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社長-11 [安藤優-06]

とある土曜日、優は秘書達を伴って坂本絵里の自宅を訪れた。

「初めまして安藤優と申します。」
「おお、テレビで拝見させて頂く以上の美少年ですな、ようこそおいで下さいました、さ、どうぞお上がり下さい、こちらの方々は?」
「秘書の川北と担当の木下です。」
「よろしくお願いします。」
「ああ、この前どこかで読んだドイツ語の、川北さんは帰国子女だとか。」
「ええ、なんだか面白可笑しく書かれてしまいましたが。」
「少年社長は秘書とドイツ語で会話、インパクト有りましたよ、どうぞお掛け下さい、こっちが家内です。」
「ほんとご両親の良いとこ取りなんですね,、ルックスも知性もなんて、今日はゆっくりしていって下さい、絵里、お茶を用意して。」
「は~い。」
「有難う御座います。」
「娘から聞きましたが、娘を新規のプロジェクトに参加させて頂けるそうで、本人は喜んでいましたがまたどうしてあの子に?」
「そうですね、タイミングも有りましたが彼女のリーダーシップです、絵里さんとは家庭科の授業が同じなのですが指示が的確で、料理もお好きなんでしょうが人望の厚さを感じました、さすが坂本社長の娘さんだと。」
「あっ、そこまでご存知でしたか。」
「父達が会社を立ち上げる少し前に就任され、まだ実績のなかった桜根に多大なる援助を頂いたそうで、絵里さんの話を父にしたらとても喜んでいましたし、坂本社長にもよろしくと。」
「嬉しいね、大社長親子の会話に自分が登場するなんて、絵里のおかげかな、娘が社長から学ぶ事は多いと思いますのでよろしくお願いします。」
「校長と相談したところ、成績が下がったらクビにして下さいと言われたのですが。」
「大丈夫ですよ、高校はもう決まっている様なものですし、社長の足元には及びませんが充分な成績を取って来てます、社長はこのプロジェクトを通して経済を中高生に学んで貰おうと考えておられるそうですが、私も実際の仕事を経験する事は、学校での学習とはまた違う価値が有ると思います。」
「ご理解頂きまして有難う御座います。」

しばらくは契約の話や注意事項の話となった。
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社長-12 [安藤優-06]

絵里に関する話が一段落ついた所で坂本社長が。

「ところで新会社の方はどうです?」
「まだ桜根の社長特務室から引き継いだ仕事が主ですから概ね順調です。」
「結構技術開発や商品開発で実績を上げておられると。」
「うちの実績というよりは桜根傘下企業、研究開発部門の総力という感じです、まあうちがまとめ役をしている訳ですが。」
「今の所は桜根傘下企業だけですか?」
「そうですね、それだけでも色々有りますから。」
「どの分野を得意としておられるのです?」
「特に何がという事は有りません、桜根が幅広く事業展開してますので。」
「そうですよね、いえ実は我が社は業績悪化とまではいかないのですが、今一つ次へのステップが見えてないんです、開発部門も頑張ってくれているのですが、もしよろしかったらコンサルタントとかお願い出来ないかと思いまして。」
「問題ないです、うちには桜根で傘下企業の立て直しを経験してきた人材もいますし、自分は桜根傘下しか知らないので他の企業にも興味が有ります、担当はとりあえず木下で始めます、契約に関しては木下と相談して下さい。
状況次第で業務提携も視野に入れようと思いますが、如何でしょうか。」
「はい、ふ~、さすがの即断即決ですか。」
「我が社にとってもプラスになると思いますので。」
「木下さん突然ですが、よろしくお願いします。」
「はい、お願いします、一度会社の方へ伺いまして調整させて頂きます。」
「連絡先は後ほど。」
「はい。」

優達は坂本社長の趣味の話などで盛り上がった後、坂本家を後にした。
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社長-13 [安藤優-06]

坂本家からの帰路。

「みごとに殿の予測通りコンサルタントの話が出ましたね。」
「一通り調べさせて頂いたからね。」
「絵里さんをチーフに推されたのはここまで考えての事だったのですか?」
「まあ偶然ですよ。」
「偶然ですか、でもコンサルタント料と業務提携でそれなりの利益を確保出来そうですね。」
「うん、坂本さんのとこと提携出来るとさらに繋がれる所も有るからね。」
「今までの状況を下調べさせて頂いた範囲では、桜根スタート時の関係はそのまま残りつつも、今まで坂本さんが遠慮なされてた気もします、桜根本社の業務は傘下企業の管理が主ですから、そう考えると、うちへ坂本社長からというのは良い形だと思います。」
「でも、結果を出さないとね。」
「ええ、自分も頑張ります。」

