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大学-01 [高校生会議-08]

十月から大学に通い始めた。
と言っても入学した訳ではない、目的は大学のシステム構築と、大学がどういう所なのか私が体験する事がメイン。
つまり私にとっては遊びに来た様なものだ。
仕事はどこにいても出来るので問題はない。
引っ越しの荷物と言える物はない。
ハブラシ一本でさえ大学生が用意してくれたからだ。
私の衣装は本社の担当者が選んで送って有り、今後は支社が引き継ぐ
新居まで付き添ってくれた前野さんが支社へ向かった後…。

「遥香さま、親衛隊副長近藤麻美と申します、姫様の警護を担当させて頂きますのでよろしくお願いします。」
「私はメイド長の小林小百合です、遥香さまの身の回りのお世話を担当させて頂きます。」
「私は自分の事は自分で出来ますから大丈夫ですよ。」
「いえ、雑事は私共にお任せください、遥香さまにはゆったりとお仕事に当たって頂く様、国王様から仰せつかっております。」

目の前には親衛隊の制服を身に着けた二十名ほどの男女と、メイド服姿の女子大生が二十人ほど整列している。
これは本気でお姫様ごっこをせざる得ない様だ。

「ご苦労様、では解散して、メイド長、部屋を案内して下さい。」
「はい、では皆さんはパーティーの準備を、本日のお客様は大切なお客様方ですから失礼の無いように、厨房へ入る人は料理長の指示に従って料理人の邪魔にならない様、気を付けて下さい。
勿論、衛生面にも細心の注意を払って下さい、よろしいですか?」
「おす!」
「皆さん体育会系なのですか?」
「いえ、そうでもないのですが、対外的には気合いが入っていた方が良いと思いまして、全員、遥香姫親衛隊の隊員です。
このホールは食堂で、ここの完成後、親衛隊のたまり場として使わさせて頂いております。
真面目な討論をしたり時には酒を飲む事も、勿論、遥香さま滞在中は禁酒とさせて頂きます。
ここで羽目を外す様な馬鹿はいないと信じておりますが、遥香さまとお会いして舞い上がっている者もおりますので…。
今夜はここでパーティーとなります。
ではお部屋に案内させて頂きます。」

両側に庭の木々を見ながら廊下を歩く。

「こちらの離れが遥香さまの部屋になっております、部屋に余裕が有りますので、お一人で寂しければメイドが交代で泊まらせて頂きます、お一人の方がよろしければ、メイドは本館の二階で休ませて頂きます。
何か有りましたら、このベルでお呼び下さい。
この離れは遥香さま専用ですので模様替えなど、気軽にお申しつけ下さい。
遥香さまご不在の際も掃除以外で人が入る事は御座いません。
庭は、滞在されてない期間のみ一般開放される予定です。」
「お父さまからは良い物件が見つかって改修工事が終わったとは聞いていました、綺麗な庭で気に入りました。」
「それは嬉しいです、お食事はこちらでも本館でも構いません、ご指示をお願いします。」
「そうね、朝食は部屋でお願いします、後は様子を見ながらにしましょう。」
「承知致しました、離れだけで生活できる様になっていますが…、あの…、よくある、お転婆なお姫さまが家来に内緒で町へ出かけるといった様な事は…。」
「それは無いわ、でも冷蔵庫の中身が鍵を握るのかしら、後、仕事に集中したい時は入室禁止に出来ますか?」
「はい、その様にさせて頂きます。」
「細かい事は少しずつ調整して行きましょう。」
「分かりました、この後はどうなさいますか?」
「少しくつろぎますので、パーティーの時間まで入室禁止でお願いします。」
「承知致しました、お時間になりましたらインターフォンでお伝えさせて頂きます。」
「お願いします。」

岩崎社長はやりすぎだと思うが、ここへお客様を招くというのは楽で良い、庭からの景色は山と空ばかりで建物が見えない、お客様にも喜んで頂けるだろう。
今後、どんな人を招待するか、しばしイメージしてみる。
その後、メイド達との生活がどうなるのか、いささか不安では有ると考えながらシャワーを浴びた。
すっきりした所で、広い室内を確認。
必要な物は揃っていて冷蔵庫の中身にも満足。
パーティーで着る衣装も用意してある。
少しお昼寝をしてから、パソコンを立ち上げ仕事。
大きな問題は無かったが幾つか指示を出す。
秋の夕日を眺めながら、のんびり気分。
どこにいても多くの視線を浴びる、それも仕事の内と割り切ってはいるが、勿論リラックス出来ない、だからこんな時間を持てるのは嬉しい。
冬の寒さは心配だが、ストーブと炬燵が有れば大丈夫だろう。
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大学-02 [高校生会議-08]

大学までは徒歩、車も勧められたが近過ぎるし、少しは体を動かさないと。
警護担当の親衛隊は嬉しそうに、男女六人が私を取り囲んで歩く。
広告塔としての私を目出せる効果も有るが、彼等にとっては無駄な時間になりかねないとも思う。

