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F組三国志 3 河西哲平 ブログトップ

F組三国志 3-1 [F組三国志 3 河西哲平]

「お~い、哲平、ボールとってくれよ。」
「おう、いくぞ。」

バスケも久しぶりにやると面白い、まあ体育レベルの球技なら、なにやっても楽しいけどね。
部活のラグビーも好きだけど厳しくもあるからな…。
あっ、省吾。

「さすが哲平だな、バスケもうまいじゃん。」
「まあな、そういう省吾もなかなかのもんじゃないか。
さっきは絶対抜けるって思ったのにさ。」
「はは、たまたまだよ。」
「お前はただのガリ勉かと思っていた。」
「よせやい。」
「手は早いしな。」
「え?」
「秋山のことだよ。」
「ああ、あれは完全に偶然だよ。
自分でもびっくりしてる。」
「秋山ってさ知的美人って感じだよな。」
「なんだお前も狙ってたのか?」
「まあ密かにな。」
「お前なら女の子に不自由しないだろうに。」
「まあ、選ばなければな。」
「このモテモテ野郎が。」
「はは、でも誰でも良いって訳でもないだろ。」
「確かに、その通りだ。」
「どういうきっかけを作ったんだ?」
「まあ、きっかけは向こうからやってきたってとこかな。」
「ふ~ん。」
「でさ、哲平にも頼みがあるんだけど。」
「何だよ。」
「きっかけはクラスのことだったんだ。」
「あっ、彼女、学級委員長だったな。」
「ああ、それでクラス内のいじめ問題を持ちかけられたのさ。」
「いじめ?」
「そうか、そういえば哲平って休み時間教室にいないよな。」
「ああ、中学から仲の良い奴が隣のクラスだからね。」
「まあ、ちょちょいとやってる奴がいるわけよ、F組には。」
「そうか、それは良い気はしないな。」
「うん、で、何とかならないかって相談されてさ。」
「なるほど、なんとかしないと男がすたるってことだな。」
「まあ、そんなとこだ。
で、頼みがあってさ。」
「ああ。」
「グループを作って欲しいんだ。」
「グループ?」
「うん、まだF組はばらばらの状態だと思うんだ。
今は仲良しグループ的なのがあっても二三人でさ、このままいじめっこたちがグループを形成し始めると大きくなってしまう可能性があるんだ。
でも、今の内にいじめないグループを作っておけばそれを防げる可能性が高まるだけでなく、F組が楽しいクラスになると思ってさ。」
「そうか…、そんなことあんまし考えてなかった。」
「哲平なら男女問わず人気があるしさ。」
「はは、照れるなあ~、でもお前らで、そのグループ作れば済むことじゃないのか?」
「それじゃあ限界があるんだ、色々選択肢があった方良いだろうしさ。
それに、美咲たちのグループと哲平中心のグループとが、ゲーム感覚で競いあったり協力しあったりしたら、クラスが盛り上がると思ってさ。」
「う~ん、そうか…、俺の中三の時のクラスは結構まとまっていて楽しかったからな。
ここに入学して、ちょっと違和感があったから隣のクラスに行くことが多かったけど…。」
「何も堅苦しいグループを作る必要もないからさ、考えてみてくれないか。
俺も協力するからさ。」
「ああ…、協力? そうだ、省吾って数学得意だったよな。」
「まあ苦手ではないな。」
「俺、だめなんだよ、教えてくんない?」
「はは、交換条件ってことか、それぐらいならお安い御用だよ。」
「部活やってるとどうしても時間が足りなくてさ。」
「そうらしいな。」
「部活の先輩たちは、一浪して上を狙うか、それなりに妥協するかの二者択一だって言っててさ。
でも、妥協するにしてもそれなりのところへ入りたいじゃないか。」
「うん、今回の企みは、その辺も考えているから考えがまとまったら話すよ。」
「わかった。」
「とりあえずは、仲良しグループ作りを考えてみてくれるか?」
「ああ、了解した。」
「それでさ、どうせならゲーム感覚で…。」

へ~、省吾って、もっと付き合いづらい奴かと思ってたけど、面白いこと考えるんだな。
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F組三国志 3-2 [F組三国志 3 河西哲平]

「なあ省吾、今日の数学よく分からなかったんだけどさ。」
「ああ、う~んと、そうだな中学生の頃とは色々違うからな、でもポイントを押さえていけばけっして難しいことじゃないんだぜ。」
「ここらへんなんだけどさ…。」
「うん、ああ、これはね、哲平…。」

