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九月-05 [高校生会議-07]

遥香姫親衛隊、つまり私のファンクラブは募集開始後から急速に会員数を増やしている。
岩崎王国関連企業では社員の半数以上が登録という所も少なくない。
王国外の人も順調に増えている。
当初はプリンセス遥香の紹介やネット販売を主に考えていたが、事業規模の拡大に合わせ、こちらが親衛隊の力を借りる事も。
勿論、ファンクラブの会員だから、強制する事はない。

「静香、親衛隊の力は大きいわね。」
「はい、プリンセス遥香系列店が遥香さまの思っておられるレベルで有り続ける様にと提案させて頂きましたが、そこから随分発展しました。
皆さん、遥香さまの為に働けると喜んで下さっています。」
「ファンクラブ会費を払って、商品買って、ただ働き…、実態がバレたら私の腹黒さを非難する声が殺到しそうだな~。」
「大丈夫だと思いますが…。」
「リニューアルオープンした店も、親衛隊の目が有る事で程よい緊張感が有るみたいね。
こちらが必要としてる工場の情報も、お勧めの潰れかけ工場情報とか、パート先が遥香コーポレーションの傘下になったら嬉しいとか、実際に社員が調査に入って吸収合併の検討を始めた所も有るのよ。」
「そこまでとは思っていませんでした。」
「合併を成立させるまでの過程は岩崎本部から慣れた人に来て貰って、私のスキルアップを兼ねてと考えているの、その交渉の過程で親衛隊からの情報は貴重だわ。」
「遥香さまが自ら動かれるのですか?」
「ええ、一度は経験しておきたいの、次回からは担当者にお任せね。
規模の拡大に合わせて合併だけでなく組織の再編成を考える必要が…、常に有るのかしら。
ダブルワークの形で社員になって下さった社長達が動き易い様にしないといけないでしょ。」
「社員は社長達のパワーに圧倒されている様です、事業規模が一気に拡大へ向かっていて。」
「でしょうね、皆さん実績の有る方ばかりですから、でも、彼等も初心に帰れて新鮮で楽しいそうなの、その勢いで高校生会議にも力を注いで下さるそうよ。」
「それは優子さん達も喜んでくれそうですね、高校生会議全体がより活発になる事は王国の発展に繋がると。」
「高校生会議メンバーも親衛隊に大勢登録してくれたわね。」
「一過性のブームに終わっても良いから、今は遥香さまを多くの人に認知して貰おうと動いています、遥香さまは岩崎高校生会議のシンボルでも有るのですから。」
「う~ん、そうね…、テレビでは短期間売れて消えてしまった様な人でも、その時の知名度を利用して、その後もそれなりに稼いでる人もいるって、静香は知ってた?」
「余り興味がないので…、でも知名度は強みだと思います。」
「私も昨日教えて貰ったの、でも今はね…、静香、現時点での問題点は把握できてる?」
「一つはプリンセス遥香ブランド商品の売れ行きと生産能力のバランスだと思います。
後は社内組織の構築が急激な拡大に追いつけていない事かと。」
「うん、大きな所は理解してくれてるのね、宣伝し過ぎると混乱しかねない状況、それで洋服関係を抑え気味にして他の商品を表に出して行こうと考えているの。
静香は男性からも女性からも憧れられる存在としてファンが増えてるから、商品紹介に力を貸して欲しいのだけど。」
「ちょっと恥ずかしいです、でも、私は少しでも遥香さまのお役に立てればと、ただそれだけですから。」
「ふふ、その謙虚さが人の心に届くのでしょう、来月から会う機会が減りますが、ファンサービスは私の分もお願いしますね。」
「はい、まだまだ不慣れですが遥香さまの負担を減らせればと考えています。
グッズの販売に人の目を向けて貰える様にすれば良いのですね。」
「ええ、高級品中心になるから衣装は女王様っぽくね。」

静香とは完全に主従関係が出来上がってしまった。
彼女がそれを望んでいる事も有るが、現代社会で…、でも私達だけでなくこの様な主従関係は色々な形で存在している気もする。
人は平等ではないのだ。
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九月-06 [高校生会議-07]

