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チーム遥香-15 [高校生会議-10]

チーム遥香の合宿は続いている。

「桜、みどりの風の党首候補と幹部候補、事務方のトップが近い内にこちらへ来て下さる事になったわ、事前調整お願い出来る?」
「分かりました、やはり直にお会いした方が、その方の人柄とか分かりますものね。」
「そうかしら、相手を欺くくらいの人でないと政治家は難いのでしょ。」
「そうですか、はは、遥香さまは政治家向きなのですね。」
「私は人を欺いたりしないわ、何時も素直な気持ちで皆さんとお話しさせて頂いてます。」
「う~ん、遥香さまって謎ですよね、天才が何を考えてるかなんて分かりません。」
「お昼ごはんは何かなぁ~、とか、普通ですよ。」
「それを、信じろと?」
「嫌ですわ、信じて下さいな、それより王国の海外展開に関する情報は整理出来ましたか?」
「はい。」
「バリ島にするの?」
「はは、忍は夏休みにバリへ行きたがってますが…、遥香さまの水着姿を人目にさらしたくないです。」
「私も水着姿は避けたいわ、普段以上にジロジロ見られそうで嫌なの、で、遥香システムを試験導入する国は決まったの?」
「はい、治安が良くて王国の支社が大きな成果を上げている国です。」
「静香、その国でプリンセス遥香の展開について検討を始めて。」
「はい、遥香さま。
桜、データはどこで確認できますか?」
「もう直ぐ詳細データのコピーが完了する筈なの、ちょっと待ってね…。
え~っと…、静香のトップ画面に接続したわ、まだ途中かもしれないけど確認して。」
「はい…、確認しました、データはまだ増えると考えた方が良いですか?」
「ええ、今、上げているのは会社側から、並行して大学でも調べて貰うからね。」
「分かりました、その様に伝えておきます。」
「システム開発部は?」
「とりあえずは言語を英語に変えるだけなので簡単だそうですが、問題は導入後の研修がスムーズに進むかどうかだそうです。」
「先方の社員次第だから仕方ないわね、桜、私もデータを見たいわ、用意をお願い。
聡美、一緒に見ない?」
「はい、海外支社の様子は全然知りませんでしたから興味が有ります。
岩崎王国内の企業が共同で一つの支社を形成しているとは聞いていましたが…。」
聡美とデータを見て行く。
「結構な事業規模ね、静香、今までプリンセス遥香の商品がこの国でどれくらいの売り上げを上げているか、簡単で良いから調べてくれない?」
「はい、しばらくお待ちください。」
「遥香さま、この支社は再投資を活発に行っていますね、雇用の確保…、貧困層への支援、岩崎社長の理念が遠く離れた国にも浸透してると思うと胸が熱くなります。」
「ええ、ここでプリンセス遥香をどう展開して、この勢いをいかに加速させるかね…、う~ん、民族衣装とかどうかしら?」
「民族衣装ですか…、え~っと…、流石ですね、資料として入ってました…。」
「成程、伝統的な衣装か…、これに手を加える事は現地の人の反発を受けるのかしら。」
「衣裳の販売を考えるので有れば、現地の声を聞かないとだめですね。
桜、現地でも親衛隊の特別部隊を展開出来そうですか?」
「聡美、まだ情報不足なの…。」
しばらくデータを確認して行く。
そこへ静香が。
「遥香さま、この国でのプリンセス遥香関連商品、売り上げ合計はおよそ九百万だそうです。」
「有難う、静香はその金額をどう思う?」
「こちらは全く売り込みをしていません、遥香さまのCDやポスター中心に売れてます、まだファンが多いとは言えませんが今後の展開次第で輸出は増やせると思います。
その利益を現地へ投資して行く訳ですね。」
「ええ…、それで遥香姫親衛隊は海外からも入会出来るの?」
「日本語が出来ればという状態でしたので、先ほど英語など多言語に対応する様指示を出しておきました。
通貨の問題も有りますが何とかしてくれるでしょう。
グッズ販売は今まで現地支社が取りまとめて下さっていましたので、今後の体制を検討する様に指示を出しておきました。」
「桜、現地支社と直接連絡を取り合いたいのだけれどどうかしら?」
「はい、親衛隊特別部隊を創設する方向で動けばよろしいですか?」
「そうね、暫定的に桜が大隊長という形で進めてみて、状況によっては向こうへ飛んでも良いわよ。」
「う~ん…、何処にいてもネット環境が有れば仕事が出来るとはいえ、現場を見ないのは危険ですものね。」
「ええ、ついでに通信教育の発展形を利用して、海外にいても単位が取れることを実践してみて。」
「そうでした、四月からは学業も…、遥香さま、チーム遥香の政党関連担当は幹部候補の方と調整しますが、引き継いだとしても、しばらくは補佐という形で続けて行こうと考えています。
学生サイドとの調整だけでなく、全国組織の構築へ向けて指示を出していますので。」
「そうね、党組織が固まるまでは様子を見てて上げてね、まずは事務方が遥香システムに慣れてくれないと。」
「桜は政党と海外展開、暫定とはいえ大丈夫なの?」
「私自身は指示を出した後、進捗状況を確認してるだけなのよ、忍は大学支部の支部長引継ぎが大変そうだけど。」
「人事面がね…、支部長だけでなく各役職をやりたい人が多くてその調整に手間取ったのよ。
エリート候補生の選定基準を設ける作業もね、でも遥香システムの講習を受け持つメンバーは人数も揃って、四月以降のスケジュール調整に入ってるから、安心してね。」
「全国展開が有る程度完成するまでに時間は掛かりそうなの?」
「まずは基礎だけに絞るし、各エリアで講師役になって頂く方を中心に講習会を開いて行く。
システム導入済の企業で働く方の支援も得られそうだから、一気に広げられると思うわ。」
「広げた後からが本番なのよね、意思統一が上手く行けば良いのだけど。」
「そこをチーム遥香で何とかしたいと考えているの、色々な人がいるから妥協という作業が無ければ意思統一なんて有り得ないわ、皆さんに妥協して頂けるだけの説得力有る人物をチーム遥香に集めて行かないとね。」
「遥香さま、メンバー候補のお考えは有るのですか?」
「まずは、みどりの風幹部候補からと遥香コーポレーションのダブルワーク社長社員から、後は大学教授と言った処、形が出来上がって来たら王国外からも迎え入れたいわね。」
「では、その方々が動き易い環境を整えさせて頂きます。」
「うん、聡美、お願いね。」

