勢を整えて来た結果でしょう、混乱の報告は受けていません。」
「予定通りなのね、小百合、国家間の交流は始まった?」
「まだ足場固めの段階で、そこまでは至っていません。
本部サイドで作成した組織作りマニュアルを参考に組織編成に取り組んでいて、リーダーが育ち始めたという段階です。
アメリカ支部も、ローカル支部が増えていますので他国との交流は先になるでしょう。」
「まだ時間がかかるのね…、まあ、日本の支部が各支部に関わっている訳だから、岩崎の考え方が広がってからでも良いわね。
他に何か気付いた事は?」
「そうですね…、みどりの風を支えた事に関心が集まっている様です、魅力的な政党がないという状況は、かつての日本と同じなのでしょう。」
「ふふ、また違った展開も考えられるわね、でも、まだ始まったばかり、しばらくは様子見という事かな。」
「もう一つ、Koukousei Kaigiとしたおかげで高校生、大学生の若い人がリーダーとなる環境を作り易かった様です。
結果、私利私欲に走らない、純粋な若者達が活躍しています。」
「名称に関しては正解だったということ?」
「はい、国際ネットワークでも、その名称の意義がまとめられ、賛同する意見や事例が加えられています。」
「良かったわ、リーダー達が納得してくれているのなら何の問題もないわね。
アメリカ支部ではご老人がリーダーになろうとしたのを、うちの副社長が止めたと聞きましたから、ちょっと心配してたの、もっとも遥香システムの上級までとても進めそうにない人だったそうだけど。」
「アメリカは熱いですよね、遥香コーポレーションのレストラン部門から衣服部門、遥香システム、遥香さま関連、その他を岩崎の他企業とまとめて拡大しようと、日本でこつこつ進めて来た事を、その手順を追いながらも一気に進めようと欲張ってますね。」
「ふふ、アメリカ統括支社長も楽しそうだったわ。
バックが活発なら、高校生会議も自然と活発になる、高校生会議が安定すれば、支社の新人研修が楽になるのよね。
ねえ、この前話題になってた違法移民の話はどうなってる?」
「はい、違法状態の人は雇いませんが、母国に帰って岩崎の支社を拡大し、そこで働けないか相談しているそうです。」
「それが可能なら一番よね、でも簡単ではないのでしょ、国家間の経済格差か…、アメリカ統括支社長とも相談してみようか…。」
「何かお考えが有るのですか?」
「お父さまは日本の過疎地再生を進めて来られたでしょ、私達はメキシコの砂漠緑化に取り組めないかしら、成功すれば砂漠化が進んでいる他のエリアでも展開出来るかもしれないわ。」
「壮大な計画ですね。」
「メキシコなら治安が恐ろしく悪いという訳でもないでしょ。」
「資金はどうしますか?」
「ふふ、何とかなるわよ、まずは岩崎高校生会議のメンバーに呼びかけて考えて貰いましょう、その方が楽しいでしょ。」
「あっ、そうですね、実現可能な案が出てこれば…、遥香さまはすでに思い描いている事が有るのですね。」
「皆さんの案を見ながら表に出して行くかもだけど、私が思いもつかなった案が出てきたら嬉しいわ。」
「そうですね、まずは岩崎高校生会議で発表、岩崎へは予備調査の指示を出し、アメリカ統括支社長に協力を打診します、メキシコ支社は小さいですが連絡を取っておきます。
う~ん…、地球温暖化を考えると急ぐ必要が有ると付け加えておきましょうか。」
「そうね、ついでに他の温暖化対策案とかも募集してみる?」
「はい、遥香システムが機能していないエリアの事情も考慮して、広く問いかけてみます。」
「お願いね。」
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岩崎高校生会議-04 [高校生会議-17]

メキシコの砂漠を緑化しながら雇用の場を確保。
このテーマは高校生会議を盛り上げる事になり、沢山の提案が出された。
それを受けてチーム遥香からメッセージを送る事に…。