社員との夕食会は毎晩の様に開かれた。
主だった幹部社員は数名ずつ、他の社員はまとめて創立記念パーティーの形でとなった。
幹部社員との席では…。

「遥香さま、今日笹山社長の所から、遥香コーポレーションの支社を置きたいとの打診が有りました。
部屋は確保出来るとの事です。」
「そうですね、了承して他の社長社員へも情報を流して下さい。
杉浦さんの所の様に近くの支社に属している所は必要有りません。
支社で色々負担して頂いて本社の負担を減らしましょう。
笹山さんの方で支社長を決めて頂いて構わないとお伝え願います。
それと杉浦さんはシステム販売部部長に昇進して頂いて、遥香システムは本社から切り離して下さい、向こうの支社に任せましょう。」
「分かりました、今、済ませてもよろしいですか、ノートパソコン有りますので。
遥香システムを使えばすぐ済みます。」
「大丈夫です。」
「では、失礼します。」
「新しい支社が機能すれば組織固めの目途が立ちますね。」
「ですね、短期間で一気に拡大、服を売るブランドから高級品中心の総合ブランドになりそうです。
遥香さまは岩崎王国内のすべての高級品をプリンセス遥香ブランドでと考えていらしたのですか?」
「勿論です、特別職、姫としての務めです。」
「とんでもない事を当たり前の様に話されるから…。」
「混乱はしていますが、そこから色々見えていませんか?」
「はい、スタッフの力量や各自のモチベーションが、誰がリーダーに向いているのかも。」
「確かにそうだ、混乱が無かったら私のサブも決めづらかったと思う。
皆が納得する働きをしてくれる機会になった事がプラスに作用しましたが、遥香さまは、そこまで見通してみえたのですか?」
「偶然が重なっての規模拡大、見通していたというよりは、それを利用する事を考えました。
私はシステムを通して社員を見ているだけです。」
「私の昇進は遥香さまのご指示と伺っていますが、やはりシステムを通しての判断だったのですか?」
「はい、一早くシステムの可能性に気付いて下さいましたから。」
「随分、アドバイスを頂いての事でしたが…。」
「同様の助言をしても、成果を上げられない人もいます。
上の立場になった事で、個人の力量差を感じていませんか。」
「それは感じます、それに対してバランスの取れた指示を出す様、遥香さまからアドバイスを頂きましたが難しいです。」
「五人に同じ作業結果を求める必要は有りません、人それですから、後は私の様に腹黒く指示を出せば良いのですよ。」
「えっ、腹黒くですか?」
「相手の心理状態を見ながら指示を出して行く、隣の社員の倍働いても、本人が納得していれば問題ないのですよ、ふふ、私って、嫌な小娘でしょ。」
「い、嫌じゃないです! 大好きです!」
「お~、大胆告白、勇者だなお前、俺は思っていても口には出来ん。」
「わ、私は遥香さまの外見だけでなく、リーダーとしての器に惚れての部下ですから。」
「有難う、斎藤さんがリーダーとして成長して行く所を見守っていますからね。」
「は、はい!」
「あ~、完全に遥香さまの掌の上で遊ばれてるわね。」
「俺達も似た様なものだろ。」
「そうね、それが何故か心地よいのよ。」
「美しき天才少女に酔いそうだな…。」
「お前、飲んでないだろ。」
「遥香さまとの貴重な時間を酔っぱらって忘れてしまったら一生の不覚だぞ。」
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九月-07 [高校生会議-07]

プリンセス遥香グループとしてリニューアルオープンした店へは顔を出しておきたかったが、店を混乱させる事になりそうなので諦めた。

「ねえ、静香がファミレスで働いていてもお客さんが騒いだりしないの?」
「はい、主に厨房で働いていますから、雨の日とか来客が少な目の日はホールに出る事も有ります。」
「そうか、元々料理得意だったものね、得意料理とか有るの?」
「基本的にマニュアル通りという感覚です、得意不得意は感じません、それがチェーン店だと思っています。
ただ接客は、遥香さまに指摘されてから、マニュアルの限界をホール担当と話し合っています。
皆、マニュアル通りでは心のこもった接客は出来ないと考えています。
必ずしも将来接客業に就こうと考えてる人ばかりでは有りませんが、例え実習でもお金を頂いている以上プロとして誇りを持って働こうと真面目に取り組んでいます。」
「高校生会議での研修が生きてるのね、大人の人のバイト体験を聞いていると、雇う側に余裕が無かったり、雇われる側の意識が低かったりという事が結構あるみたいなの。
きちんと取り組めばどちらにとってもプラスになるのにね。
静香の自己研修は今後どんな予定?」
「正直、もう少しファミレスで働きたいのですが、親衛隊関連に多くの時間を使いたいと思っています。
研修の比率を調整しながらになりますが、モデルの仕事も有りますし、遥香さまに言われた、人を使う練習も…、自信はないですが、遥香さまのお近くにいたいですから…。」
「大丈夫、静香なら出来るわ、なに、隊長に成りきってしまえば良いのよ。
あなたは数万人規模の親衛隊隊長なんだからね。」
「それは全く実感出来ません。」
「う~ん、一度、親衛隊に集合を掛けてみる?
集ってくれた人が喜びそうなイベントを開いて、その中の少しの時間を利用して協力を呼びかけるとか。
そんな企画も信頼出来る部下に任せて、静香はチェックしたりしてれば良いの。」
「そうですね…、考えてみます。」
「イベントの案だって親衛隊に振れば色々出て来るかもよ。」
「そういう事なのですね、白井さんの話は聞いています、そういった事も含めて自分の研修を考えてみます。
現実はともかく、バーチャル王国では一番多くの部下を従えていると言われてますので。」
「うん、遥香姫親衛隊隊長の名において指示を出してあげなさい、みんな隊長からの指示を待ってると思うわ。」
「はい。」
「で、話を戻すのだけど。」
「えっ、何処までですか?」
「厨房のマニュアル、あのファミレスチェーン店は順次プリンセス遥香仕様にして行く訳だけど、各店舗ごとに個性を出して行きたいと思うの、どの店でも同じ料理ではなくね、まずは高校生向けを提案して好評な訳だけど、静香がマニュアル通りに作るだけと感じるメニューばかりでは、厨房のモチベーションが上がらないと思うのよ。
日替わりで、誰かの得意料理とかどうかな?」
「あっ、はい、相談してみます、今は満席の時間が長いですが、続くかどうかは今後のメニューに掛かってると思います、これからリニューアルする店にも…、こんな時も遥香システムは便利ですね。」
「そう、思うのは静香がシステムを使いこなせているからよ、レベルに合わせて微調整してるけど、静香はフルシステムを使いこなしてるのだからね。」

こんな会話で静香に自信を付けて貰って来た。
話してる内容に嘘は無いが、静香の心をコントロールしている訳で、少し自己嫌悪に陥る、彼女は素直だから何も疑う事無く作業を進めるだろう。
私は少しばかりの後ろめたさを、王国拡大という大義に隠して進むしかない。
リーダーの孤独という事か…、今度、社長達に聞いてみようか、岩崎社長レベルだとどんな感じなのだろう。
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九月-08 [高校生会議-07]