チーム遥香のメンバーは私の指示で動いているだけではない、各自、今、何が必要か、どう動くべきかを考えていてくれる、メンバーが増えてもこの質が落ちないと良いのだが。
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チーム遥香-16 [高校生会議-10]

みどりの風幹部との会談を経て岩崎社長から番組作成の指示が有った。

「遥香さま、国政政党を目指す過程をドキュメント番組にして放送というのは問題ないのですか?」
「静香、放送と言っても、公共放送を使って一政党を応援する番組を放送する訳ではないのよ、ネット上の政党サイトで閲覧出来る状態にして、それをマスコミで宣伝するのなら問題は無いの。
ドキュメンタリー番組ならセットとか組む必要なし、すぐ撮影を始めて来週から動画配信を開始する予定だそうよ。」
「国政政党のスタートをほぼ同時進行で確認出来るという事ですか…、私はまだ政治の学習が進んでないので今一つピンと来てないのですが。」
「そうね、今まで地域政党としてやって来たけど正式な政党ではなかったの、国会議員が所属してなければだめなのよ。
これからは衆議院や参議院の国政選挙へ、みどりの風として候補者を擁立して行く、でも、それまででも正式な政党の方が注目度も高くなって有利なの。
だから、今まで、みどりの風が応援して当選した国会議員の方々に入党を打診した訳。
その結果、まだ発表出来ないけど二十人前後は入って頂けそうなのよ。」
「もっと少人数の政党が有る様な気がします。」
「ええそうね、元々みどりの風を国政政党にと考え、無所属で活動して下さっていた方のお力があってね、でも二十人では所詮野党でしょ、選挙で大きく勝って与党にならないと本当の意味で国は動かせないのよ。
静香も私も選挙権はまだないし、仕事も有るからゆっくり学習してくれれば良いわ、欲張り過ぎないでね。」
「はい、それでも、みどりの風が他の政党より良いという事は分かっています、お手伝いさせて下さい。」
「そうね、国会議員入党の時は顧問として立ち会うから付き添ってくれる?」
「勿論です。」
「党本部はお父さまが私の為に建てて下さっている大学の隣なの、高校からもそれ程遠くないでしょ。」
「東京では無いのですか?」
「東京にも事務所は置くけど、地方も含めてバランスの取れた国を目指すのに、党が率先して東京から離れなくては意味ないわ、遥香システムが正常に機能し始めたら、議員はともかくバックアップ要員は何処でも構わないでしょ。」
「そうですね、桜さんから大学の様子も伺っています、きっとみどりの風も盛り上がると思います。」
「ふふ、絶対盛り上がらせるわよ。」
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チーム遥香-17 [高校生会議-10]