自宅に帰った優は父と。

「父さん、予想通り坂本さんからコンサルタントをお願いされたよ。」
「そうか、あそこにはずいぶんお世話になったからしっかり頼むな。」
「うん、絵里が良いタイミングで手伝いたいって言ってくれたから、話が早くなったし、業務提携出来ればうちにとっても大きいからね、まあ中学へ行く時は極力絵里と会う様にして来たから、努力が実を結んだ…、まだ実は結んでないけどその目途が立ったかな。」
「有難うな、坂本さんの所は、今、停滞感を感じる状態、だからと言って、私からどうこう出来ないだろ、基礎は安定してるから、優が刺激を与えればすぐ業績が上向いて行くと思うよ。」
「うちの連中も楽勝気分になってたな、でも、ちょっと緊張感を作り直す時期かも。」
「どうなんだ、ずいぶん社内の雰囲気は良くなってるって聞いたけど。」
「ちょっと失敗したかも、自分を社長と呼んで貰うのもどうかと思って自由にしたら、ボス、大将、親分、若、若さま、殿、お館さまって各自自由に呼び始めてね、日本語で話してる時に優って呼んでくれるのは中田のおっちゃんだけ、しかも優って英語のyouと紛らわしいから、まあ皆さん色々な呼び方を考えて下さってさ。」
「はは、まあ良いじゃないか、仕事に支障はないんだろ。」
「今の所はね。」
「その内アンケートでもして上位のに固定したらどうだ。」
「もう手遅れかも…。」
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社長-14 [安藤優-06]

三日後、木下は坂本の会社を訪問し社長や重役に今後の流れを説明する、その場で一人の重役が。

「木下さん、そうすると正式な契約書を来週取り交わし、そのまま安藤優社長がこちらのオフィスや工場を視察されるという事ですが、性急過ぎませんか。」
「そうですか? うちの社長によれば、停滞している企業は、弾みを付ける意味でも短期間の内に目に見える良い変化を示し勢いをつけるべきと考えているのですが。」
「成程…、ですが、出来れば少年社長に実績を持たせるべく裏で動いておられる大人の方と、直接お話をしたいのですが、いえ、桜根の企業再生の実績は存じておりますから心配はしていませんが。」
「そうですね、社長の視察後にでも席を設けますよ。」
「前にという訳には行きませんか? シンボルに安藤社長のご子息を置かれている、桜根内でも異質な企業ですから。」
「だからこそです、私も桜根本社勤務の頃は多くの企業再生に携わりましたが、その自分でも気付かない様な、より効果的と思われる提案をすでに色々聞かされた上で、成功を確信してこの場にいます、もし我が社で充分な事が出来ないようでしたら桜根本社を動かしますよ、それぐらいの権限は持ってますので。」
「そ、そうですか、ではそのお言葉を信じるしかないですね。」

スムーズにとは行かなかったが坂本社長の意向も有り契約の話はまとまった。
その夜、木下は坂本社長と会っていた。

「社長、常務の辺りにネックが有りそうですね。」
「ええ、私も今日の話で確信しました、ただ、ここからどうするかは簡単では有りません。」
「でしょうね、常務二人が対立しつつ坂本社長をけん制してる構図はうちの社長にも伝えておきます。」
「話の途中で少年社長の裏に大人が、と出た時、否定されませんでしたね。」
「説明するより、実際に見て頂いた方が早いですからね、私が社長からの指示に沿って動いていると話しても信じないでしょう、社長の本当のすごさは下で働いている我々にしか分からないと思います。
桜根での実績を買われてつぼみへ移籍しましたが、話に聞いてたレベルをはるかに越していましたから。」
「そんなお話を聞くとわくわくしますな。」
「ええ、うちの社長から次は何が出て来るか、私も楽しんでいますよ、もっとも自分で社長に説明する時は緊張しますがね、そんな緊張感を味わえば常務達も大人しくなりますよ。」
「だと、良いが。」
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社長-15 [安藤優-06]