「皆さん、名前、学部などを教えて頂けますか?」
「はい、自分は経済学部三年の…。」

六名を確認した上で…。

「沢井さんは、うちの大学生社員ですね。」
「は、はい、覚えて頂いていて光栄です。」
「では私の身辺警護要員やメイド達のデータを、ご本人の承諾を得てから私のみ閲覧可能な状態で整理出来ますか?」
「はい、アクセス制限を最高レベルに設定して、シークレットアンケートモードで各自に入力して貰います、遥香さまを大学まで送らせて頂いてからすぐ取り組みます。」
「お願いします、他の方にも私から課題を出してよろしいですか?」
「はい、勿論です。」
「大学生向けのシステムをすぐ導入出来る様にして有ります。
皆さんは、ご自身の卒論テーマ、もしくは卒論のテーマにしたいと考えている事について、すぐ入力出来る様に準備して置いて頂きたいのです。
勿論、強制では有りませんし、時間を区切る物では有りません。」
「分かりました、私はほぼ完成していますので…、そのまま入力なら簡単です。」
「それでしたら、まずは簡単に入力して、システムを理解してから整理し直して下さい。」
「はい。」
「親衛隊のたまり場には何台ぐらいパソコンを設置出来るのかしら?」
「すぐ調べます、ノートパソコンも含めてよろしいですか?」
「あっ、御免なさい、システム導入に当たってまずは何人分ぐらい有れば良いでしょう?」
「本館も警備上、入室制限を掛けています、十五台程度でよろしいかと思います。」
「沢井、支社長に基本的な話は通して有りますから十五台用意する様に伝えて下さい。」
「は、はい。」
「私の警護は他の方に任せてすぐ動いて下さい。」
「はい!」
「遥香さま、私も大学生社員になりたいのですが…。」
「そうですね…、沢井さんにお願いしたアンケートで自己アピールをして下さい。」
「はい!」
「それと親衛隊の近藤副長に、沢井さんの様に指示一つで動いてくれる人を、常に付けて下さる様、お願いして置いて頂けませんか。」
「分かりました、すぐ連絡します。」
「あらっ、皆さんどうかされました?」
「えっ、その…、遥香さまの美しさに、遥香コーポレーションの社長で有る事を忘れかけていました。」
「御免なさい、普段はこんな感じなの、私。」
と、微笑んでみせる。
「いえ、素敵過ぎて…、姫さまの警護に当たらせて頂く事が決まった時に、国王さまは遥香姫から学べと言われました…、これから、全力でお仕えさせて頂きます。」
「よろしくお願いします、まずは親衛隊の制服で目立ってしまってるわ、大学へ早く行きましょう。」
「い、いえ、目立ってるのは遥香さまではないかと…。」

まずは学内を案内して貰う、学生達は事前の通達で気軽に話しかけたりしないという事が徹底されているそうで、注目は集めたが騒がれる事無く歩けた。

「校内の清掃は業者に任せているのですか?」
「はい、ごみの処理とかしてくれています。」
「では、経済学部、経営学部で取り組める人がいたらですが、その業者とどの様な契約を結んでいるか、その結果がどうなのか、費用対効果の観点から調査報告して貰って下さい。
出来る人がいなければ、その旨伝えて下さい。」
「はい承知しました。」
「取り組んで下る方がみえましたら、遥香システムの講習を受けて頂きますのでその旨お伝え下さい。」
「はい。」
「花壇の管理は誰がしていますか?」
「申し訳有りません、余り気にしていませんでした。」
「学生の有志を組織化して予算を付ける事は可能ですか?」
「どうでしょう…、私では分かりかねます。」
「では、予算はこちらで検討しますから、花壇管理を担当して下さる方を探して頂けませんか。
やはり、遥香システムの講習を受けて頂きます。
見つからなかったら、別の形を検討しますので、一週間以内に返事を下さい。」
「分かりました。」
「では私のオフィスへ案内してして下さい。」
「はい、こちらです。」

学生達に少しインパクトを与えてみた。
私からの指示にどう応えてくれるかによって今後の方針が変わる。
私のオフィスは個室の他、教室程のスペースに十台のパソコンを用意して貰った。
少し休んだ後、パソコンを立ち上げ色々確認、会社は特に問題なし。
大学のシステムも問題無さそうだ。
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大学-03 [高校生会議-08]