「遥香さま、砂漠緑化計画は各支部の皆さんが遥香システムの使い方を学ぶ良い機会になりましたね。」
「ええ、活発な議論が有ったみたいで面白い案が色々出て…。
まずは小百合がまとめたところを皆さんに紹介しましょう、小百合お願い。」
「はい、現地政府と予備交渉を進めている海岸沿いのエリアに大きな問題はなさそうです。
当初の広さは十㎢ほどですが拡大して行く余地は充分過ぎる程に有ります。
開発には株式会社を設立し、そこにすべてを集約します。
株主となって下さった方には、ニュータウンのバーチャル住人として定点カメラ映像を通して工事の進捗を見たり、チャットやテレビ電話を通して交流出来る様にさせて頂きます、ゲーム風の画像でも楽しんで頂ける様に調整しています。
プロジェクトのスタートが確定した段階でアメリカとメキシコの合同チームが現地調査を始める予定で、ドキュメンタリー番組を制作しつつスポンサーを探す方向で進めています、これは王国外企業との関係強化も意識しての事です。
現地調査の結果は遥香システムへ書き加えられて行きますので、それを見ながら都市設計チームが動きます。
今回のプロジェクトに関わるのは新会社の社員、高校生会議からのサポートメンバー、株主で有るバーチャル住人、各自の立場を整理しながら組織編成して行く事になります。
サポートメンバーに対する費用負担、株主兼サポートメンバーとなった場合の扱いなど細部のルールはサポートチームのリーダー中心に考えて貰います。
実際のプロジェクトとしては海水の淡水化事業が中心になりますが、太陽光発電、風力発電といった形で化石燃料に頼らない町作りを考えています。
私からは以上です。」
「では、事業案についてメアリ、紹介してくれる?」
「はい、実際の淡水化プラントはコスト的にかなり難しいです、緑化事業関連で様々な案は出ていますが、まだ机上の空論になり兼ねない、そうですね費用対効果の実証実験が必要な案も少なく有りません。
例えば…、私が面白いと思ったのは建物の上に川を流すという案です。
井戸を掘ってみて、それが真水で有ればそのまま農業用水に使えますが、海に近いので、おそらく塩分濃度が高いでしょう、それでも水温はさほど高くないと推測出来ます。
水は熱しにくいですから、屋根の上を流せば、室温を安定させてくれるでしょう。
室温の上昇を抑えた水は温室の中へ導きます、この温室では、水分を蒸発させ天井部分でそれを冷やし真水として利用し、残った塩分濃度の高い水を生成して塩として活用する事を目的とします。
このシステムで得られる真水はとても少ないですが、冷房コストを抑える事にはなると思います。
それでも、井戸から水をくみ上げるエネルギーが、どれだけ有効に使えるのかは、試してみないと分からないレベルです。
つまり、このプロジェクトを単に緑化事業による雇用拡大としてしまうと、採算的にかなり危ういものになる可能性が有ります。
そこで長期的に…。」

その後メアリは岩崎王国の拠点として、観光地化の可能性について語ってくれ、結論的な提案をする事無く締めくくってくれた事によって、高校生会議メンバーの想像力を掻き立てる所となった。
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岩崎高校生会議-05 [高校生会議-17]

メキシコにニュータウンを他にはない形で作り上げ観光客を呼び寄せる。
メアリが岩崎高校生会議メンバーに出した課題だ。
メアリはアマンダに続いてチーム遥香入り、今はメキシコニュータウン計画を担当している。