静香が実績を上げてくれた事で高校生社員の可能性を社員達も考える様になった。
そこで、うちへの就職がほぼ決まった実習生対象に、バイト実習生から高校生社員へのステップアップを可能にした。
就職内定の四人全員が応じてくれて…。

「もう聞いていると思いますが高校生社員になっても、自分の都合に合わせて働くという事に変わりは有りません。
違いの一つは、まずファミレスのバイト実習生としてファミレスから給料が出ていたのが、同じ仕事をしていても遥香コーポレーションからの給料となり、ささやかですが昇給する事。
もう一つは遥香システムへのアクセスが可能になるという事です。」
「遥香さま、システムは難しいのですか?」
「何を担当するか、どう使うかによって難易度は変わります。
まずは、ファミレス関連で使ってみて慣れて下さい、静香達が構築したワークシートを、まずは皆さんと静香を含めた五人で更新して貰います、実際に使って慣れて下さい。
使い方が分かって来たら個人でワークシートを作成したり、閲覧可能なワークシートを見るのも良いでしょう。
閲覧中に気付いた事が有ったら静香の個人シートにアクセスして意見交換、使い方は担当社員が教えますが、しばらくは静香を上司だと思って下さい。
ただ、静香は色々な仕事を抱えています、四人の中から次のリーダーを選び、彼女にはファミレスのワークシート更新から離れて貰います、出来ればリーダーを目指して競い合って下さい。
四人とも上を目指して下さる方と伺っています。
静香には実験的に高校生社員となって貰いましたが、皆さんの実績次第でこれから徐々に増やして行こうと考えています。
ワークシートの更新状況から判断して、後輩の指導をお願いする事も有ると理解して下さい。」
「やはり、高校卒業後から研修を始めるより効率が良いとのお考えですか。」
「はい、でも単純な前倒しと言う事だけでなく、正式入社後の部署を決める参考にさせて頂きます。
また、皆さんが王国内転籍を希望された場合、遥香システムは王国標準になっていきますので、慣れておいて損は有りません。」
「遥香さまの下で働きたくて頑張ったのですから、システムにも頑張って慣れるようにします。」
「はい期待しています、開発チーム遥香姫として私がアクセスする事も有りますからね。」
「随分お忙しそうですが大丈夫ですか?」
「優秀な部下が揃っています、のんびり高校へ通いながらという計画は、親馬鹿全開のお父さまに却下されましたが、それでも余裕は有るのですよ。
そうだ、来月から大学へ行きまので大学生を紹介します、大学生とも交流すれば視野が広がると思います。
う~ん…、そうね…、皆さんの練習として真面目な出会い系を作る様に指示しておきます、既婚者にはアスセス権を与えずに、細かい事は相談して決めて下さい…。
条件に応じて閲覧出来る形で…、システムを利用している全社で使える様に構築しましょう。
うちは社内恋愛を推奨していますからね。」
「えっ、何社ぐらいになるのですか?」
「今は絶賛拡大中、そうね年内に二十社ぐらいは普通に使える様になるかしら、会社によって調整が必要なの、メインシステムは同じですが。
来年は一気に拡大させます、維持管理は遥香コーポレーション、遥香システム管理部が受け持つ、うちの重要な収入源なの。」
「そんな部門が有るなんて知りませんでした。」
「システム販売部、システム開発部も有るのよ。
そうね、そのまま王国内の合コンやお見合いを企画する部署を作りましょうか。」
「簡単に出来るものなのですか?」
「無理かしら?」
「部署によっては男女比のバランスが悪かったり、性格的に後押しを必要とする人もいます。
私は需要も有り、企画そのものが楽しければ事業として成り立つと思います。」
「では、聡美さんはその部署の企画を練って下さい。
担当社員にもその旨、伝えておきますからね。
有る程度形が出来た段階で公開します。
そこから社員がどう対応するか体験して下さい。」
「は、はい、全力で頑張ります。」
「聡美さん、それはだめなの、全力でやろうとして他がおろそかになって欲しくないわ、ファミレスのシフトから外れても良いですが、自分の労働計画を担当社員と相談して決めて、時間外労働をしない様に気を付けて下さい。」
「はい。」
「遥香さまの下で働くって、こういう感じなのですね、私も頑張ります、勉強も疎かにしない様に気を付けて。」
「お願いします、高校生社員の可能性には期待の声と不安の声が届いています。
でも高校生会議での研修、ファミレスでの実習を経験して来た皆さんなら大丈夫だと思っていますし、人事担当の推薦が有って採用させて頂く訳で、期待の声の方がうんと多いですからね。」
「そうなるとファミレスは聡美を抜いた三人でという事ですね。」
「どうかしら、聡美さんがシステムを理解したら分かりませんよ、担当者は教えるのが上手ですから。
仕事ではライバルになって、でも普段は仲良くして下さいね、あっ、恋のライバルになる可能性は有るのかしら。」
「聡美は彼氏いるけど私達は…。」
「あ~、私も恋のライバルになりたいな~。」
「それはだめです、遥香さまと釣り合う様な男性は身近にいません。」
「皆さんそう仰るのよ…、私は一生独身なのかしら。」
「いえ、いつか王子様が現れますよ。」
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九月-09 [高校生会議-07]

聡美さんの仕事は早かった。
それは、自分で多く考える前に、骨格だけをまとめて社員の意見を聞く様にとの助言を彼女が素直に受け止めてくれたからだ。
彼女は、提案の形で遥香コーポレーション全社員に発信、社内優先度は低くしたが高校生社員からの発信という事で注目を集めた。
その状況を父と確認…。