私の住む町に党本部を置くことになったのは、地方都市でも交通の便が比較的良く、岩崎王国関連企業が多いからだ。

「遥香さま、党本部を私達の町に置くのは市長選とも関係が有るのですか?」
「ええ、聡美、党本部を置く地方都市で、国政政党となってから初の市長選に勝てば今後への弾みになるでしょ。」
「市長選は負ける要素がないそうですね。」
「お年寄りには退場して頂かないと、岩崎王国関連で増えた税収の使い方に問題が有り過ぎでしたから。」
「市長選は勝てると思いますが、その後はどうでしょうか、国会は与党の力が大きいです。」
「そこなのよね、真面目な話、戦略が重要なのよ。」
「イメージ戦略という事ですね。」
「お父さまの活躍で岩崎王国のイメージは悪くないのだけど、ここで政治が絡むとなるとマイナスのイメージを持つ人も少なくないでしょう、そこをチーム遥香の力でカバーして行きたいのよ。」
「遥香姫を前面に出されますか?」
「皆さんのお役に立てるので有れば…。」
「美貌と知性を合わせ持ち皆が憧れる姫、遥香さまがみどりの風に一票入れて下さいねと話すだけで沢山の票が入ります。」
「簡単に行くかしら?」
「福祉関連の政策とか、遥香さまが話されては如何でしょうか、党の顧問、遥香コーポレーションの社長というお立場で問題ないと思います。」
「そうね…、ドキュメンタリー番組に組み込んで貰いましょうか…、一度番組制作サイドと打ち合わせをしたいわね。」
「分かりました、日程的に早い方が良いですか?」
「政策の詳細を頭に入れる時間が欲しいわ、番組は何本も制作する予定でしょ、一本目に間に合わせる必要はないわ、党の担当者も時間が欲しいでしょうし。」
「では、こちらの意向を伝えて調整させて頂きます、早くて三日後ぐらいでよろしいでしょうか?」
「ええ、大丈夫よ、ねえ、聡美は番組内容を、こちらで前もって確認しておく必要は有ると思う?」
「微妙ですね、お任せした方が良いとは思いますが、重要な番組です、アップする前に確認出来るとはいえ見落としが有っては問題です。」
「制作現場と無関係の人を送り込んで記録をとって貰うのはどうかしら、製作途中の映像も高校生会議のシステムで公開して、皆さんに現場とは違う視点で確認して貰えば安心出来ると思わない?」
「ですね、制作側の思い込みとかで問題の有る映像が流れる事は極力避けたいです。
すぐ人選して送り込む様に指示を出しておきます。」
「国政選挙に向けての小さな一歩だけど、話題になれば大きな一歩になるからね。」
「はい。」

福祉関連政策詳細の確認は思っていたより時間が掛かった。
問題点を幾つか見つけて党の担当者と検討したからだ。
そのやりとりはドキュメンタリー番組で使うべく撮影。
番組制作サイドも私の映像を積極的に使って行きたいとの事で、しばらくは政党絡みで時間を取られそうだ。
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チーム遥香-18 [高校生会議-10]

合宿終盤、チーム遥香の新メンバーとして加わったのは前野副社長、遥香コーポレーション設立当初から私を支えてくれてた人だ。

「遥香さま、前野副社長は特別な担当業務とかお持ちになるですか?」
「前野さんには主に人事を担当して頂きます。」
「遥香コーポレーションの人事なら、総務担当の副社長がお見えです、彼女とは違った動きをされるのですね。」
「ええ、岩崎王国全体を見渡して適材適所を前提に人事異動を考えて貰います。
各企業の人事課、みどりの風や岩崎学園大学、高校生会議のスタッフを束ねる部署の長という立場になって頂きます。」
「場合によっては企業からみどりの風への移籍とかも視野に入る訳ですね。」
「ええ、一番の目的は幹部クラスが弱い企業の強化ですが、みどりの風も組織として未熟ですからね。
ああ、もし、聡美が直の部下に持ちたい人の条件とか明示出来たら、それに合わせて動いて下さいますよ。」
「優秀な人を集め過ぎては他社から白い目で見られてしまいます。
そうすると、チーム遥香は岩崎王国全体へも影響力を及ぼして行くという事ですか?」
「現時点で王国に大きな問題が有る訳では有りません、それでも、組織を見直す事の必要性は分かるでしょ。
王国本部と連携しながら、今まで本部では余りして来なかった動きを考えています。」
「そうですね、問題が表面化するのは、すでに大きな損失が出た時、そうなる前にという事ですね。
第三者の目で見ないと見えて来ない事も有りそうです。」
「聡美、明日は前野さんも含めた全員で、一つの企業の遥香システムに入るわよ。
一通り形は出来上がっているそうですが、まだ慣れない社員も見えますからよろしくね。」
「分かりました、忍姉さんの気持ちは分かります、私も楽しみです。」
「高校生の為の新会社はどう?」
「準備は進んでいます、みどりの風が国会議員を迎え入れて国政政党となるタイミングでスタートします。
岩崎高校生会議の支えとして、小さいながらも高校生の為の会社が設立されるという事は、みどりの風のイメージアップにもなると思います。
今までのバイト実習管理も新会社で一括管理を考えて動いて貰っています、全体の効率も良くななるでしょう。」
「流石、聡美は卒が無いわね、このところ私は党関連で時間を取られていて…、少しお願いしても良いかしら。」
「はい、大丈夫です、私の部下は優秀ですから。」
「気になってる部署が幾つか有ってね、これを見てくれる…。」