「屋根の上に川という例が良かったのかな、メアリ、メッセージの発信以降ユーニークな提案が増えたわね。」
「桜、どれもが実現可能なのよ、突飛だけど実行出来なくもない、でね、昨日よく分からずに突っ込みを入れた人に指摘しようとしていたら、遥香さまに先を越されてしまったの。」
「あら、メアリ、御免なさい、貴女も見てたのね、私は高校生会議の一員として黙ってられなかったのよ。」
「いえ、遥香さまの論理的展開は芸術的で、私が指摘しようと思った内容の数段上でした。
ところで、水を心配している人が多くて…、低コストで充分な量を確保するのは難しそうです…。」
「ええ、井戸を掘っても充分な真水を得られるとは考えにくい、メアリはコスト的に否定的でしたが、淡水化装置の導入が一番手っ取り早いわね。」
「初期投資の予算が膨らみ過ぎませんか?」
「岩崎関連会社の装置を導入して、見学出来る様にするの、この意味は分かるでしょ。」
「えっ、岩崎関連で淡水化装置を扱ってる企業が有ったのですか、私が調べた中では…。
有るのなら…、導入費用はそのまま岩崎の売り上げに、見学出来るという事は次の受注に繋がるという事に成りますが…。」
「今後の海外展開を想定して調査して貰った結果、技術力が高い割に営業力が弱い会社が見つかって交渉、買収出来そうなの。
今はメキシコに工場を作る話も進めて貰っているのよ。
農業用の水としては割高になるでしょうが、観光地化に成功すれば問題ないでしょう。
水に関する案が出尽くしたと思ったら、この淡水化装置の話を公表してね。」
「分かりました、高校生会議メンバーはすでにギブアップ気味ですので、公表します。
インフラ整備に関する案は…、実験的な発電方法も見学出来る様にすべきなのですね。」
「ええ、試しながら町を構築して行くのがこのプロジェクトの魅力、知的好奇心をお持ちの方を満足させましょう。
ねえ、メアリ、そろそろ村長、村議会議員の募集を始めても良いのではないかしら、並行してバーチャル村長、バーチャル議会もね。」
「はい…、その…、バーチャルの方の役目はどうしますか?」
「リアル村長達は村作り、バーチャル村長達は広報担当と役割分担するのよ、バーチャル住人になって頂く株主への対応も必要でしょ。」
「では、本格スタート決定という事ですか?」
「そうよ、現地調査チームへのゴーサインはメアリから出してくれる?」
「は、はい。」
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岩崎高校生会議-06 [高校生会議-17]

新しい町を作ると宣言し。その歴史のスタートとして、現地をヘリコプターから撮影した映像を公開した。

「遥香さま、コンビニが見当たりませんよ。」
「家も道路もないのね。」
「道路は確保した土地をかすめる様に一本通っていますが、日本の過疎地以上に不便そうです。」
「メアリこれからどう進めて行くの?」
「はい、開拓団が来週出発、今は高校生会議のメンバーが中心になって準備中です。
第一陣は道路補修チーム、予備調査で現地までの道路状況を確認して有って、痛みがひどい所を補修しながら現地へ向かいます、第二陣が移動させる重機は大型になりますので、それを無理なく移動出来る様にします。
第三陣は現地調査、航空写真では掴み切れない部分を調べます。
まず淡水化装置を置く地点を中心に調べ、舗装するメイン道路のルートを確定させます。
第四陣はボーリング調査チーム、やはり淡水化装置を置く所から調査を始めます。」
「皆さんの宿泊とかはどうなの?」
「野営になりますが、毎日最低でも一便はアメリカ南部の都市からシャトル便を出し、必要な物を届けます、人も順次交代しながらとなりますが、すでに三十人程が住み続けると宣言しています、大いなる実験現場に立ち会っていたいと。」
「社員?」
「高校生会議メンバーが中心ですが、実績を上げた上で社員に成りたいと話していました。」
「ずっと野営とは行かないでしょ。」
「はい、道路が整って来たらトレーラーハウス、その後家を、屋根で太陽光発電をし燃料電池を使う家を建てて行く予定です。
水は給水車とミネラルウォーターに頼る事に成ります。」
「何もない所から始めると大変なのね。
港や飛行場はうんと先になるのかしら?」
「ヘリポートは簡単ですし小型機用の飛行場も時間は掛かりません。
状況を見ながら拡張工事をして行けば良いと考えています。
港の整備は費用も時間も掛かりますが、町を拡大して行くには不可欠なので、早めに着手したいと考えています。」
「町が形作られるまで時間が掛かるでしょうから、じっくり進めれば良いわ。」