「お父さん、公開時から見ててくれた?」
「ああ、遥香の指示だからな。
休憩時間の暇つぶしにかなりのアクセスが有ったぞ。
社員達はワークシートの構築を手伝ったり、助言したり、システム開発部は部長の許可を得て登録のサンプルページその一を作成…、ほらこれだ。」
「開発部にとっては簡単なことでしょうね。」
「公開時シンプルだったワークシートがすでに婚活支援部(仮)として…、このままスタート出来そうな勢いだな。」
「履歴を見ると一人一人は仕事の合間の短時間で自分達の作業に支障はなさそうね。」
「まあ長時間作業していたらすぐに上司が指示を出すだろう、その為に各自が作業しているシートを上司が確認できるシステムにしたのだろ。」
「う~ん、休憩時間を使ってのサービス労働かしら?」
「いや、後輩の指導で息抜きだろう、聡美くんは普通に可愛いじゃないか。」
「あっ、彼女の指導担当者と今後の相談が進んでるわね。」
「新たな事業として進めるのか?」
「ええ、思ってたより社員に余裕が有りそうで嬉しいわ。」
「かなり増員してるのだろ?」
「それでも研修に時間が掛かると思ってたの。」
「そうか、新人がトレーニングの一環という形でアクセスし提案も有ったがシステムの基本は理解出来てる様だったな。」
「聡美さんはどう?」
「学校の休み時間にアクセス、授業後は作業終了を担当者から告げられるまで、ずっと張り付いていたみたいだ。
まあ、助言を素直に受け入れていた。」
「相反する助言はなかったの?」
「有ったが、それに対する対応の仕方は学生が助言していた。」
「彼女の判断は?」
「まだ、判断するレベルに至ってないと思う、事がもう少し進まないとな、彼女の力量はまだ分からない。」
「新規事業で彼女をどのポジションに置くかを急ぐ必要は無いわね、彼女抜きで進める事も有りかな。」
「トレーニングを始めたばかりなんだろ、今回の事だって少し荷が重かったかもしれないぞ。」
「そこは指導担当と相談してあるの、どの程度の力量でも無理なく、バランスを考えての指導を心掛けてくれてる筈よ。
ただね、彼女は合理的に考えた上で、進学ではなく就職を選んでるの、遊び半分で進学するより、早く自立したいと。
高校生会議での評価も高いのよ。
彼女が今後良い形で目立ってくれれば良い影響が広がると思ってるの。」
「分かった、私も気にかけておくよ。
ところで男子生徒は採用しないのか?」
「元々は女性をターゲットにして始めたでしょ、だから高校生の男の子では色々な意味でハードルが高いみたい、社員になって欲しいレベルの子は進学が多いしね。
支社では大学生社員計画を進めて貰っていて、多分男性が多くなりそうよ。」
「どうなんだ、遥香は婚活支援部が出来たら利用するのか?」
「そうね、姫になってから告白される事が無くなった、どさくさに紛れて好きですと言ってくれる人はいる、でも付き合って下さいって雰囲気ではないの、私、お嫁に行けるのかな?」
「そんな心配しないで、ずっとここで暮らせば良いからな。」
「ねえ、もし私がお嫁に行ったら泣く?」
「はは…、泣く訳ないだろ…。」

お父さんは泣くと思う。
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九月-10 [高校生会議-07]

思っていたより九月は慌ただしく過ぎた。
それは事業拡大を優先した自分に責任が有る。
まあ、それなりに楽しかったので問題は無いのだが。
大学入学に向けての、個人的な課題である高等学校卒業程度認定試験は、調べてみた所、名前を書き忘れると言った初歩的なミスさえ犯さなければ合格出来そう。
岩崎社長が私の為と言い切る大学は一旦仮校舎で始まる予定だが、準備は着実に進んでいる。
三年生の優子さんとは同学年になる予定。