オフィスでの作業中にお茶を入れてくれた親衛隊隊員と…。

「親衛隊の配置はどの様になっていますか?」
「はい、このオフィスは、私と経済学部三年の茶屋忍の二人で管理させて頂きます。
忍は午前の講義を終えてから来ますが、遥香さまがいらっしゃる日は必ずどちらかがここにおります。
遥香さまが、今日親衛隊に出された指示につきましては私も連絡は受けています。
本日ここまでご案内させて頂いた者には、若干物足りなさを感じられた様だと聞き及んでおりますので、親衛隊副長、メイド長とも相談して人員の配置を再検討させて頂きます。
今、動いておりますので、配置が固まり次第、各担当責任者を紹介させて頂けると思います。」
「分かりました、では遥香システムの使い方を説明しますからパソコンを立ち上げて下さい。」
「はい。」
「まず桜さんを登録します、ここでの新規登録は、桜さんと忍さんに担当して頂こうと思います、問題は有りませんか。」
「はい、遥香システムの話は聞いています、早く接する事が出来て嬉しいです、忍も能力的に問題ないです。」
「登録は簡単なのですが、必ず誰かの管理下に置きます、桜さんと忍さんは、まず私の管理下、問題はここからです、これからシステム上に組織を作り上げて行きます。
今日出した指示を私が直接管理して行くつもりは有りません。
各担当者が決まったら、二人で分担して管理して下さい。
ですが、すぐに膨大な量の情報がシステムに上がって来ます。
一番のポイントは桜さんが任せる事の出来る部下を作るか、ご自身と同等の立場もしくは上司をシステム上に組み込めるかどうかです。」
「何となく分かりました、登録には本学の学生で有る事と親衛隊隊員であるという制約を付けてよろしいですか?」
「そうですね…、そうしましょう。
では少し見ていて下さい、これは遥香コーポレーション、遥香システム開発部のワークシートの一つです、ここに、依頼fromと打ち込めば…、私のIDで入力していますので、この様に依頼from遥香姫と表示されます。
岩崎学園大学と打ち込んで、登録時の追加項目依頼、学籍番号、親衛隊隊員ナンバーと打ち込んで実行…。
受理と出ましたので、作業に入ってくれます。」
「すごく早いのですね。」
「私が依頼fromと入力した瞬間から社員が待ち構えています、他の方からの依頼は少し手続きに手間が掛かります。」
しばらく他の打ち合わせをしながら待っていると…。
「作業終了との応答が有りましたので、見てみましょう。
登録画面に学籍番号と親衛隊隊員ナンバーの項目が増えましたので、桜さん、入力して下さい。」
「はい…、えっとこれだけですか?」
「親衛隊隊員ナンバー入力を項目に加えましたから、そこから情報を受け取る形に変えたみたいですね。
閲覧に関しては色々な形で制限を掛けていきます、その辺りは順次説明させて頂きます。」
「えっと、次は?」
「今、開発部に確認済と入れましたので、動作確認が出来たと彼等は認識しました。
では、ワークシートを作りましょう。
新規ワークシートはここをクリックして下さい。
私が出した指示から、一つ選んでタイトルを入力して下さい。」
「校内清掃、でよろしいですか?」
「はい、ひとまず私が出した指示と、誰に依頼したか、その後の…、現時点での状況を入力して下さい。
私から校内美化に対してその必要性を考える様に指示があったと添えて下されば、現時点での作業は終了します。
同様に他の指示も入力して下さい。
私は、少し仕事をしていますので、入力が完了したら声を掛けて下さい。」
「はい。」

私は自分用のパソコンで確認、桜さんは文章も簡潔で作業が早い。

「遥香さま、入力しました。」
「はい、確認しました、沢井さんにも、今、登録して頂きましたので私のパソコンを見て下さい。
現時点で桜さんと沢井さんの抱えている案件が私の画面で確認出来ます。
沢井さんに任せた案件は個人情報ですので、桜さんには閲覧できない状態になっています。
私は桜さんの上位者ですので、桜さんが入力した内容を変更させて頂く事が出来ます。
上位者でなくても変更可の状態にして置けば書き換え等出来、履歴が残ります。
では次へ進む前に、人員配置等の調整が進んでいるかどうか確認をお願いします。」
「はい、少々お時間を下さい。」

その間に沢井さんのワークシートを確認。
指示した作業は進んでいる様で、まずは本人の詳細データが大学のシステムに登録された。
パソコン設置の件は支社長からも確認の返事が届いている。

「遥香さま、現時点で五名程が遥香さまの下で働く候補に上がり、調整中だそうです。
講義との兼ね合いで作業時間は相談することになりますが、人数的には如何でしょうか?」
「そうですね、その五人の方と相談しましょう、今日は一日ここにいますから、来られる人には来て貰って下さい。」
「はい、副長とメイド長も講義の空き時間に顔を出させて頂くとの事です。」
「それでは桜さん、お昼までは組織というワークシートを作って、この大学に於ける組織案を、出来れば個人名も含めて作成して頂けませんか、役職名なども分かる様にして下さい。
フォーマットは自由で構いません。」
「分かりました。」

大学-04 [高校生会議-08]

大学の初日、昼食と夕食はオフィスで済ませた。
今日は二十名ほどの学生に基礎研修を受けて貰った。
桜さんと忍さんは講師役を的確にこなし、オフィス担当になったのはその優秀さ故と感じさせられる。
私はその進行状況を確認しながらアドバイスをした。
それを八時で打ち切り、夜道をぞろぞろ帰りながら…。