この時は本気でそう思っていた。
だが三か月後には…。
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岩崎高校生会議-07 [高校生会議-17]

「遥香さま、たった三か月で開拓団の規模が一気に大きくなりました。」
「みたいね、フロンティアスピリッツに火が付いたという事かしら、高校生会議がここまで大きく動けるとは思ってもいなかったわ、現地に入ってる人数以上にバックアップの人数が心強いわね。」
「彼等もまた普段の生活に閉塞感を抱いていたのでしょうか、無理なく体験出来る短期開拓ボランティア制度と、後方支援制度が上手くはまりました、株主とは違う形のバーチャル市民参加を企画したスタッフの勝利でも有ります。」
「でも、人を動かしたのはハリウッドの力が大きいのでしょ。」
「はい、実際に人が暮らせる架空の異世界村を作って、そこで映画の撮影、上映後はそのままテーマパークにという映画監督の提案に対して、同じ場所をライトノベル、漫画、アニメなど色々な作品の舞台として共有し乗っかる話が日本支部から出て来て盛り上がってます。
世界観の共有、映画で見た村を舞台に幾つものサイドストーリーが展開されたら楽しいです。
統一された世界観が作れるかどうかがポイントになりますが…。
遥香さまは、謎の古代都市や宇宙人の町なんて話が出て来てるのはご存知でしたか?」
「それは知らなかったわ、でも複数のテーマが有れば観光地としての価値は高くなるわね、土地に余裕は有るのでしょ。」
「はい、全く問題ないです、こんな話のほとんどは岩崎高校生会議メンバーからの提案で…、はは、映画監督もメンバーですが、柔軟な発想をお持ちの方が多くて、休み時間に彼等のやり取りをみんなで確認するのは楽しいです。」
「監督が提案した異世界の村は実際に建設出来そうなの?」
「勿論です、監督が出したイメージに対して幾つかのデザイン画が寄せられ、討論、監督が最終決定したデザインをベースに色々な建物の案が出て来ています。
建築科の学生からは、デザインが確定したら実際に建てられる様に設計したいという声も届いています、今まで地球上に存在しなかった建築様式の建物を耐震設計で建てたいそうです。
恐ろしく無駄の多い構造になるそうですが…。」
「建物と言えば、今も野営が続いているのね。」
「はい、トレーラーハウスが増え、住居の建設も始まってはいますが、それ以上に人口が増えていますので、でも色々工夫して住み心地を良くしている様です。
太陽光や燃料電池を使っての発電、小型の海水淡水化装置も稼働させて給水車だけに頼らない体制にしているそうです。現地の映像が有りますがご覧になられますか?」
「ええ、お願い。」
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岩崎高校生会議-08 [高校生会議-17]