…、えっ、そんな簡単なこと?
数学の先生より省吾の説明の方が分かりやすいじゃんか。

「サンキュー、なんか先生の話聞いて難しく考えすぎていたよ。」
「はは、あの先生は簡単な事を難しそうに話す傾向があるからな。
まあ俺は先生の話を聞く前に自力で理解してるから、あんな分かりにくい説明は必要ないけどね。」
「師匠と呼ばせて下さい。」
「ははは。」

「あらっ、昼休みに二人でお勉強?」
「あっ美咲。」
「おっと、おじゃまかな?」
「よせよ、それより、哲平、この前のこと考えてくれた?」
「ああ、だから気軽に数学の質問させてもらったわけさ。」
「へ~、どういうことなの?」
「哲平中心のグループの話し。」
「交換条件に数学を教えてもらう話しを出してね。」
「あっ、私も教えて欲しい、今日の数学よく分からなかったんだ。」
「ははは、先生より省吾の方が分かりやすいぞ。」
「ほんと?」
「さてね、まぁ近いうちに勉強会でも開くかな?」
「やろ、高一から進学塾なんて行く気なかったけど、今日の数学の授業聞いてたら不安になってきたのよ。」
「そうか、あのせんせ進学塾から金貰ってるんじゃないのか、なあ省吾。」
「はは、有り得ない話しじゃない所が怖いな、その内進学塾の案内なんか配り始めたりしてさ。」
「まさか、そこまではないでしょう。」
「ははは。」

「そうそう、グループの話しは省吾から聞いて考えているんだけどさ、もうすぐ遠足だよね、秋山さん。」
「ええ、遠足って言っても、まぁクラスの親睦を深めるって程度の簡単なものだけどね。」
「そのグループ分けって明後日?」
「うん。」
「幾つのグループに分ける予定?」
「そうね、一グループ五人で八つってどうかしら?」
「うん、それに賛成、省吾は?」
「良いかも、高校生にもなって大勢でぞろぞろ歩くことに抵抗感を覚える奴もいるだろうからな。」
「でも、別に同じ所へ行ってもいいんだよな。」
「もちろんだ。」
「俺と仲いい奴に、林徹と黒川淳一がいてさ、この二人微妙に対抗意識があってさ。」
「ああ、分かる気がする。」
「俺含めて三人がリーダーになってメンバー集めをしたら面白いかと思ってさ。」
「もしかしてゲーム感覚ってこと?」
「うん、秋山さん、省吾からも提案があったからね。」
「どんなゲームに?」
「まずは人数集め、自分以外に四人集めれなかったら負けだな。
次は女の子の人数、野郎三人で競うのだから当然でしょ。
ただ、これだけじゃゲームとして面白みに欠けるかな。」
「徹と淳一なら、かわいい子はポイントが高いとか言い出しそうだな。」
「うん、でもそれだと省吾たちの思いとはずれてしまいそうでさ。」
「メンバーたちが遠足を楽しめたかどうか、遠足の後でアンケートをとって、それでポイントをつけたらどうかしら?」
「なら、秋山派でも、女の子の人数とかでは競えないけど…、麻里子さんならリーダーやってくれそうだから、後は美咲と俺とでこっちも三つのグループ作るか?」
「おいおい彼女と別でいいのかい?」
「はは、まあ行く先は同じにするからな。」
「と、いうことは六グループが同じとこで集合ということも有るのね?」
「うん、残りの二グループにも声は掛けておけば、問題ないかな。」
「グループ分けうまく行くかしら?」
「そうだな、まずは自由に集まってもらって、五人そろったところから固まって座ってもらえばいいんじゃないか。
俺は残りそうな子中心にゆっくり集めていくよ。」
「省吾、ぴったりにならなかったら?」
「四人でも六人でもいいと思うよ。」
「そうだな、五人でなきゃいけない理由もないしな。」
「後は森たちがどう動くかだ。」
「ああ、パシリとかで狙われそうな連中は早めに俺たちのグループに引き入れなきゃね。」
「うん、私も気をつけるから、河西くんもお願いね。」
「まぁ任せときなって。」

はは、省吾じゃないけど、秋山さんからお願いされたら断れないわな。
でも、高校ってこんなこと真面目に考える奴なんていないかと思っていたけど、なかなかどうして、また中三の時のクラスみたいにできるかもしれないぞ。
まずは徹と淳一に話して、後は…っと…。
ふ、たかが遠足が楽しくなってきたな。
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F組三国志 3-3 [F組三国志 3 河西哲平]