「遥香さま、システムの噂は聞いていましたがすごいです、デザインをされたのは遥香さまなのですね。」
「えっ、まだ皆さんには、ほんの一部しか説明が済んでいません、皆さんのスキルが上がった段階でシステム管理部と開発部から担当を呼びます、本格的な研修はそれからになります。」
「そうなんだぞ、俺は遥香コーポレーションのシステムを体験させて貰ったから言えるが、君達が今日経験したのはほんの入り口なんだ。」
「沢井さん、御免なさいね、大学生社員はまだ制限を多くしてあるの、実際に社員が使っているレベルは…。」
「あ、は、失礼しました、自分舞い上がってます。」
「でも沢井君が羨ましいな、遥香さま、私は単位の関係で出遅れましたが、大学生社員になりたいです。」
「それは今後相談して行きましょう。」
「でも、なぜ遥香さまの指示が清掃だったのですか?」
「えっ、思っていたより意識が低いのですね、高校生会議のサイトにアクセスして学習して下さい。」
「遥香さま失礼しました、私は理解しているつもりです、この者にはしっかり教育させて頂きます。」
「お願いします、私はここへ遊びに来た訳では有りません。
ここでの仕事を通して次世代のリーダーを…、お父さまの尽力で本学は開校以来規模を拡大して来ましたが、それに伴って質は落ち気味との評価を耳にしております。
私が取り組む再構築はシステム中心で、学生自身を対象にする予定はないのですが…。」
「いえ、そこまでの事を遥香さまにして頂く訳には…、私共が国王様より叱責を受ける事になります、どうか一時の猶予をお願いします。」
「はい、忍さんがそうおっしゃられるのでしたら。
忍さん、桜さんと副長、メイド長は一時間ほど私の部屋でお話し出来ますか?」
「勿論です。」

桜さんの入れてくれたお茶を頂きながら。

「皆さんは企業に於ける整理整頓の意味はご理解頂けていますか?」
「はい、遥香さま、それは学生のうちから心に刻んでおかねばならない事なのですね。」
「高校生会議第十七支部では当たり前の認識になっています。
バイト実習を通して、その重要性を強く認識している高校生が就職し管理する現場と、整理整頓は上司に言われて仕方なくという大卒が管理する職場、説明の必要な人はいますか?」
「いえ、私は…、遥香さまの一言で目が覚めた気分です。
学内の美化は親衛隊が中心になって進めさせて頂きます、その意味を理解させて。」
「では、副長にお任せしましょう。
私がこの地に来たのは、大学の新しい形の構築を目指しての事です、それには協力者が必要なのですが。」
「遥香さま、私は自身のスキルを上げたいです、卒業が伸びても構いません、しばらく遥香さまのおそばにいさせて頂けないでしょうか。
講義以上の可能性を遥香さまに感じたのですが。」
「そうね、桜さんは私の為に色々準備して下さってましたから、お願いしたいです。」
「はい、何時でも何でもお申しつけ付け下さい。」
「それは駄目です、大学生社員として拘束時間、最大週四十時間を守って下さい。
四十時間の割り振りは桜さんが決めて下さって構いません。
それと、明日からも今まで通り、履修科目の講義を受けて下さい、私も同席させて頂きます。
明日は午後から講義でしたね。」
「あっ、はい、仕事以外の時間もお近くにいさせて頂けるのは嬉しいです。」
「では、明日の午前中は桜さんの講義スケジュールを入力、担当教官に私が同席する旨お伝え下さい。
明日には撮影機材が届きます、それを桜さんが講義を受けている時に使える人を探して下さい。
学生で見つからなかったら、私の方で手配します。
実際の撮影は再来週からにします。」
「分かりました、こういった事も遥香システムに入力ですね。」
「はい、まだ、登録者が少ないですが情報共有すれば、そうですね沢井さんが撮影機材に慣れた方をご存知でしたら、すぐに教えて頂けると思います。
その辺りは明日説明させて頂きますね。」
「はい、お願いします。」
「講義のテキストは…、メイド長が私のおサイフ係ですか?」
「はい、テキストは桜に聞いて揃えさせて頂きます。」
「お願いします。」
「忍さんは、明日の午後、オフィスでお留守番をお願いします。
明日は支社から一人来て貰いますので、システムの研修を受けながら、私の指示で登録に行く人がいたら登録と基礎研修をお願いします。
「分かりました。」

少し今後の目途が立って来た。
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大学-05 [高校生会議-08]

翌日午後は経済学部の講義、学生は四十名ほど。
内容は今までに読んだ本より簡単かもしれない。
話を聴きながらテキストを読んでいた。

「遥香さま、講義は如何でしたか?」
「思ったより簡単だった、テキストを読んでみたけど試験で合格点取れそうな気がするわ。」
「社長をやられていて、こういった内容は参考になるものですか?」
「問題は、ここから自分でどう発展させて行くかでしょうね。
私の場合は社長と言っても、とても特殊な会社で通常の理論は通用しないのですが。」
「そういうものですか…。」
「桜さん、今の先生とお話しさせて頂く時間を取って頂けますか。
内容はテキストを選んだ理由と、実験的講義への協力要請と伝えて下さい。」
「はい、かしこまりました…、遥香さま…、個人的なお願いですが…。」
「はい?」
「映像で、遥香さまが静香隊長を静香と呼び捨てにされてる場面を見て、憧れていたのですが。」
「分かりました、桜、今頃は私のスケジュールが確認出来る状態になっている筈です、それを確認後、先生と調整して下さい、時間は二時間程度でお願いします。
先生にもシステムへの登録をお願いしておいて下さい。」
「分かりました。」
「うちの社員がオフィスにいたら、桜の大学生社員契約のはなしを進めておいて下さい、私はこの後、学長と会いますから学長室までは連れて行って下さいますか。」
「はい、こちらです。」