四月以降、聡美と前野さんは身近にいて貰おうと考えている。
聡美は学校の縛りが無いだけでなく、人に任せるのが上手く優秀な部下を集め仕事を任せている。
私も同様だったのだが、政党関連に時間を取られてしまった。
党の幹部から、党担当のチーム遥香メンバーを選ぶつもりでは有るが、まだ彼等の力量を見極めるに至っていない。
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チーム遥香-19 [高校生会議-10]

翌日チーム遥香六人で、遥香システムを導入した企業にアクセス。
分担してチェックして行く。」

「遥香さま、総務は突っ込みどころ満載なのですがどうしますか?」
「前野さん、取り敢えず何処を確認すれば良いです?」
「まずはトップページからご覧下さい。」
「え~っと…、あらっ、これでは…、チーム遥香の出番と言うよりシステム管理部で対応するレベルね、聡美、確認してシステム管理部へ…、他も確認してからまとめて連絡してくれる?」
「分かりました、私が見てるページもいまいちです。」
「あっ、遥香さま、工場管理がかなり複雑で、そちらに力を注いでいるからかも知れません。」
「遥香システム関係は増員してても追いついていないのね、前野さん、ペースダウンは仕方ないかしら。」
「そういう事でしたら、少し動いてみます、システムエンジニア関係が弱いとの現状は認識していました、関連する企業を精査して吸収合併も視野に、並行して関連する学校の…、レベルは落ちると思いますが…、場合によっては学生社員の採用も検討させますが如何でしょうか?」
「そうね、実践で鍛える方向でお願いします。」
「はい。」
「遥香さま、工場管理を見ていますが、開発部と管理部が大きなポイントを外していると思います、アドバイスしてよろしいですか?」
「ええ、聡美に任せるわ。」
「遥香さま、私は、総務の方々への助言を試みようと思います。」
「うん、静香、お願い、チーム遥香、静香と表示されるから喜んで頂けるわよ。」
「では私は経理関係を受け持ちます、これでは作業効率が悪そうですから。」
「桜、優しく教えてあげてね、それにしても今まで導入した企業では、この段階でもしっかりしてたのよ、工場管理で失敗してるのかもだけど…、それだけかしらね。」
「人事面に問題が有るかも知れません、私の方で調査させます。」
「その必要は有りそうね、前野さん、まずはこっそりお願いね。」
「ええ、心得ています。」
「まあ、今日は社員研修のお手伝いと行きましょう。」
「遥香さま、収支データが…、単なる不慣れによるエラーかも知れませんが、不自然すぎます。」
「忍、どこ? 前野さんも確認お願い、画面を見せて貰った方が早いかな…。」
「これは…。」
「ふふ、遥香システムを舐めてたわね、この人…、前野さん本部に連絡お願いします。」
「はい。」
「忍はどんな不正が行われたか精査してみて。」
「はい。」

不正はいずれ発見されるレベルでは有った。
遥香システムの導入に犯人は対応出来なかった訳だが、お陰でチーム遥香の存在を岩崎王国内にアピールする事となった。
会社自体は事業が好調で気の緩みが有ったのだろう、岩崎王国本部が立て直しに入る事となったが、取締役会は連名で私への忠誠を誓うと書面を送って来た。
それに意味が有るのか微妙だったが、聡美は面白がって調整し、チーム遥香をその会社の顧問に据えさせた。
業績の悪い会社ではない、顧問として得た報酬は聡美達が生かしてくれるだろう。
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チーム遥香-20 [高校生会議-10]