「まず、ドローンからの映像です。」
「随分整地が進んだのね。」
「はい、この辺りは農地になります、順調に進んでいますので当初の計画以上に周辺地も将来を見越した整地をしておけないかと現地行政サイドと交渉しています。
一期工事終了で重機を戻し、二期工事の開始でまた送り込むというのは無駄が大きいです。」
「そうね長期ビジョンは必要、淡水化装置も早めに追加発注して、水が余ったらプールを作るぐらいの気持ちで進めて欲しいわね。」
「はい、総合レジャーランド計画が有りますので、水には余裕が必要です、一部の装置に不具合が起きても問題ない状態にしておきたいのですが、コストが…。」
「問題なのよね、このプロジェクトが継続して行けば多少のコストダウンは期待出来るとはいえ、研究チームから良いアイデアが出て来てないし、水の豊富なエリアから用水路を建設しての緑化というプランを検討して貰っているものの、このニュータウンまでは遠すぎるのよ。
でも、ここはコストパフォーマンスが悪過ぎても、海水淡水化事業を継続拡大する技術研究の場と考えて押し進めて行く事にしてるの、だからメアリは心配しなくて良いのよ。」
「心配はしてません…、遥香さまの手を煩わさせなくても水道代ぐらい他で稼げるようにします、利益が減るのがちょっと悔しかっただけです。」
「ふふ、メアリのそんなとこが好きよ。」
ねえ、画面に出て来たこの建物はお店なの?」
「はい、食堂を併設したコンビニエンスストアです、店に置いてない商品でも岩崎関連の商品であれば、取り寄せてくれるシステムになってます。」
「商売は繁盛してる?」
「他に店は有りませんからね。
工事中のエリアへは事前見学申し込みをしてくれた方を有料で案内していますが、そんな方の為に、この店でしか買えない限定グッズの販売を始めました。
それが、短期開拓ボランティアにも好評で売れています。
ここから人口増加に合わせて商店街を広げて行く予定ですが、将来は大型ショッピングモールにまで拡大出来る様にと考え、増築を前提にした設計を模索しています。」
「小さい建物を増やすより良いかもね、住宅は?」
「もうすぐ画面に出て来ますが、色々なタイプを並行して建設しています。
…、ここから、一戸建てエリアの映像になります。」
「へ~、町が出来つつ有るのね、もう住めるの?」
「まだ少し時間が掛かります、太陽光と燃料電池による発電システム、上下水道の完備にもう少し時間が掛かります。」
「色々試しているから時間が掛かっても仕方ないわね…。
ここでもボランティアの人達は働いてるの?」
「はい、岩崎高校生会議の大学生が中心になって職業体験を企画、事前研修を受けてから計画的に送り込まれています。
昼間は現場で作業、夜はディスカッションをしたり遥香システムの講習を受けたりと真面目な学生が多い様です。」
「それは嬉しいわね、正社員…、新会社の雇用状況はどう?」
「研修しながら配属を決めている段階ですので一度に大勢は雇えませんが、建築関係と淡水化装置の設置、維持管理、それと食堂で働いて貰っています。
農場は大型機械を導入しますので、それほど人手を必要としない様で…。
テーマパークがスタートしたり工場が稼働する様にならないと、雇用の大きな拡大とまでは行かないです。」
「これだけ勢い良く進んでいても先は長いのね。」
「はい、でもハイペースで進んでいると言っても、初期投資を始めたばかりですので…。」
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岩崎高校生会議-09 [高校生会議-17]

海水淡水化装置が完成し農業に取り組み始めると、基本的な農作業は社員、生育状況の観察や試験農業は岩崎高校生会議のメンバーと役割が分かれた。
彼等は環境に合った作物を探りながら、水を無駄なく使う工夫をしている。
また、木陰を作ってくれる木も植え始めた。
そんな情報は住居が整い始めた段階で現地入りしたメアリから伝えられていたが…。