コンサルタント業務に関する契約を結び、優が坂本の会社を視察してから三日後には、優と坂本社長が共に今後の方針等を語るビデオが完成していた。
昼休み、食堂のテレビでビデオを見る社員達。

「少年社長が仕事でうちに来るとはね、どれどれ。」
「わ~、かわいい、十三歳だっけ、美少年よね~。」
「ほんと、お母さまもお綺麗な方だったけど。」
「おいおい、外見より中身だぞ。」
「自分達に直接係わる事だからな。」

「大改革か…。」

「組織を見直し、風通し良く、働きやすく、か、うちの社長も本気みたいだな。」

「おい、常務クラスでもやばいぞ、こりゃ。」
「でも、私達にとっては良い事ばかりじゃないかしら。」

「常務達に問題が有る事を見抜いたって事か、俺達は分かっていても何も出来なかったが。」
「噂によると、社長が少年社長にコンサルタントをお願いしてから、まだ二週間ぐらいなんだけど。」
「私は、工場の視察に同行させて頂いたの、それが数人の社員に指示を出しまくってみえて…、このスピード感、鳥肌ものね。」
「何か、わくわくして来ない、少年社長がこの会社を変えてくれるなんて。」
「いや、さっき、この会社を変えるのはあなた方ですって話ておられた、うわ~、こんなに働きたくなったの何時以来だろう。」
「これは後でもう一度見るとして、俺達の改革案を出さないか。」
「そうね、細部まで指導されてたらみっともないわ。」

一本のビデオだけで、社内の雰囲気が大きく変わる。
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社長-16 [安藤優-06]

社内で優の話が出ない日はない。

「おい、昨日、少年社長が研究開発部を訪問された話、聞いたか?」
「いや。」
「開発中の製品で苦労してた所を、少年社長があっさりクリアして商品化の目途が立ったそうだぞ。」
「う、嘘だろ~。」
「何でも桜根関連に応用の利く技術が有ったらしいが、それでも研究開発部の連中は興奮してた、普通なら知っていても結びつける事が出来ないってさ。」
「それが本当なら、今まで誇張されてると思ってた少年社長の業績は本当だったという事か。」
「だな、ちなみに人事も少年社長の提案で大きな移動が決まりそうだとさ。」
「誰が動くんだ?」
「例の常務二人、我が社の癌さ。」
「どこへ?」
「株式会社つぼみと業務提携の話が進んでいるのは知ってるか?」
「まあ、聞いてはいるけど、だいぶ先の話だろ?」
「とんでもない、来週ぐらいには契約書を取り交わすらしいぞ。」
「は~、早過ぎだろ。」
「で、業務提携は研究開発と工場なんだ、それぞれを常務が一人ずつ担当する事になりそうで、はりきってるってさ。」
「うわ~、現場の連中かわいそ~、嫌がってないのか?」
「それが、それ程でもなくてな、今回の改革で問題を感じたら、つぼみの担当者にすぐ連絡を入れる、相手がたとえ重役であっても遠慮する事なく、となったろ。」
「そうか、常務が何かやらかしたらすぐ連絡か。」
「さらに、工場の連中が言うには今回の業務提携、完全に先方主導になるらしい。」
「どういう事だ?」
「社員のレベルが数段違うと感じてるんだってさ、もう色々教えて頂くという感じなんじゃないのか。」
「そうか、先方は桜根グループの中でも特に優秀な人の集まりだって誰か言ってたな。」
「という事は担当重役が活躍出来ると思えないだろ。」
「あっ、そうか、本人達は自分が優秀だと勘違いしてるからな、自分の力じゃなく親の力とかで常務になれた事が分かってないよな。」
「そこも少年社長は狙ってたのかな。」
「と、思うぞ、先週見たビデオでは役員も含めての降格人事も有ります、と明言しておられたじゃないか。」
「本気で大掃除するおつもりなんだ。」
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社長-17 [安藤優-06]