チーム遥香、次に加わるメンバーはみどりの風がらみ。

「遥香さま、みどりの風の党本部長という役職を誰も気にしてませんでしたので、チーム遥香のメンバー候補をその職に付けようと思います。」
「前野さん、どんな人なの?」
「若くして部長になった男です、組織の要として適任だと思うのは、頭の良さだけでなくガタイが良くて遥香さまとは違うオーラを持っているところです。
彼が道を踏み外していたらヤクザの大親分になっていたかも知れません。」
「ふふ、それは頼もしいわね、今の仕事は大丈夫なの?」
「はい、遥香システムも使い慣れていますから、しばらくはダブルワークで、部長職は下が育って来てるから短期間で引き継げると話していました。
社長は長老会議のメンバーですから嫌とは言わせません。」
「ご本人は?」
「大喜びですよ、デスクに遥香さまの写真を飾っているぐらいですから。」
「ふふ、では帰ったら真っ先にお会いしましょう、党関係者から選ぶより丸く収まりそうな気がするわ。
高校生会議のシステムは見て頂きましたか?」
「はい、すでに幾つかの問題点を指摘してくれました。」
「お会いするのが楽しみです。
ところで、前野さんはチーム遥香のメンバー、どう感じています?」
「成長が早いですね、聡美は合宿中に一段と成長した様です、やはり遥香さまの近くにいるだけで違うと思いました。
桜と忍も、遥香さまに随分鍛えられたと話していましたよ。」
「うん、それで四月からの体制だけど、前野さんと聡美は極力私の近くにいて欲しいと考えてるの、どうかしら?」
「はい勿論大丈夫です、静香は高校が有りますし、桜は海外展開に向けて自分の目で現場を見て来たいと、忍は大学のシステム強化担当ですから、一応、桜と忍が本拠地に来る時の宿泊は何時でも大丈夫な様に手配して有りますが。
遥香さまが通われる大学、みどりの風党本部の近くにチーム遥香のオフィスを構えると共に、遥香コーポレーションも手狭になって来ましたので近くへの移転を調査をして貰っています。」
「離れていても仕事は出来るとは言え、近くにいて貰えると話が早いものね、あの辺りはまだ開発の余地が有るわ、周辺の土地も値が上がらない内に王国で押さえておきますか?」
「すでに岩崎社長の指示で再開発計画が進んでいます、姫さまの居城も建てたいそうです。」
「ふふ、またもお父さまの親馬鹿ですか、お母さまは呆れてらっしゃるのでは?」
「いえ、奥様も洋風にするか和風にするか難しいと話しておられましたが、一つの観光名所として町の活性化に繋げたいと、新しい城下町を作ろうと考えておられます。」
「町のシンボルにするのね、でも費用対効果は微妙よね。」
「遥香さまの活躍次第かと。」
「う~ん、もう少し歌手活動をした方が良いのかしら?」
「お願いします、個人的にも遥香さまの歌を聴かせて頂きたいです。
CDは海外でも売れ続けていて、宣伝してませんから一気に売れるという事では有りませんが、じわじわと広がっている様です。」
「二枚目の選曲をしましょうか、次のCD、利益は高校生会議に回しますか?」
「そうですね、公表するかどうかは検討の必余地が有りますが、党関係で予算が必要です、みどりの風への寄付より良いと思います。」
「簡単に作れる割には、効率良く利益が出るものね。」
「はは、勿論遥香さまだからです、DVDとかも出して頂けないでしょうか?」
「水着NGですが売れますか?」
「勿論です、忙しく成り過ぎないペースにしますので芸能活動に力を入れて頂けると王国全体が盛り上がると思います。」
「そうね、お母さまとも相談して下さい。」
「有難う御座います、合宿中に方向性を決めましょう。」
「では、前野さん、今日はカラオケに行きましょうか。」
「わ、私もご一緒してよろしいのですか?」
「当たり前です、前野さんはどんな歌を歌われるのですか?」
「えっ、ひたすら遥香さまの歌を聴いていたいのですが…。」
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みどりの風-01 [高校生会議-11]

チーム遥香の合宿から帰って真っ先にお会いしたのは岩山さん。

「遥香さま、お会い出来て…、こ、光栄です。」
「岩山さん、楽になさって下さい、高校生会議のシステムでは的確な指摘をされていて、前野の推薦が間違っていないと確信しました。」
「あ、有難う御座います…。」
「岩山さんの目から見て、みどりの風はどうですか?」
「そ、そうですね、まだすべてを把握出来た訳では有りませんが、政権を取るべき政党だと思います。
政権与党は官僚無くして、まともに動けないでしょう、野党は論理的思考能力に欠けています、対案も出せずに与党の案に反対するしか能がない連中です。
全体的に議員の技量力量が低過ぎるのが今の国会かと思います、能力の高い人が国会議員を目指さない、目指せない状況を打破していく必要が有ります。」
「ですよね、能力でなく前任者の子どもだからという理由で擁立とか、人脈とかが関係しているのでしょう、一旦断ち切らないと政治は良くならないと思います、岩山さん、みどりの風にお力を貸して下さいますか?」
「も、勿論です、全力で取り組ませて頂きます。」
「チーム遥香の仲間としてもお願いしたいのですが。」
「自分みたいなのが仲間などとは恐れ多いです…。」
「ふふ、岩山さんが私の後ろに立っていて下さったら安心できるなぁ~、聡美、そう思わない?」
「親衛隊の男の子達がかすみますね、岩山さんちょっと筋肉を強調して下さい。」
「えっ、こうですか?」
「おお~、本当に屈強な男性が遥香姫をお守りする、こんな絵が欲しかったのです。
遥香さま、すぐさま衣装の発注ですね、岩山さん後で採寸をお願いします。」
「は、はあ。」
「前野さんグッジョブです、素敵な方を見つけて下さって、うん、遥香さまの右斜め後方は岩山さんにお任せしましょう。」
「聡美、はしゃぎ過ぎてるとひねり潰されますよ。」
「そんな…、優しく潰して下さいね岩山さん。」
「はぁ…。」
「前野と聡美はチーム遥香担当副社長でも有ります、何でも相談して下さいね、私もシステムを通して見守っていますが、人に任せられない仕事が増えてしまって…、ねえ聡美、岩山さんもDVDに出て頂くってどう?」
「良いですね~、鎧姿で剣を持ち遥香姫をお守りする、絶対絵に成ります、岩山さん良いでしょ?」
「は、はい…、演技とかは出来ませんが…。」
「立ってカメラを睨みつけるだけで良いですよ。」
「曲が問題かしら。」
「では簡単に写真撮影をしてそれに合う曲をリクエストして貰います、岩山さん、お時間は取らせませんからご協力お願いしますね。」
「分かりました。」
「岩山さんは、みどりの風党本部長とチーム遥香特別職『騎士』を兼任という事で良いわね。」
「有難う御座います、光栄です。」
「では、今後の事は、聡美お願いね。」
「はい。」
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みどりの風-02 [高校生会議-11]