学長はパーティーでお会いしていて面識は有る。
その場でシステムに登録して頂き、概要の説明をさせて頂いた後、共に現在の状況を確認。

「あっ、校内の美化に取り組んでくれるのだね。
簡単そうな事なのだが、なかなか徹底出来なくてね…。
提案として、業者への依存度を下げ親衛隊中心に取り組むか…。
学生の自主的な活動は大歓迎だよ。
花壇の予算は検討させて貰おう、予算案の提出をお願いだね。」
「では、入力をお願いします。」
「ああ。」
「予算等に関して確認、予算書をこのページにリンクの事、といった内容を書き込んで、実行して下さい。」
「こうかな…。
ああ、成程、これだけで私からの指示と分かる訳か。」
「はい、学長はこのワークシート担当者より上位と認識されていますので、この様な指示が可能になっています。
文末に表示されている、未処理という項目は担当者が状況に応じて、受理、実行中、保留など変えて行きます。
学長が実行された段階で、担当者に対して上位者からの書き込みが有った事を知らせるシステムになっています。
アップされた段階で携帯へ知らせる事も出来ます。
多分、今は研修中ですので…、画面更新をすると…、未処理が受理に変わりました。」
企業で使っているシステムでは、予算書が上司に認められた段階で経理へコピーを回し、送金指示の参考に使われます。
そういった履歴もメインのワークシートで確認出来ます。」
「成程、シートを共有しているから管理が楽という事か、部下を呼び寄せてあの件はどうなってる、なんて会話は、遥香コーポレーションには無いのだね。」
「はい、ここにいても、本社支社の作業進行状況が把握出来ています。」
「多機能集約型と聞いているが?」
「ええ、但し企業によって調整をしています、多過ぎる機能はかえって邪魔になる場合も有りますので。」
「遥香さまは今日で二日目、まだ慣れない事も多いとは思いますが問題は有りませんか。」
「大丈夫です、素敵なお姉さんが出来ましたから。」
「お兄さんはどうです?」
「お父さまの指示かもしれませんが、大事なポジションはお姉さんになっています。
大学生社員の男性には動いて貰ってますが。」
「遥香さまが来て下さって学内が華やいだ雰囲気になっています、職員も遥香さまをお見かけしたとか騒いでまして…。
あっ、撮影機材に関して…、こういう形でも情報が共有出来る訳か、やはり講義風景を撮影するのかな?」
「試してみますが、多用しないかも知れません、ただ離れていても自分の先生を意識する事は大切かも知れないと考えています。
しばらくは実験的な講義を展開しつつ可能性を探って行きたいと考えています。」
「このページは閲覧不可なんだね。」
「はい、最上位の制限を掛けて私のみが閲覧出来る状態にして有ります。
かなりの個人情報ですから、私も閲覧した内容を人に話す事は出来ません。」
「ハッキングの可能性は?」
「絶対とは言い切れない事を理解して頂いた上で、各自の履歴や私に伝えたい事を書いて頂いています。
同じ条件で私の秘密が保存して有り、ハッキングを試みるよう指示を出して有りますが、まだ破られていません。」
「遥香さまの秘密が気になります。」
「成功した人は公表しなくてはいけないのですが、学長にもお教えする訳には行きません、暇が有ったらハッキングを試みて下さい。」
「私の専門外ですから諦めます、システム構築には時間が掛かりそうですか?」
「実験的な講義の成果次第です、急いでいません。」
「分かりました、じっくり取り組んで下さい。
何か困った事が有ったら遠慮なくどうぞ。」
「有難う御座います。」

学長とは色々な話をした、岩崎社長が一目置く人物だけあって話の内容は深い。
お話が済んだ後、私のオフィスまで送って下さった。
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大学-06 [高校生会議-08]

実験的講義に向けて準備を進めた。
まずはテキストの著者と著作権関係の調整をし、紙の本から電子書籍の形に変える事の承諾を得た。
さらに、著者自らも参加協力して下さる事に。
条件は金銭より私とお茶の時間を持つ事、こういう人が多いから私の活動は円滑に進んでいる。
桜さんはこんな交渉事を苦も無くこなしてくれた。
受講生にはシステムに登録して貰ったが、さりげなく全員が遥香姫親衛隊に登録済、私が教室で講義を受けてから登録したという人もいたが、お陰で余計な事を考える必要がなくなり助かった。
実験的講義、当日…。

「それでは皆さんシステムに入って講義テキストの六十八ページを開いて下さい。」
「おい、山根、四十八ページじゃないぞ。」
上位者である先生は各自がどのページを見ているのか把握出来ている。
「す、すいません先生、遥香さまに見とれていました。」
「山根さん、真面目に取り組んで下さいね。
では内容を読んで、先生からの注目して考えて欲しいというポイントを中心に、質問などを書き込んで下さい、記入方法は研修済だと思いますが、分からなかったら、桜を呼んで下さい…。
今、伊藤さんが書き込んで下さいましたが確認出来ていますか?」