業務提携は驚くべきスピートで決定され開始された。
研究開発部では。

「少年社長には驚かされましたが皆さんもさすがですね、こんなに早く新製品が形になるとは思ってませんでした。」
「いえ、社長の指示で構築したシステムのおかげです、とても近い将来、ここも参加して頂く事になると思いますが。」
「どんなシステムなんですか?」
「開発相互支援システムです、桜根グループにはここの様な商品開発関連の会社や部署が幾つも有ります、それらがバラバラに仕事をしていたのでは無駄が出ます、以前はA社とB社で似た様な物を作ろうとしていて両社が違う部分で行き詰っているなんて事も有りました。
その問題にいち早く改善の必要性を訴えたのがうちの社長です、桜根グループは一つの企業だという発想を我々に思い出させ、案を出して下さいました。
機密度の低い開発案件はすぐに他の研究開発部門等で共有します、関連した物を研究している人はもちろんですが、自分が取り組んでいる物に行き詰っているとか、気分転換とか、理由は様々ですが、全く違った分野を研究している人も検討してくれます。
専門外の人が意外と成果を上げていまして、全く違う視点で捉える事が良いのかもしれません、専門的に取り組んでいる人より早く良い案が出てくる事も多々有ります、安藤社長親子も見て下さっていまして、幾つもの問題を解決して下さっています。」
「そこに我々も参加させて頂けるのですか。」
「ええ、その為の業務提携でも有りますから、権利の面や金銭面は桜根本社がきちんとやってくれますから大丈夫だと思います、安藤大社長からも桜根創立の頃多大な援助を頂いた会社だから、しっかり貢献するように言われてます。」
「そうでしたか。」
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社長-18 [安藤優-06]

坂本社長の社長室。

「坂本社長、株式会社つぼみから頂いた、今後の事業計画案ですが。」
「ああ、私も見たよ。」
「中期も長期も随分な成長を見込んでいますがどうなんでしょう?」
「安藤社長からは、それでも控えめだと聞いているよ。」
「根拠は有るのですか?」
「そこに書いてある通りだと思う、うちの技術を一通りご覧になった時点で幾つものアイディアを頂いてるからね、君ら事務方にはピンと来ないかもしれないが、技術系の連中は安藤社長を尊敬してるよ。
今までうちで持ってた技術にあちこちの技術を組み合わせて製品化という事を色々提案して下さるだけでなく、大学の研究室や桜根グループ内の研究施設を紹介して下さって、まさに至れり尽くせりで新商品が幾つか出来上がりそうなんだ、それをうちの工場で全部製造出来そうになかったら、桜根グループ企業での委託製造も視野に、さらに販売の事も考えて下さっている、少年社長と呼ばれているが、私なんぞは全く足元にも及ばない大社長だよ。」
「まさかうちを子会社化とか。」
「それは考えてみえないそうだが、私としては微妙なところだよ、社員にとっては株式会社つぼみとの関係が、より強固になった方が良いかもしれない。」
「業務提携にしても、随分我が社に有利な形でしたね。」
「それでも、充分な利益を見込んでの契約だそうだ、うちの株式も取得してるから、それだけでも大きいと。」
「そうですよね、IRの度ごとに株価急上昇ですよ。」
「桜根は上場してないから、その周辺株は狙い目になってる、何と言っても安藤優社長の存在が大きくて、少年社長を知る人達が買いまくったらしい、これで事業計画を発表すると…、手放す人が少なくなってるみたいだから微妙だけど、さらに値が上がる可能性は有るな。」
「社長からお話を頂いた時は正直どうなるのかなって感じでした。」
「私の予想も大きく上回っているよ、次期社長をお願いしたいね。」
「そうなって来ると、合併ですか?」
「まあ皆の意見を聞きながらだな、まあこの問題は急ぐ必要もなかろう。」
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社長-19 [安藤優-06]