岩山さんが本部長に就いた事でみどりの風の組織は急速に固まりつつある。

「元々は地域政党、エリア毎に活動していた事もあってか、まとまりに欠けていたのが、岩山さん中心に一気に固まり始めたという感じね。」
「はい、幹部候補達も喜んでいます、国政政党となるタイミングで党首を選出する予定ですから、それまでは動きにくい一面も有りました、彼は中立の立場で事を進めていますから反発も少ない様です。」
「ふふ、前野さんの作戦通りという事なのね、バックが落ち着いて少し安心したわ。」
「それでも、これから党関連の日程が詰まっています、しばらく会社関連は聡美に任せ私もトラブルが無い様に岩山の補佐に入らせて頂こうかと思います。」
「ええ、ここでのミスは大きいです、私も動きますから、指示をお願いしますね。」
「そんな…、指示なんて恐れ多いです、遥香さまが党の会議に参加して下さるだけでも大きな影響をが有ります。」
「少し福祉関連政策に口を挟まさせて頂いただけですよ。」
「いえ、その遥香さまからの提案をきっかけに、もう一度見直そうとなって、学生を含む党員が高校生会議のシステム上で政策に関する共同研究を始めました。
正式な党首のいない今、いえ、党首が決まったとしても、遥香さま中心に党が結束して行くという形は好ましいと思っています。」
「う~ん…、私の場合は天皇の様な法的な縛りが無いのよね…、勿論言葉は選びますが。」
「岩崎王国の理念に基づく政党が遥香さまのご指導の下で、力をつけたら面白い事になると思います。」
「やるしかないのね、明日の会議で幹部の力量を計りましょうか、私の右に岩山さん左に前野さんに座って頂いて…。
今日の夕食は岩山さんと…、そうね、奥さんもお呼び出来ないかしら、前野さんの彼女にも会っておきたいわ、五人で会食ってどう?」
「有難う御座います、すぐ連絡を取ります。」

その夜は楽しかった、岩山さんの奥さんも前野さんの彼女も素敵な女性だ。
大きな岩山さんは小柄な奥さんに頭が上がらない様で可愛らしい一面を見せてくれ、前野さん達は婚約した事を打ち明けてくれた。
私からは今後の局面を二人の力を借りて乗り越えたいと話させて貰ったが、彼女達も協力を申し出てくれた。
私としてはチーム遥香の男性メンバーがプライベートも充実してる事に安心出来て嬉しかった。
本人を通してだけでは掴めない事も有るので。
話は明日の会議に及び、大きな決断の下打ち合わせをした。
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みどりの風-03 [高校生会議-11]