次第に慣れて来たのか、あちこちの項目で質問がなされ、先生や著者の解説が書き込まれて行く。
解説に対して更に質問も。
今回はすべてをパソコンの画面上だけで進めている。
文章が残るので、後から見ても問題ない。
私は、話題を追いながら優先順位を付けて行く。
優先順位上位は全員が閲覧、もし見落としても後から確認できる。
終了後、著者の先生、担当教授と…。

「自分が書いたもので有りながら、学生からの質問に対して捕捉が付けられ…、何か本が鍛えられた気分です。」
「一般の講義でも同じ事が行われているのかもしれませんが、記録が残り再度議論し直すといった事も可能、先生は分かり易さを優先して書いて下さったと思うのですが、それ故、深め易いテキストなのかも知れません、違った可能性が見えて来ましたね。」
「今日は教室にいましたが別室にいても、いえ学生達だって教室にいる必要は有りません。
遥香さま、ただ書き込まれた文章は整理して行く必要が有りますね。」
「はい、その為に内容の優先順位を付けてみました、今後は先生にお願いしたい作業です。
今日見ていて、思っていたより誤字脱字が少なく文章が読み易かったです、この大学のレベルの高さが感じられました。
これなら、無駄な文章の整理は学生にお任せしても良いかもしれません。
レベルが低いと、消して良い部分と消してはいけない部分の判断を間違える可能性が有りますが、その心配は無さそうです、桜、どうですか?」
「はい、今日の講義中に使った部分をコピーして、学生有志と整理を試みてみます。」
「学生有志ですか?」
「はい、実験的講義や遥香システムに興味の有る学生と意見交換しようと声を掛けて有ります。
もう一度今日の講義を振り返りながらの、システム研修希望者が…、えっと、現時点で二十三名になりました。」
「では、すぐに進めて下さい。」
「はい。」
「先生、今後は、同時に受講する必要もないと考えています、要は学生達が内容を理解し自分なりに考えてくれる事が大切です。
指定の期間中に一回以上アクセスし、読んだり書き込んだり、まともなレポートを提出したら出席扱いとかで如何でしょう。」
「実習で遠方へ出かけていても単位が取れる様になると、喜ぶ人は多いだろうね。」
「今日のレポートの結果が判断材料になります。」
「レポートは遥香さまも目を通されるのですか?」
「はい勿論です、私なりに評価させて頂きます。」
「と、言いますと?」
「講義に参加した人の中にはうちの大学生社員希望者もいます。
優秀な方には逆にこちらから声を掛けさせて頂きたいと思っています。」
「そういった事は学生に伝えても構わないですか?」
「私は構いませんが。」
「それを知れば奴らも気合いが入るでしょう、気の緩んでる奴もいますから。」
「分かりました、私も気合いを入れるお手伝いぐらいなら、桜も手伝ってね。」
「はい。」
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大学-07 [高校生会議-08]

大学内の組織固めは忍さんが中心になって進めてくれた。
遥香姫親衛隊岩崎学園大学支部、支部長を忍さんとし、桜さんの他、副長、メイド長、学長などがその下に、清掃などの担当責任者がその下につく、雑事は忍さん直属の部下が担う。
彼女は管理責任者の仕事をしっかり理解していて私を安心させてくれた。
今の所、学習関連も同じシステム内で運用。
この組織を中心に学内改革を始めている。
元々質も向上心も高い人が多かったのだが、システム構築が始まったことで意識がさらに高まっていると学長に言われた。
学生主体のとは別に大学運営システムの導入作業も進んでいる、これは大学職員が使う。

運用開始から一か月もすると皆慣れて来た。
特に、桜さん、忍さん他三名は理解が早くしっかり使いこなしている。
忍さんにも大学生社員になって貰った。
学長と相談して、理解の早い三名は大学の職員扱いとし、大学職員にシステムの利用法を教えたり、作業を手伝ったりして貰っている、その分うちの社員を減らす事が出来た。
しばらくすれば作業効率が上がるだろう。

学生達は、実験的講義だけでなく、普通の講義でもワークシートをノート代わりに使っていて、複数の学生が共同で学習内容を掘り下げる事も盛んになりつつ有る。
実習レポートや卒論では、担当教官が常に学生達の進み具合を確認出来る。
上級生は殆どの人が遥香姫親衛隊に入りシステム登録した。
運用コストの一部を遥香コーポレーションが負担している事は学生達も知っているので問題はないだろう。
この大学で使い続けて行けば、自然とシステムは強化され、優秀な学生達が機能を最大限に引き出してくれると思う。
また桜さんからは改良の提案も有って開発部が検討している、企業で使っているシステムにも応用出来れば更なるバージョンアップも可能だ。

私の学習計画も作り始めて学長とも相談、基本的にレポート提出と試験合格で単位を認めて貰う形に出来そう、出席日数関係なくだ。
講義に拘束される事なく単位をマイペースで取れれば助かる。
問題は試験の日程、試験時間が重なると履修できる科目が制限される。
シークレットモードで他の学生より先に試験を受けさせて貰えないか学長にお願いしてあるが、まだ返事は頂けていない。
実はすでに五科目はテキストを読み過去問で合格点を取れた。
許されたら一気に単位を取ろうと目論んでいる訳だ。」
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大学-08 [高校生会議-08]