「遥香さまはここで大学一年生となられる訳ですが、私はやはり本校なのですか?」
「はい、ここでの初年度は実験的な展開になります、一年生は私だけで後は実習を兼ねた本校からの先輩方でスタートします、システムに問題が無ければ優子さんを受け入れる事も可能ですが、本校で色々体験なさるのも良いと思います。」
「そうですね、父からは向こうでの人脈も大切だと言われました。
でも…、私の進学が決まった頃は寂しそうだったのに、最近の話題は遥香さまの事ばかりで。」
「久兼社長にはお世話になっています。」
「父親なんてどうでも良いと思ってましたが何か妬けるのですよ、遥香さま。」
「ふふ、それより高校生会議にも遥香システムを導入しますから早く慣れて下さいね。
そのまま、大学での学習や研究に役立つ様にしますので。」
「分かりました、導入されるのが楽しみです。
遥香さまは何時頃まで大学で作業をされるのですか?」
「決めていないの、急ぐ必要はないでしょ、岩崎村にもしばらく滞在しようと思って…、でもどちらも寒いのよ、寒さに負けて帰って来るかも。」
「はは…。」
「もし冬休み期間に向こうにいたら、遊びに来て下さいね、最優先で使える別荘が二軒有るの、大学の近くと、お父さま宅の近くにね。」
「家族旅行で行きますから時間が合えば、寄らせて頂きます。」
「では久兼社長と相談しておきますね。」
「父さんも遥香コーポレーションの平社員を兼務すると話していましたが本当ですか?」
「ええ、杉浦社長がうちの部長を兼務して下さっているのは知ってるでしょ、同じ形なんだけど社員のダブルワークも試してみる事になったの。
部署によっては作業量が一定では無くて暇になる事も有るそうなの、そんな社員から希望者を選んで
暇な時間は遥香コーポレーションの作業をお願いする訳。」
「効率は良いのでしょうか、給料とかが複雑になりませんか?」
「給与体系は基本的に同じ、協力関係に有る会社同士だから給料負担比率はあまり細かく計算しないで済むと思うわ。
毎日同じ作業というより、変化が欲しい人向けの働き方、予備調査によると希望者は少なからずいるそうなの。」
「父さんがその調整をするのですか?」
「そうね、でも実際はうちから出向の形で久兼社長の部下になる社員が回してくれるでしょう、そうね久兼社長はうちの係長って事かな。」
「それで嬉しそうだったのか…、実際どんな作業を遥香コーポレーションから依頼するのですか?」
「遥香システムを使える人は、本社業務の遅れている所などの応援、使えない人は商品の製造をお願いしたいと思ってるの、うちの高級品は手作業が多いからね。」
「誰にでも出来る仕事ですか?」
「品質が命だから誰でもとは行かないわ、でも予備調査ではやりたいという人が結構いて、いっそ転籍したいという人も。
後は材料の搬入、製品の検品、梱包、発送と仕事は様々、工場の敷地に余裕が有るからうちの直営工場を建てる計画も有るのよ。」
「では二つの会社の結びつきがさらに強くなるという事ですね。」
「ええ、そのまま合併も視野に入ってるわ、お父さまは賛成して下さってるの。」
「でも業務内容は随分違いますよね。」
「遥香コーポレーションでも、遥香システム関連と、プリンセス遥香関連は全くの別物よ。
分社化しても良いぐらいね。
優子さんは分社化についてどう考えてる?」
「えっと…、確か、経営判断を迅速にする為とか…。」
「そうね、逆に言えば形の上で合併しても、経営判断を下す部分を変えなければ同じでしょ。
社長である私が責任を取る訳だけど、今でも経営上の判断はほとんど部長の判断で行って貰ってる。
つまりうちは部長が社長に近い権限を持って動かしてるの。
今後は部長を副社長という形にして、実質的には大勢の副社長がそれぞれの部署を回して行くという形を考えてるの。」
「合併するメリットは有るのですか?」
「給料を払うのは遥香コーポレーション、今まで転籍だった事が、部署の移動になる。
商品の売れ行きが悪くなった時は、すぐ余剰人員を他の部署に転属、転属でなくても、忙しい部署の応援だってし易くなる、ダブルワークも無駄なく出来る様な会社システムにすれば、そうね業績不振な部署で働いていても安心感が有るでしょ。
勿論欠点も有るわ、今はその辺りを分析し研究してる段階、決定じゃないから久兼社長以外とはこの話はしないでね。」
「守秘義務ですね、でもそんな話をなぜ私に?」
「優子さんは大学で経済学部を選ぶと聞きました。
変わった事例として久兼社長と話し合われては如何ですか。」
「私の学習の為ですか。」
「ええ、合併がどうなるにしても、他の学生が簡単には体験できない事です、優子さんにとって貴重な経験となりますよ。」
「はい…。」
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大学-01 [高校生会議-08]

十月から大学に通い始めた。
と言っても入学した訳ではない、目的は大学のシステム構築と、大学がどういう所なのか私が体験する事がメイン。
つまり私にとっては遊びに来た様なものだ。
仕事はどこにいても出来るので問題はない。
引っ越しの荷物と言える物はない。
ハブラシ一本でさえ大学生が用意してくれたからだ。
私の衣装は本社の担当者が選んで送って有り、今後は支社が引き継ぐ
新居まで付き添ってくれた前野さんが支社へ向かった後…。

「遥香さま、親衛隊副長近藤麻美と申します、姫様の警護を担当させて頂きますのでよろしくお願いします。」
「私はメイド長の小林小百合です、遥香さまの身の回りのお世話を担当させて頂きます。」
「私は自分の事は自分で出来ますから大丈夫ですよ。」
「いえ、雑事は私共にお任せください、遥香さまにはゆったりとお仕事に当たって頂く様、国王様から仰せつかっております。」

目の前には親衛隊の制服を身に着けた二十名ほどの男女と、メイド服姿の女子大生が二十人ほど整列している。
これは本気でお姫様ごっこをせざる得ない様だ。

「ご苦労様、では解散して、メイド長、部屋を案内して下さい。」
「はい、では皆さんはパーティーの準備を、本日のお客様は大切なお客様方ですから失礼の無いように、厨房へ入る人は料理長の指示に従って料理人の邪魔にならない様、気を付けて下さい。
勿論、衛生面にも細心の注意を払って下さい、よろしいですか?」
「おす!」
「皆さん体育会系なのですか?」
「いえ、そうでもないのですが、対外的には気合いが入っていた方が良いと思いまして、全員、遥香姫親衛隊の隊員です。
このホールは食堂で、ここの完成後、親衛隊のたまり場として使わさせて頂いております。
真面目な討論をしたり時には酒を飲む事も、勿論、遥香さま滞在中は禁酒とさせて頂きます。
ここで羽目を外す様な馬鹿はいないと信じておりますが、遥香さまとお会いして舞い上がっている者もおりますので…。
今夜はここでパーティーとなります。
ではお部屋に案内させて頂きます。」