「遥香さま、メアリからニュータウンの最新映像が届きました、ご覧になられますか。」
「ええ、桜も一緒に見る?」
「はい、勿論です。」

「わー、緑が広がったわね。」
「初めて見た時は殺風景な荒地でしたから…、こうなるまで随分投資しましたね。」
「そうね、随分割高な作物、でもここで全部消費するのなら、輸送コストや中間業者の取り分が掛からないだけ割安になると思っておきましょう。」
「高校生会議では自給率を上げて行く計画を立てているそうですが、輸出は考えていないのですか?」
「今のところは塩ぐらいかしら、淡水化の過程で得られる塩は調味料向けと工業向けになるの、色々なシステムを試していて、僅かな水しか得られない代わりに良質な塩が得られる装置も有るのよ。
工業向けは単価の安さがネックだけど、それなりに需要は有るの。
ニュータウンへ物資を届けたトラックに帰りの荷物がないと寂しいでしょ。」
「工場が稼働し始めるまでは塩だけという事ですか?」
「工場ではプリンセス遥香ブランドの衣類やお土産用のグッズを、テーマパークで売り切れると効率的と考え、生産能力と来客数のバランス次第だけど、輸出はあまり考えて無いのよ。」
「あっ、テーマパークへ行かないと買えない商品という事ですか?」
「ええ、工場は利益率を高めに設定できる限定品専用にする予定なの。
テーマパーク内のお店は、映像作品に出て来る店と全く同じなのよ、店員もね。
それで、値切られたら絶対売らないとか、特別なルールを守るべく研修中なのよ。」
「映画の世界をリアルに体験出来るという事ですか?」
「ええ、ロサンゼルスからは映画で使用する特殊な飛行船で現地入りというプランも有るのよ。
体験型テーマパークの究極を目指すそうで。」
「でも、映画がヒットしなかったらきつくなりませんか?」
「大丈夫よ、複数の作品の舞台になって行くし、騎士団の応援が有りますからね、映画のストーリー中に開かれる音楽祭は実際に現場で開いて…、ふふ、お金儲けの話は色々出てるの。
日本映画とは上演される映画館の数が桁違いでしょ。」
「そうでした…、あっ、メアリが立ってる…、ここが映画のセットになるのですね…。」
「随分出来上がったわね、ふふ、作業している人達の衣装は…、桜、もう撮影を始めてるのかもしれないわね、ふふ、メアリはヒロインになるつもりかも。」
「彼女なら有り得ます…。」
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岩崎高校生会議-10 [高校生会議-17]

「遥香さま、ニュータウンはこれからどうなっていくのですか?」
「岩崎高校生会議のメンバーは都市として機能出来る状態まで整えるつもりなの。
岩崎学園大学メキシコ校、その付属病院、映画館など、何年掛かるか分からないけど大都市に有る様な施設は全部建設して行く、勿論メキシコの法に沿って役場や警察署もね。」
「どんどん面積を広げて行くという事ですか?」
「ええ、土地は有ります、メキシコ政府も協力的なのよ。」
「でしょうね、税収が増えますし、雇用対策も…。」
「基幹産業は観光だけど、港が出来たら、淡水化装置の最終組み立て工場を建てたりとかも考えてるのよ、将来的には装置の輸出も視野に入れてね。」
「まずはニュータウンの為ですか、町が大きくなれば必要となる水も増えますね。」
「でも下水処理で得られる水も増える、再利用可能なね。
水に関しては高校生会議の国際ネットでも色々検討されていて、氷山を運んで来る案とかね…、運んで来る事は出来なくなさそうでしょ、問題はその氷をどう陸揚げするかで費用対効果を考えていたり、今有る装置の改良、それから…。
水素を燃料とした発電で海水を使い水と塩を得るという提案からは、色々な可能性を描いて試作を始めた大学の研究所が有るのよ。」
「温室効果ガスを排出しないのが前提という事ですね。」
「簡単ではないわ、化石燃料の効率には勝てないわね、実際、化石燃料によって得られた電力によって作られた物を多く使っている訳でしょ。
それでも実験的な取り組みは進んでいてね、建物の屋上に海水の川を流す研究ではより多くの気化熱を奪える水量とか研究してるの、水路の形状に変化を付けたり、海水を一定に流すのではなく緩急を付けるとかを、屋上塩田としての効率を考えながらね。」
「鉄が錆び易いとか弊害が有ると思いますが。」
「その辺りも国際ネットの研究課題になってる、水、塩を中心に共同研究状態になっているのよ。」
「遥香さまが目指しておられた共同研究の形が出来つつ有るのですね。」
「ええ、それに合わせてネットワークシステムの効率化を考えているところなの。
でも、世界規模になって思わぬ問題も出て来てね、お互い自分の常識が通用しなかったりするのよ。
酷寒の地に住む人にとって熱帯なんて映像でしか見る事ないでしょ。
相互理解の妨げになっている事を取り除いて行かなければ、岩崎王国として一つになれないの。」
「目に見えない国境を取り除いて行く必要が有るのですね、宗教的な問題も有って簡単では無さそうですが…。」
「そうなの、宗教の問題は大き過ぎてね…。」
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