大学のシステム構築が順調なので、私なりに大学生活をエンジョイしている。
体育館でバドミントンをしたり、英会話のレッスンに潜り込んだり。
休みの日は親衛隊を引き連れて遊びに行く事も、連れ歩く親衛隊は全員システムへの理解度が高い人達、つまり能力の高い人達で、会話のテンポが良い、英語だけで過ごす時も有る。
カラオケではせがまれてワンマンショーに成ったりするが楽しい時間だ。

「遥香さま、発売されたCD買わせて頂きました、とても良かったです。」
「有難う。」
「利益はすべて寄付されるのですか?」
「ええ、施設の子ども達に喜んで貰えると嬉しいです。」
「我々は何時も遥香さまに奢って頂いてますが、岩崎王国の企業は役員報酬が安いと聞いてます、少し気になるのですが。」
「そうですね、簡単に言えば社長でも会社からの報酬が年間五千万を越える人はいません、それ以上稼ぎたい人は、他社へ転職か自分で起業されます。」
「会社にとって有能な人が離れて行く事は、マイナスにならないのですか?」
「お父さまを慕う優秀な人材は沢山います、その人達にとっては昇進の機会となります。
役員に成った人達は次世代の育成を常に考える様、お父さまから指示を受けていて、それを実行して下さっています。
取締役経験者が自分の役職を後継に任せ、新たに子会社を設立といった形で王国の拡大を計ったり、自ら降格し若手を下から支えたり、後進の指導に当たる人も有ります。
高額な報酬を求める人でなく、王国の為にと考える人達が王国を支えています。」
「自ら降格の話は本当だったのですね。」
「はい、昇進する人はお父さまの理念に賛同して下さる方が中心です、岩崎王国は他に例を見ない企業体です。
学長には岩崎王国について研究する講座を開く様、提案させて頂きました。」
「確かに必要ですね、遥香さまからお話を伺って、改めて王国のシステムを知りたくなりました。」
「やはり遥香さまの収入が気になってしまうのですが…。」
「社長としての給料、特別職、姫としての手当が有ります、来年の年収は五千万近くになると思います。」
「王国の最高額ですか?」
「はい、会社からの報酬としては、お父さまより高額になると思います。」
「やはり貯蓄ですか?」
「いえ、会社の株を買う資金に充てます、足りなければテレビ出演で稼ぎます。」
「あっ、この前も取材が来てましたね、桜がずっと話してましたが。」
「カメラの前ではあまり話さない方針なのです、桜は静香と情報交換してポイントがずれない様に気を付けていてくれます。」
「遥香さまが指示を出す姿も素敵なのにな。」
「いずれは違った映像も表に出して行きます、今は小出しにして人の気を引くという作戦です。」
「この前は俺も映ってしまいましたが、最近は奢って下さるメンバーが固定して来ましたね。」
「ええ、身の回りには能力の高い方にいて頂きたいですから。」
「若干申し訳なく思うのですが。」
「ではエリート候補生という称号を授けましょう、将来王国内で役員に成る事を目指して下さい。
それと、桜と忍は遥香コーポレーション社長補佐への昇進が決定しました、文句は言わせません。
さあ、昇進祝いに、そうですね居酒屋という所へ行ってみたいのですが如何ですか?」
「えっ、社長補佐って。」
「組織を見直して部長の一部と社長補佐は副社長になって貰いました。
今後、社長補佐は副社長の一個下、部長クラスと考えて下さい、静香と三人です、職務内容に大きな変化は有りませんが三人で相談して動いて下さい、副社長達の承認も得て有りますからね。」
「すごい出世だな。」
「うらやましいがエリート候補生という肩書だけでも嬉しいぞ。」
「では私の知ってる店へ行きましょう、連絡を入れておきます、あなた達、間違っても飲み過ぎて遥香さまに失礼な事をしないでね。」
「おう、当たり前だ。」
「遥香さま、社長補佐の話はホントにホントなのですか?」
「忍は嫌なの?」
「ま、まさかです、大学三年にして憧れていた遥香コーポレーションの社長補佐になれるとは思ってもいませんでした。」
「当然副社長候補という事は理解出来ていますね?」
「は、はい。」
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大学-09 [高校生会議-08]

桜さんと忍さんは私の部屋で過ごす事が多くなった。
大学のオフィスは五時過ぎに締め、三人で夕食を取り、そのまま部屋で仕事や雑談というパターンが増えている。
二人は隣の部屋で泊まる事も。