みどりの風の会議。
議題は事前に絞られているが、その中でも、党首をどうするかが大きな問題。

「知名度と能力の問題ですね、党員に対しては公正な選挙によって選ばれた党首としたい、しかし地域間で認識に差が有るというのも事実、幹部候補は優秀な方ばかりだが知名度が高い訳では有りません。」
「誰がベストなのか判断出来るだけの交流が進んでいないのも問題だね、市長選に合わせてタイミング良く決めたいが互いの力量を見極めてからにしたいと…、あっ、岩山さん、どうぞ。」
「一旦、遥香さまを党首に迎え、世間の注目を集めている間に、幹部候補の方々で組織固めをする、という事で如何でしょう。
影の内閣を立ち上げ、高校生会議のシステムに上がって来ている政策を論議しながら人物を見極める、その模様は誰でも閲覧出来る状態にします。
皆さんの意見を聞いた上で、最終的には幹部の話し合いで党首を決め、遥香さまが任命という形にすれば時間的な問題は解決出来ると思います。」
「う~ん、遥香さまは如何ですか?」
「そうですね、地域政党の代表は名前だけのものでしたが、これからは強いリーダーシップを発揮して頂かないと前へ進めません。
真面目な方ばかりなので、互いに遠慮されてるとは思いますが、幹部の総意でリーダーを決めるべきだと思います。
その為の繋ぎと話題提供と言う事で有れば、喜んで引き受けましょう。
党首選定の過程は私から国民の皆さんに、なぜ選挙で決めないかの理由も含めてお話しさせて頂きます。」
「ならば、ここは、遥香さまにお願いするのがベストかもしれない。」
「反対意見は?」
「…。」
「遥香さま、お願いします。」
「はい、では、残りの議題を片づけましょう、進行は、前野、お願い。」
「はい。」

前野さんが議事を進行し一通りの課題をまとめて…。
「懸案事項が概ね片付きましたので当初の予定通り、市長選の公示前日に国会議員の方々の入党を発表させて頂きます、市長選の注目度は高くないですが、地域政党に二十人を越す国会議員が入り、その党首が遥香さまという事で世間の注目を集めると思います。
今日の会議映像もそのままサイトに上げますので、すぐに知れ渡ると思いますが、正式な発表は来週という事です。
皆さんは、これから岩崎高校生会議のシステムを利用して組織固めをお願いします。
まだ不慣れな方は学生アシスタントを増員しましたので協力して貰って下さい。
議員の方々はお忙しいと思いますが、正式入党後一気にバックアップ体制を整えさせて頂きますのでよろしくお願いします。
岩山からは?」
「ああ、皆さんが遥香システムを使いこなせる様になれば必要なくなるのですが、しばらくは定例会という事で会議を開いて行きます、私は極力党本部にいる様にしますので、調整が必要な事が有りましたら声を掛けて下さい。
遥香システムの講習も随時行う様手配して有ります、利用してスキルアップをお願いします。」
「では他に連絡事項とかなければ、今日の会議はこれぐらいで終わりにしましょう。」

今まで直接党に係わっていなかった前野さんが仕切ったが、その手際の良さに反発は無かった。
残念ながら現役の議員は能力が高いという訳でもなく、幹部候補も優秀では有るが物足りなさを感じる。
それは普段から優秀な部下と共に仕事をしてきたからかもしれない。
物足りない部分は、岩山さんや前野さんと働く中で減って行くと思う。
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みどりの風-04 [高校生会議-11]