「それでは遠足のグループを決めます。
朝配った資料の形にしたいと思っていますが、特に意見など有りましたらお願いします。
なければ…。」

さすが秋山委員長、要領が良いな。
資料にはグループ分けの案も書いてあって意見があったら、昼休みまでに。
まぁ、反対意見も出にくいような提案だから、すぐグループ分けが始められるということか。
中学だったらこうはいかなかったろうな…。
分ける前にどうやって分けるとか、人数は…、なんてことに時間を使っていたから…。
おっと、俺の出番だな。

「じゃあさ。」
「おう、哲平。」
「固まって座るか。」
「うん。」
「あらっ? 私たちだけじゃなく、他も早く決まったのね、哲平くん。」
「ちょっとした根回しをしてたのは俺だけじゃないってことさ。」

はは、あっという間に五つの班が出来上がった。
さあ、残った奴らはどうするのかな。
おっ、省吾は山影静を口説いているのか?

「山影さん、俺のグループに入らない?」
「えっ…、っと…。」
「良いでしょ?」
「う…。」
「オッケイなんだね、じゃ決定。」

おいおい、省吾の奴、秋山との時はすごく緊張したとかドキドキだったって言ってたのに、あの軽さというか強引さは…、だいたい、うんって言ってないだろうが…。
でも山影静って、話してるところ見たことないな。
結構美人の部類に入ると思うけど…。
あっ、省吾も五人集め終わったのか。
と、いうことは残りは…。

「森君たちは男の子ばかりなのね、井原さんたちは女の子で固まった? 決定?」
「う、うん…。」
「じゃあ調度五人づつで八班できたということね。」

はは、男ばかり、女ばかりで不満そうな顔をしてる奴もいるな、あいつなんか秋山さんが調整してくれると思ってたんじゃないか? もう高校生なんだから、自分たちでなんとかしなきゃな。

「では企画の案を見て下さい。
これはあくまでも案ですから、まず他に提案があったり、この案に対する対案があったら出して欲しいのですが、いかがでしょうか?」
「自由参加ってあるけど? 本当に?」
「ええ、ただし参加はグループ単位になるから、一人だけ参加しないということはNGです。
特に反対がなければ、そのあたりも含めて、説明後にグループで話し合ってもらいます。
それでは…。」

意見を出してくれそうな奴らには、俺たちで手分けして事前の説明がしてあるから、ここまで早く済んだな。
それでは我が班の…。

「じゃあ、グループでの話し合いを始めようか。」
「は~い。」
「まずは班長だけど。」
「哲平く~ん!」
「さんせ~い。」
「けって~い!」
「あ、そうきたか、まあ五人しかいないから決とるまでもないね。」
「自分が班長やるなら、企画にはきちんと取り組みたいんだけどいいかな。」
「い~よ~。」
「って、いうより面白そうじゃん。」
「うん、じゃあ、そっちも問題なしってことで…。
でさ、大きな声じゃ言えないんだけどさ。」
「えっ、何々?」
「ちょっとした企みがあってさ…。」
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F組三国志 3-4 [F組三国志 3 河西哲平]

「哲平くん、こっちこっち。」
「加藤さん、そんなにあわてなくても…。」
「へへ、あら、だめだめ、同じ班になったんだから朋美って呼んでくれなきゃ。」
「はいはい。」
「朋美、はしゃぎすぎよ。」
「ふふ、そういう榛香だってさ~。」

「はは、でも何か新鮮な感じだね。
高校の遠足ってどんなものかと思ったけどさ。」
「露木、女の子たちは所詮、哲平のファンなんだぞ。」
「あらっ、そうばかりでもなくってよ。」
「えっ?」
「う~ん、話しの途中で申し訳ないっていうか、俺も続きを聞きたいが、ペンギンの前で奥田さんたちが待ってるからね。」
「あ、ああ。」

ふふ、北村は纐纈榛香の視線を感じてなかったのか、鈍い奴だな。
まあ俺にできることは同じ班に入れてやるとこまでだから…。
さてと、企画を仕切るか。

「奥田さん、お待たせ。」
「私たちも着いたばかりよ、みんなペンギンに夢中になってるけど。」
「ははは。」
「そっちはどう?」
「加藤さんは、はしゃぎすぎ、北村は鈍いってことが分かった。」
「なあにそれ?」
「まあまあ、それよかって、あっ、我が班の連中もペンギンに夢中か。」
「動物園って久しぶりだから、みんな小学生の頃の気分に帰ったってことかな…。」
「…、適度にみんなで会話してるみたいだから、俺たちが特に動く必要もなさそうだ。」
「うん、でもさこうしてると保護者になった気分。」
「はは、じゃあ、俺たちも混ざるか…。」