両側に庭の木々を見ながら廊下を歩く。

「こちらの離れが遥香さまの部屋になっております、部屋に余裕が有りますので、お一人で寂しければメイドが交代で泊まらせて頂きます、お一人の方がよろしければ、メイドは本館の二階で休ませて頂きます。
何か有りましたら、このベルでお呼び下さい。
この離れは遥香さま専用ですので模様替えなど、気軽にお申しつけ下さい。
遥香さまご不在の際も掃除以外で人が入る事は御座いません。
庭は、滞在されてない期間のみ一般開放される予定です。」
「お父さまからは良い物件が見つかって改修工事が終わったとは聞いていました、綺麗な庭で気に入りました。」
「それは嬉しいです、お食事はこちらでも本館でも構いません、ご指示をお願いします。」
「そうね、朝食は部屋でお願いします、後は様子を見ながらにしましょう。」
「承知致しました、離れだけで生活できる様になっていますが…、あの…、よくある、お転婆なお姫さまが家来に内緒で町へ出かけるといった様な事は…。」
「それは無いわ、でも冷蔵庫の中身が鍵を握るのかしら、後、仕事に集中したい時は入室禁止に出来ますか?」
「はい、その様にさせて頂きます。」
「細かい事は少しずつ調整して行きましょう。」
「分かりました、この後はどうなさいますか?」
「少しくつろぎますので、パーティーの時間まで入室禁止でお願いします。」
「承知致しました、お時間になりましたらインターフォンでお伝えさせて頂きます。」
「お願いします。」

岩崎社長はやりすぎだと思うが、ここへお客様を招くというのは楽で良い、庭からの景色は山と空ばかりで建物が見えない、お客様にも喜んで頂けるだろう。
今後、どんな人を招待するか、しばしイメージしてみる。
その後、メイド達との生活がどうなるのか、いささか不安では有ると考えながらシャワーを浴びた。
すっきりした所で、広い室内を確認。
必要な物は揃っていて冷蔵庫の中身にも満足。
パーティーで着る衣装も用意してある。
少しお昼寝をしてから、パソコンを立ち上げ仕事。
大きな問題は無かったが幾つか指示を出す。
秋の夕日を眺めながら、のんびり気分。
どこにいても多くの視線を浴びる、それも仕事の内と割り切ってはいるが、勿論リラックス出来ない、だからこんな時間を持てるのは嬉しい。
冬の寒さは心配だが、ストーブと炬燵が有れば大丈夫だろう。
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大学-02 [高校生会議-08]

大学までは徒歩、車も勧められたが近過ぎるし、少しは体を動かさないと。
警護担当の親衛隊は嬉しそうに、男女六人が私を取り囲んで歩く。
広告塔としての私を目出せる効果も有るが、彼等にとっては無駄な時間になりかねないとも思う。

「皆さん、名前、学部などを教えて頂けますか?」
「はい、自分は経済学部三年の…。」

六名を確認した上で…。

「沢井さんは、うちの大学生社員ですね。」
「は、はい、覚えて頂いていて光栄です。」
「では私の身辺警護要員やメイド達のデータを、ご本人の承諾を得てから私のみ閲覧可能な状態で整理出来ますか?」
「はい、アクセス制限を最高レベルに設定して、シークレットアンケートモードで各自に入力して貰います、遥香さまを大学まで送らせて頂いてからすぐ取り組みます。」
「お願いします、他の方にも私から課題を出してよろしいですか?」
「はい、勿論です。」
「大学生向けのシステムをすぐ導入出来る様にして有ります。
皆さんは、ご自身の卒論テーマ、もしくは卒論のテーマにしたいと考えている事について、すぐ入力出来る様に準備して置いて頂きたいのです。
勿論、強制では有りませんし、時間を区切る物では有りません。」
「分かりました、私はほぼ完成していますので…、そのまま入力なら簡単です。」
「それでしたら、まずは簡単に入力して、システムを理解してから整理し直して下さい。」
「はい。」
「親衛隊のたまり場には何台ぐらいパソコンを設置出来るのかしら?」
「すぐ調べます、ノートパソコンも含めてよろしいですか?」
「あっ、御免なさい、システム導入に当たってまずは何人分ぐらい有れば良いでしょう?」
「本館も警備上、入室制限を掛けています、十五台程度でよろしいかと思います。」
「沢井、支社長に基本的な話は通して有りますから十五台用意する様に伝えて下さい。」
「は、はい。」
「私の警護は他の方に任せてすぐ動いて下さい。」
「はい!」
「遥香さま、私も大学生社員になりたいのですが…。」
「そうですね…、沢井さんにお願いしたアンケートで自己アピールをして下さい。」
「はい!」
「それと親衛隊の近藤副長に、沢井さんの様に指示一つで動いてくれる人を、常に付けて下さる様、お願いして置いて頂けませんか。」
「分かりました、すぐ連絡します。」
「あらっ、皆さんどうかされました?」
「えっ、その…、遥香さまの美しさに、遥香コーポレーションの社長で有る事を忘れかけていました。」
「御免なさい、普段はこんな感じなの、私。」
と、微笑んでみせる。
「いえ、素敵過ぎて…、姫さまの警護に当たらせて頂く事が決まった時に、国王さまは遥香姫から学べと言われました…、これから、全力でお仕えさせて頂きます。」
「よろしくお願いします、まずは親衛隊の制服で目立ってしまってるわ、大学へ早く行きましょう。」
「い、いえ、目立ってるのは遥香さまではないかと…。」