三か月後。

「坂本社長、こんなに簡単に商品が売れるなんて、今までの苦労は何だったんですかね。」
「改めて桜根グループの強さを思い知らされたな。」
「株式会社つぼみからの指示通りの価格で、全く値引き交渉なし、工場から桜根グループの各社に直送、有り得ない利益率です、やはり少年社長の為に各社が負担して下さってるのでしょうか。」
「いや、これが桜根の強さで普通の事なんだそうだ、商品の質が良い事が前提では有る、業務提携でうちも桜根グループの一員とみなして頂けたから適正な価格で買って貰えるんだ、桜根グループ企業の規模が大きくなったから、物によってはグループ外へ売る余裕が無かったり、それを必要としない企業も有るそうだ、もちろん先を見通して増産体制を計画しているのだろうけど、会社で使う物の七十%以上はグループ企業の製品だそうだよ。」
「自由競争では無いのですね。」
「まあこの相互購入システムで他社に対する競争力を高めているという事なのだろう、価格競争のない利益率の高い収入が有れば、無理して安売りする必要もない、高く買ったとしても桜根グループという視点で見ればマイナスにはならない、むしろ商品価値を高める事になる、薄利多売の真逆の論理だな。」
「それを実現させたのが安藤大社長の手腕だった訳ですね、ところで今後はどうされますか、工場がフル稼働になるのは時間の問題ですが。」
「この所は求人が難しくなって来てるから、機械化率を上げながら、新工場を桜根グループ企業と共同で整備して行く話が来てる。」
「共同の部分が増えて行くとなると、もっと色々な部分で桜根グループ標準に近づけないとまずくないですか。」
「それは、すでに社内のあちこちから出てるから優先的にやって行かなくてはならないし、これだけ買って頂いたから、うちも桜根グループの商品を購入しないとまずいだろう。」
「そうですね、株式会社つぼみに問い合わせてみます。」
「ああ、頼むよ。」
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社長-20 [安藤優-06]

三週間後、一人の工場長が坂本社長の元を訪れて。

「社長、経費節約と思ってやって来た事に色々間違いが有った様です。」
「ああ、少し耳にしてるが、実際の所はどうなんだ?」
「工場の備品はより安い物をと、指示していたのですが…、安くても早く痛む、使いずらいでは意味がない事に今頃気付かされるとは場長失格でした、桜根グループの製品は確かに高いですが、使い易くて、丈夫そうなんです、極端な例だと箒なのですが、随分前に百円ショップで買って来た箒は一日で壊れてゴミになりました、それに懲りてまともな物を使う様になったのですが、それでも今回購入した物と比べたら全然違います、掃除が楽になって楽しくなったなんて声も出てますよ。」
「価格の問題だけじゃないという事か、だから高くても売れるのだろうな。」
「その箒について調べてみたら、伝統的な製品をベースに、かなりの研究の上に生み出された物だそうで、さらにその工場では伝統的な箒の製造もその技術を守るべく取り組んでみえるそうです。」
「そうか、う~ん考えさせられるな、そう言えば、桜根グループで使ってる割りばしは割高な国産だけと聞いた事が有る、国内産を使う事によって日本の森林を守る事になるそうだ、単純に利益を追求してる訳では無い…、それが企業のイメージアップにも繋がっていると思う。
どうかな、色々な事を桜根グループ標準にという話、東郷工場でも実行に移したいと思うが。」
「そうですね、業務提携以来つぼみの社員から色々教えて頂いて、随分良くなりました、社長の指示が有ればさらに踏み込みますよ。」
「工場の横に桜根グループ直営店も開いて貰わないとな、工場の近くにはまだなかったと思うが。」
「確かに有りませんが、場所的にどうなのでしょう、売れますかね?」
「まず店を出す、そこを起点に工場の外観も含めて綺麗にして行く、働くなら綺麗な方が良いからな、予算や行政と相談しながら、少しずつ周辺環境も良くし、それを広げて行く、まずはシンボル的存在なんだ、従業員の給料も桜根グループ標準にするから、給料が増える社員も多いだろう、直営店で買う事は強制しないが、工場内で良い製品を実際に使った人は高くても買うかもしれない、扱ってる商品の質の高さを知る人も増えて来てるから、店を維持して行くぐらいは稼げると思う。」
「なるほど、商売の事は専門外で良く分かりませんが。」
「直営店は規模も様々だが、海外も含めるとすでに千二百店を越えてるそうで、それが一つとして不採算店舗が無いのは安藤社長親子のお力による所だそうだ。」
「いや~、少年社長には驚かされっぱなしです、新商品の開発に大きく係わって下さっただけでなく、工場のラインの弱点も指摘して下さって改良の案も、ただの美少年お飾り社長と思っていたのですが、とてつもなく失礼な事でした。」
「全くだ、有る程度のお力を分かってるつもりで、コンサルタントをお願いしたのだが、まさかここまでとは思いもしなかったよ。」
「工場全体に活気がみなぎって作業効率も上がってます、社長の決断のおかげですよ。」
「いや~、私なんぞは…。」
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