そろそろ時間だな。

「お~い、みんな、次行くぞ~。」
「は~い。」
「次は?」
「俺たちは、ゾウの所で淳一の班と、奥田さんたちは?」
「アムールトラの前で美咲たちと、班長はあやかなんだけどね。」
「そっか、じゃあ後でな。」
「ふふ、後でね。」

----------

淳一の班、谷口さんの班と順調に終わったな。
次は井原亜衣の班か。
秋山さんのグループでも俺たちのグループでもないから…、どうなるのか?
そういえば、この企画に参加しなかった森たちはどうしてるんだろう、先生がくっ付いていくとか言ってたけど…。
おっ、いたいた。

「お~い、こっちよ~。」
「はは、井原さんも、楽しそうだな。」
「へへ、まあね。」
「ねえ、哲平くん。」
「うん。」
「今回のこの企画ってやっぱり赤澤くんの発案なの?」
「ああ、そうだよ。」
「やっぱりな、ちょっとしたことだけど面白いなって。」
「どんなとこが?」
「ほら、学校と全然違うとこでさ、クラスメートとの出会いがあってさ。」
「そして、別れが。」
「北村は黙ってなって。」
「私、今までちょっとクラスに溶け込めてないっていうかさ、意地悪なこともしちゃったりしてたんだけどさ、今日は五人ずつがさ、学校と違ってなんか気軽に出会って話せてさ。」
「それが省吾の狙いだったのさ。
話題に困ったら目の前の動物をネタにふればいいからって言われてたけど、実際には特に気を使う必要もなくてね。
君たちで四つ目のグループだけど、クラスのみんなをぐっと身近に感じているよ。」
「私も。」
「そう言えば省吾たちのグループとは?」
「まだよ。」
「そっか、俺たちはこの次なんだけど…。」
「赤澤くん、ずいぶん個性的な人たちを集めたわよね。」
「ああ、少し怖い気もするんだが。」
「何が起こるか楽しみだったりして。」
「はは。」
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F組三国志 3-5 [F組三国志 3 河西哲平]

さて次はキリンの所で省吾たちとか…。
はっきり言って俺には無理だぞ、あの班。
山影静なんて、何話したら良いかわかんないし、岡崎は油断してると気軽にいじめちゃいそうだし、星屋はオタク系なのか、話しが合わなさそうだし、う~ん、斉藤真由美は、まともなのかな? でも自分のタイプとはかけはなれているし。
おっ、省吾だ。

「省吾、一人なのか?」
「ああ、来たのか、じゃあさ、ちょっと場所変えてくれないかな?」
「何かあったの?」
「うん、纐纈さん、特に困ったことでもないんだけどね。」
「どこへ行けばいいんだ?」
「あっちのホッキョクグマの所。
今回さ七班だからさ、二班ずつ合流すると一班余るじゃん、今までは調度その時間だったんだ。」
「うん。」

「で、どこ?」
「あそこさ。」
「あれ、人が集まってるね。」
「岡崎たちもいる。」
「何してんだ?」
「行けば分かるよ。」

えっ、山影静が絵を描いてる?

「うわ~、すご~い。」
「上手ね~。」
「ほんとだ、シロクマが生き生きしてる。」
「山影さん、すご~い。」
「えっとね、山影さんはね、ほんとは…。」
「岡崎は静かに! で、斉藤さん、どうなの?」
「山影さんは本当は美術科へ行きたかったんだって、でも、家の人に反対されたそうでね。」
「うんうん、そうなんだ。」
「こういう絵ばかりなの?」
「のんのん、漫画系のもうまいのよ、さっき見せてもらったけど、星屋くんに言わせると、すぐにでもプロのアシスタントとかできるレベルなんだって。」

「あの~。」
「あっ、山影さんが話した。」
「おいおい失礼だろ。」
「あっ、ごめん。」
「あの~、はずかしいんですけど。」
「ごめんね、山影さん、俺が頼んだばかりに。」
「そ、そんなことないです。」
「で、今日はどう? 楽しい? 山影さん。」
「あっ、はい、河西さん、とっても。」
「はは、俺のことは哲平って呼んでくれよ。」
「はい。」
「じゃあ、ぼくも。」
「岡崎は絶対だめ! 河西様と呼びなさ~い!」
「え~。」
「ははは。」

才能か…、山影の才能もすごいけど、それを見つけてみんなに知らしめてしまう省吾の才能もすごいってことなんだろうな…。
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