まずは学内を案内して貰う、学生達は事前の通達で気軽に話しかけたりしないという事が徹底されているそうで、注目は集めたが騒がれる事無く歩けた。

「校内の清掃は業者に任せているのですか?」
「はい、ごみの処理とかしてくれています。」
「では、経済学部、経営学部で取り組める人がいたらですが、その業者とどの様な契約を結んでいるか、その結果がどうなのか、費用対効果の観点から調査報告して貰って下さい。
出来る人がいなければ、その旨伝えて下さい。」
「はい承知しました。」
「取り組んで下る方がみえましたら、遥香システムの講習を受けて頂きますのでその旨お伝え下さい。」
「はい。」
「花壇の管理は誰がしていますか?」
「申し訳有りません、余り気にしていませんでした。」
「学生の有志を組織化して予算を付ける事は可能ですか?」
「どうでしょう…、私では分かりかねます。」
「では、予算はこちらで検討しますから、花壇管理を担当して下さる方を探して頂けませんか。
やはり、遥香システムの講習を受けて頂きます。
見つからなかったら、別の形を検討しますので、一週間以内に返事を下さい。」
「分かりました。」
「では私のオフィスへ案内してして下さい。」
「はい、こちらです。」

学生達に少しインパクトを与えてみた。
私からの指示にどう応えてくれるかによって今後の方針が変わる。
私のオフィスは個室の他、教室程のスペースに十台のパソコンを用意して貰った。
少し休んだ後、パソコンを立ち上げ色々確認、会社は特に問題なし。
大学のシステムも問題無さそうだ。
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大学-03 [高校生会議-08]

オフィスでの作業中にお茶を入れてくれた親衛隊隊員と…。

「親衛隊の配置はどの様になっていますか?」
「はい、このオフィスは、私と経済学部三年の茶屋忍の二人で管理させて頂きます。
忍は午前の講義を終えてから来ますが、遥香さまがいらっしゃる日は必ずどちらかがここにおります。
遥香さまが、今日親衛隊に出された指示につきましては私も連絡は受けています。
本日ここまでご案内させて頂いた者には、若干物足りなさを感じられた様だと聞き及んでおりますので、親衛隊副長、メイド長とも相談して人員の配置を再検討させて頂きます。
今、動いておりますので、配置が固まり次第、各担当責任者を紹介させて頂けると思います。」
「分かりました、では遥香システムの使い方を説明しますからパソコンを立ち上げて下さい。」
「はい。」
「まず桜さんを登録します、ここでの新規登録は、桜さんと忍さんに担当して頂こうと思います、問題は有りませんか。」
「はい、遥香システムの話は聞いています、早く接する事が出来て嬉しいです、忍も能力的に問題ないです。」
「登録は簡単なのですが、必ず誰かの管理下に置きます、桜さんと忍さんは、まず私の管理下、問題はここからです、これからシステム上に組織を作り上げて行きます。
今日出した指示を私が直接管理して行くつもりは有りません。
各担当者が決まったら、二人で分担して管理して下さい。
ですが、すぐに膨大な量の情報がシステムに上がって来ます。
一番のポイントは桜さんが任せる事の出来る部下を作るか、ご自身と同等の立場もしくは上司をシステム上に組み込めるかどうかです。」
「何となく分かりました、登録には本学の学生で有る事と親衛隊隊員であるという制約を付けてよろしいですか?」
「そうですね…、そうしましょう。
では少し見ていて下さい、これは遥香コーポレーション、遥香システム開発部のワークシートの一つです、ここに、依頼fromと打ち込めば…、私のIDで入力していますので、この様に依頼from遥香姫と表示されます。
岩崎学園大学と打ち込んで、登録時の追加項目依頼、学籍番号、親衛隊隊員ナンバーと打ち込んで実行…。
受理と出ましたので、作業に入ってくれます。」
「すごく早いのですね。」
「私が依頼fromと入力した瞬間から社員が待ち構えています、他の方からの依頼は少し手続きに手間が掛かります。」
しばらく他の打ち合わせをしながら待っていると…。
「作業終了との応答が有りましたので、見てみましょう。
登録画面に学籍番号と親衛隊隊員ナンバーの項目が増えましたので、桜さん、入力して下さい。」
「はい…、えっとこれだけですか?」
「親衛隊隊員ナンバー入力を項目に加えましたから、そこから情報を受け取る形に変えたみたいですね。
閲覧に関しては色々な形で制限を掛けていきます、その辺りは順次説明させて頂きます。」
「えっと、次は?」
「今、開発部に確認済と入れましたので、動作確認が出来たと彼等は認識しました。
では、ワークシートを作りましょう。
新規ワークシートはここをクリックして下さい。
私が出した指示から、一つ選んでタイトルを入力して下さい。」
「校内清掃、でよろしいですか?」
「はい、ひとまず私が出した指示と、誰に依頼したか、その後の…、現時点での状況を入力して下さい。
私から校内美化に対してその必要性を考える様に指示があったと添えて下されば、現時点での作業は終了します。
同様に他の指示も入力して下さい。
私は、少し仕事をしていますので、入力が完了したら声を掛けて下さい。」
「はい。」

私は自分用のパソコンで確認、桜さんは文章も簡潔で作業が早い。

「遥香さま、入力しました。」
「はい、確認しました、沢井さんにも、今、登録して頂きましたので私のパソコンを見て下さい。
現時点で桜さんと沢井さんの抱えている案件が私の画面で確認出来ます。
沢井さんに任せた案件は個人情報ですので、桜さんには閲覧できない状態になっています。
私は桜さんの上位者ですので、桜さんが入力した内容を変更させて頂く事が出来ます。
上位者でなくても変更可の状態にして置けば書き換え等出来、履歴が残ります。
では次へ進む前に、人員配置等の調整が進んでいるかどうか確認をお願いします。」
「はい、少々お時間を下さい。」