「遥香さま、毎晩ここに泊まりたいです~。」
「そうね、良いわよ、忍、今の部屋を引き払って越してらっしゃい。」
「私も良いですか?」
「うん、一部屋ずつ使ってね、メイド長に手配させるわ。」
「有難う御座います~。」
「私がいない時も普通にここで暮らしてね、庭が一般開放されても生活に支障はない筈よ。
原則、掃除のメイド以外は入れて欲しくないかな。」
「自分達で掃除しますから、私達以外は入れません。」
「細かい事はメイド長と相談してね。」
「はい。」
「遥香さま、年末年始の予定は決まりましたか?」
「まだ返事はしてないけど、高校生会議のクリスマスイベントはここの第一支部、新年のイベントは実家の第十七支部にしようと思うの、二人の予定は?」
「では、クリスマスイベントに参加して、遥香さまが実家へ戻られるタイミングで私も実家へ帰ります。」
「私も同様に、でも静香と会う約束をしていますので、新年のイベントも遥香さまとご一緒させて下さい。」
「あっ、桜、いつの間に…。」
「忍も予定が空いてたら大丈夫よ。」
「宿泊とか大丈夫なの?」
「静香が手配してくれるって、最悪の場合は清音副社長に泣きついて、遥香さまを囲む女子会を開催だそうよ。」
「う~ん、静香も逞しくなったな~。」
「本人は早く遥香さまに会いたいって。」
「そうね、うちなら大丈夫、連絡しておくから実家に泊まってね、静香も呼ばなきゃ。
でも二人とも私にくっついてばかりでは彼氏出来ないわよ。」
「ご心配なく、今は遥香さま一筋、大学を卒業してから合コン企画に参加して…、遥香さまの側近というだけで男どもが寄って来るでしょう。」
「確かに遥香さまの事はよく聞かれるわね、私は会社の先輩に期待してるのだけど、立場上こっちが上ってどうよ?」
「それぐらい乗り越えてくれなきゃ、私の部下は全員年上なのよ、姫になってから告白されなくなって楽になったけど、ハードルの高さを半端なく上げてしまったわ。」
「勿論です、生半可な男では遥香さまとつり合いが取れません。」
「岩崎社長の御子息は如何ですか?」
「お父さまは、そこまでの勇者ではないと話して見えた…。」
「まあ、何時か王子様が現れますよ。」
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大学-10 [高校生会議-08]

大学での生活は十二月末で一区切りと決めた。
当初予定していた事は概ね出来たと思う、すでにシステムは学生が教員と共に充実させて行く段階になり、私がこの地に留まる必要はない。
ここでの生活は学生達に守られ楽しいものだった、家も有るので暑い季節は、またここで暮らしたいと思う。

私なりの締めくくりとして、高校生会議のクリスマスイベントで歌を披露させて頂いた。
ホールは満席、CDが売れた事もあってテレビ局のカメラも入った。
その後、高校生会議の代表達と…。

「遥香さま本日は有難う御座いました。
素晴らしい歌声に、うちの先輩方も、高校生会議第一支部のイベントで最高なものになったと喜んでいました。」
「喜んで頂けて嬉しいです。」
「今までシステム上でも多くの助言を頂き助かりました、今後もよろしくお願いします。」
「こちらこそお願いします、この地でもプリンセス遥香関連の店がリニューアルオープンします、高校生会議の研修を受けた実習生達は如何ですか?」
「はい、第十七支部から多くの情報を頂いております、聡美さんからも新規事業立ち上げでお忙しい中、多くの助言を頂いて、皆が高校生社員に憧れを抱いております。」
「ここの支社は多くの案件を抱えていますから、今後採用を始めていきたいと思っています、その時はよろしくお願いします。
遥香コーポレーションの支社、遥香姫親衛隊岩崎学園大学支部もバックアップしますので、第一支部を盛り上げて下さい。」
「有難う御座います、自分も四月より岩崎学園大学への入学が決まっています、離れていても遥香さまと同期、恥ずかしくない活動をしたいと考えています、親衛隊副長の一人としましても。」
「あっ、そうでしたか、大学の近藤副長とのコンタクトは取れていますか?
システム上は直接交流出来ない状態ですが。」
「面識は有りますが、特に交流は有りません。」
「分かりました、副長を名乗る者は高校生会議システムへのアクセス権を与えます。
現時点で副長は何名ですか?」
「五名です、第三支部と第十七支部、それと遥香コーポレーションに。」
「そうね、彼も同列の副長扱いにして上げましょう、でも静香直属の部下ですから、特に交流の必要は有りません、桜、ノートパソコンを。」
「はい。」
しばらく雑談しながら作業。
「静香が、隊長と副長のみアクセス出来るワークシートを作っていますから、後でアクセスして下さい、そこで近藤副長と交流して下さいね。
メアド交換するかどうかは二人で相談して下さい。
ちなみに、近藤副長は可愛い後輩のメアドを知りたがっていますよ。」
「えっ、ちょっとドキドキですが。」
「入学したら副長二人で学内もしっかりお願いしますね。」
「でも、副長の座は後輩に譲るつもりでしたが。」
「近藤副長だって春には四年生で、いずれ後輩に譲る必要が有ります、細かい事は皆さんで相談して下さい。」
「分かりました、静香隊長とも相談してみます。」

私がこの地を離れるタイミングで、副長の役割を見直す様、指示を出した。
遥香姫親衛隊副長の内三人は岩崎高校生会議のスタッフでもある。
巨大化していく組織では常に組織改革が必要。
効率良く実績を上げ続けられるかどうか、その鍵を握るのはリーダーの資質だが、例え優秀な人材がいても、それを活かせない組織では意味がない。
高校生会議は支部ごとの活動だったのを、システムの導入によって三つの支部が情報交換出来る状態にした。
ここに岩崎学園大学を絡めての発展、拡大を目論む。
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