その夜はまた岩山さん達と五人で食事。
前野さんが…。

「結局小者の船頭が大勢いるという感じでしたね。」
「そうね、映像を見せて頂いたけど、遥香さまや岩山さんの足元にも及ばないという感じでしたわ。」
「でも彼等の優秀さは伝わって来ました、幹部スタッフが充分に力を発揮出来る環境を作る事が出来れば強い組織になると思います、問題はトップリーダーですね。」
「岩山さん、奥さんはこう話してますが如何です?」
「やるしか無いですか…、政治の世界に強い興味は有りませんでしたが、今まで幹部候補達の動きを見てきて…、政権を取るという気概が上滑りな人や、現実と捉えていない人が多くて、これから大きくなる組織のトップとしては物足りなさを感じていました、セクションリーダーとしての素質は充分有る方々なのですが。
遥香さまが昨夜話しておられた通り、政権を握れない野党では国を変える事が出来ません。
道を踏み外していたらヤクザの大親分になっていただろうと言われている自分ですが、私が総理大臣を目指しても良いのでしょうか?」
「道を踏み外さなかったのですからね…、あっ、過去にバレるとやばい事とかしましたか?」
「う~ん、少しだけ…、でも相手は許してくれていますから。」
「ふふ、奥さまが顔を赤らめる様な事なのですね、前野さんどう?」
「今の所、浮気の痕跡は発見されていません、経歴等に詐称の余地もなく、部下から慕われる存在で根っからの親分肌、若くして部長職に迄上り詰めた実力、自分は初めから総理大臣候補のつもりで推薦させて頂きました。」
「奥さまは如何です?」
「少し緊張していますが…、ヤクザの大親分になるよりは…、すごく真っ直ぐな人なんです。」
「では、方向性は固まったわね、まずは私が党首になって盛り上げるとして、岩山さんに引き継ぐタイミングはどうします?」
「それはまだ様子見で良いと思います、解散総選挙の話が出始めてからでも遅く有りません、それまでに本部長として党をまとめ上げて行きます、遥香さまの姫パワーで、党員を増やして下さい。
ただ…、遥香さま、前野はこのまま党の要員にして頂けないでしょうか?」
「そうね、すごく真っ直ぐな岩山さんに対して、抜け目なく人を動かす前野さんは良いコンビかも知れません、私の側近として動いて頂くつもりでしたが、前野さんは如何です?」
「メインの側近は聡美に任せましょう、でも岩山の補佐になってもチーム遥香の一員である事に変わりは有りません、チーム遥香のオフィスで仕事させて下さい。
ひとまず、寄せ集め集団みどりの風の組織を強固にするまでは党に力を注ぎます。」
「それでは、形式上、党本部の岩山さん、高校生会議の前野さんとしましょう、高校生会議の資金は頑張って稼ぎますからね。」
「有難う御座います、ひとまず党首の座を目指す話しはここだけの話としておいて下さい。
問題は、次回の衆議院選挙に向けて党のイメージアップですね、地域政党として活動してなかった地域ではほぼ無名ですから。」
「岩山、そこは遥香さまにおすがりするのさ、国政政党になっての初代党首が絶世の美少女姫というだけでも大注目、党の方向性をしっかり把握しておられるから実は最も党首に相応しいのかもしれない、だが、まだ選挙権すらないし、今以上の大きな責任を負って頂くのは心苦しい、ナイトとしてしっかりお守りしてくれよ。」
「勿論だ、俺達夫婦は遥香さまに忠誠を誓った遥香姫親衛隊の一員でも有るからな。」
「遥香さま、チーム遥香のオフィスはまだ事務員を置いてないそうですが、私を転籍させて頂けないでしょうか?」
「あっ、そうね奈津美さんなら…、前野さん、私は構いませんよ。」
「う~ん、自分の彼女をというのは職権乱用の様な気もして躊躇していました。
極秘情報も扱いますので遥香さまの御世話をどうさせて頂くか決めかねていたのです、雑事は聡美がやってくれていますが、何時までも副社長にやらせて置く訳には行きません。」
「そういう事でしたら私も、下の子も幼稚園に入りましたし、義父母が面倒を見たがっていますので、今日も遥香さまとの会食と話したら喜んで留守番を引き受けて下さいました。
私にも遥香さまの御世話をさせて下さい。」
「お願いします、守秘義務の他に一つだけ条件を付けさせて頂きますがよろしいですか?」
「はい。」
「常にお子さん第一でお願いします、お母さんが疲れてしまってはお子さんにも影響しますからね。」
「分かりました、心しておきます、私の事は涼葉と呼び捨てにして下さい。」
「はい、では、前野さんお願いね。」
「承知しました、良い機会だから、奈津美は転籍手続きの流れを覚えてくれな。」
「はい、ところで遥香さま、岩山さんは騎士として遥香さまのDVDに登場なさると聞いていました、党首候補は前からイメージされてたのですか?」
「ええ、党首とならなくてもチーム遥香の一員として活躍して下さる方だと感じましたから、絵的にも面白いですし。
う~ん、ストーリーを考えますから、涼葉も出て下さいませんか、夫婦仲が良い事は今後のイメージ戦略にプラスになるのです。」
「えっ、全くの素人ですが…。」
「私の歌が中心でセリフは有りませんし、後姿の一瞬だけでも構いません、ただし名前は出させて頂きます。
岩山さんはDVD登場で、騎士として全国にアピール、選挙が近づいたら改めてDVDで夫婦共演という過去を思い出して貰って、イメージ戦略に繋げます。
こういったネタはこれから沢山作っておきたいので涼葉にも協力をお願いしたいです。
騎士さまは、ちょっと涼葉に頭が上がらない感じが良いですから、今まで通りで。」
「分かりました、不自然にならない様気を付けます。」
「党に関係なく、チーム遥香の一員として岩山さんにスポットライトを当てるというスタンスで、ご夫妻での食事風景とか撮影させて下さい、衣装はプリンセス遥香で用意させます、メイク担当も付けますが普段からナチュラルメイクを心掛けて下さい。
岩山さんは、私の後ろに立つ時は誰をも寄せ付けさせぬ厳しい目線、涼葉さんとのシーンではすべてを受け入れる優しさをイメージ、まあ普段通りを心掛けて下さい。」
「はい…。」
「なあ岩山、ここんとこ毎日がみどりの風にとって記念すべき日の様に感じてるのだがな。」
「成功の度合いによって、記念すべき、の意味が大きく違って来る、将来、穏やかな気持ちで今の日々を振り返る事が出来る様に、愛する妻と敬愛する遥香姫の為にも気合いを入れ直すよ。」
「カメラが回って無いのが惜しいセリフね。」
「では私の方で文章に残しておきます。」
「奈津美さん、お願いします。」
「はい、日記を始めます。」
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