その間に沢井さんのワークシートを確認。
指示した作業は進んでいる様で、まずは本人の詳細データが大学のシステムに登録された。
パソコン設置の件は支社長からも確認の返事が届いている。

「遥香さま、現時点で五名程が遥香さまの下で働く候補に上がり、調整中だそうです。
講義との兼ね合いで作業時間は相談することになりますが、人数的には如何でしょうか?」
「そうですね、その五人の方と相談しましょう、今日は一日ここにいますから、来られる人には来て貰って下さい。」
「はい、副長とメイド長も講義の空き時間に顔を出させて頂くとの事です。」
「それでは桜さん、お昼までは組織というワークシートを作って、この大学に於ける組織案を、出来れば個人名も含めて作成して頂けませんか、役職名なども分かる様にして下さい。
フォーマットは自由で構いません。」
「分かりました。」

大学-04 [高校生会議-08]

大学の初日、昼食と夕食はオフィスで済ませた。
今日は二十名ほどの学生に基礎研修を受けて貰った。
桜さんと忍さんは講師役を的確にこなし、オフィス担当になったのはその優秀さ故と感じさせられる。
私はその進行状況を確認しながらアドバイスをした。
それを八時で打ち切り、夜道をぞろぞろ帰りながら…。

「遥香さま、システムの噂は聞いていましたがすごいです、デザインをされたのは遥香さまなのですね。」
「えっ、まだ皆さんには、ほんの一部しか説明が済んでいません、皆さんのスキルが上がった段階でシステム管理部と開発部から担当を呼びます、本格的な研修はそれからになります。」
「そうなんだぞ、俺は遥香コーポレーションのシステムを体験させて貰ったから言えるが、君達が今日経験したのはほんの入り口なんだ。」
「沢井さん、御免なさいね、大学生社員はまだ制限を多くしてあるの、実際に社員が使っているレベルは…。」
「あ、は、失礼しました、自分舞い上がってます。」
「でも沢井君が羨ましいな、遥香さま、私は単位の関係で出遅れましたが、大学生社員になりたいです。」
「それは今後相談して行きましょう。」
「でも、なぜ遥香さまの指示が清掃だったのですか?」
「えっ、思っていたより意識が低いのですね、高校生会議のサイトにアクセスして学習して下さい。」
「遥香さま失礼しました、私は理解しているつもりです、この者にはしっかり教育させて頂きます。」
「お願いします、私はここへ遊びに来た訳では有りません。
ここでの仕事を通して次世代のリーダーを…、お父さまの尽力で本学は開校以来規模を拡大して来ましたが、それに伴って質は落ち気味との評価を耳にしております。
私が取り組む再構築はシステム中心で、学生自身を対象にする予定はないのですが…。」
「いえ、そこまでの事を遥香さまにして頂く訳には…、私共が国王様より叱責を受ける事になります、どうか一時の猶予をお願いします。」
「はい、忍さんがそうおっしゃられるのでしたら。
忍さん、桜さんと副長、メイド長は一時間ほど私の部屋でお話し出来ますか?」
「勿論です。」

桜さんの入れてくれたお茶を頂きながら。

「皆さんは企業に於ける整理整頓の意味はご理解頂けていますか?」
「はい、遥香さま、それは学生のうちから心に刻んでおかねばならない事なのですね。」
「高校生会議第十七支部では当たり前の認識になっています。
バイト実習を通して、その重要性を強く認識している高校生が就職し管理する現場と、整理整頓は上司に言われて仕方なくという大卒が管理する職場、説明の必要な人はいますか?」
「いえ、私は…、遥香さまの一言で目が覚めた気分です。
学内の美化は親衛隊が中心になって進めさせて頂きます、その意味を理解させて。」
「では、副長にお任せしましょう。
私がこの地に来たのは、大学の新しい形の構築を目指しての事です、それには協力者が必要なのですが。」
「遥香さま、私は自身のスキルを上げたいです、卒業が伸びても構いません、しばらく遥香さまのおそばにいさせて頂けないでしょうか。
講義以上の可能性を遥香さまに感じたのですが。」
「そうね、桜さんは私の為に色々準備して下さってましたから、お願いしたいです。」
「はい、何時でも何でもお申しつけ付け下さい。」
「それは駄目です、大学生社員として拘束時間、最大週四十時間を守って下さい。
四十時間の割り振りは桜さんが決めて下さって構いません。
それと、明日からも今まで通り、履修科目の講義を受けて下さい、私も同席させて頂きます。
明日は午後から講義でしたね。」
「あっ、はい、仕事以外の時間もお近くにいさせて頂けるのは嬉しいです。」
「では、明日の午前中は桜さんの講義スケジュールを入力、担当教官に私が同席する旨お伝え下さい。
明日には撮影機材が届きます、それを桜さんが講義を受けている時に使える人を探して下さい。
学生で見つからなかったら、私の方で手配します。
実際の撮影は再来週からにします。」
「分かりました、こういった事も遥香システムに入力ですね。」
「はい、まだ、登録者が少ないですが情報共有すれば、そうですね沢井さんが撮影機材に慣れた方をご存知でしたら、すぐに教えて頂けると思います。
その辺りは明日説明させて頂きますね。」
「はい、お願いします。」
「講義のテキストは…、メイド長が私のおサイフ係ですか?」
「はい、テキストは桜に聞いて揃えさせて頂きます。」
「お願いします。」
「忍さんは、明日の午後、オフィスでお留守番をお願いします。
明日は支社から一人来て貰いますので、システムの研修を受けながら、私の指示で登録に行く人がいたら登録と基礎研修をお願いします。
「分かりました。」

少し今後の目途が立って来た。
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