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猫田小夜-41 [化け猫亭-05]

「佳代ちゃんもお客さんに甘える事を覚えたんだね。」
「ふふ、小夜ちゃんに教えて貰いました、多田さんは甘えて良い人なんです。」
「どういう風に教えて貰ったの?」
「会話の中から、相手の気持ちを汲み取って…、でも、竹内さんの事はまだ分かりません。」
「佳代さん、竹内さんはとても分かり易い方ではないですか。」
「え~、小夜ちゃん、私はそんなに単純な男か?」
「とても素敵な男性という事です、ですから安心してお話し出来るのです。」
「参ったな、真顔で言われると…、恰好悪い事出来ないな。」
「気になさらず、普段通りでお願いします。」
「あ、ああ、たこ焼きに合わせて飲み物どう?」
「有難う御座います、竹内さん、お酒の御代わりは如何ですか?」
「お願いするよ。」
「はい、少々お待ちください。」

「佳代ちゃん、どうしたの?」
「いえ、小夜ちゃんには勝てないと思いまして、お客様から振られた話題には、どんな内容でも応じられるし、多田さんにたこ焼きをおねだりしたのも、きっと何かしらの理由が有るのですよ、マスターも多田さんに買いに行って頂く方向で話していましたし。」
「へ~、そうなんだ、まあ、私も彼女の掌の上で遊んで貰ってる様なものなのかな…、多田君みたいにパシリをさせられても嫌じゃないし。」
「今は就職に向けて小夜ちゃんからも色々学んでいるのですよ。」
「やはり、就職には不安が付きまとうのかな?」
「はい、人間関係を一から作って行く必要が有るじゃないですか。
上司が竹内さんみたいな人なら安心ですが、実際は分からないですよね。」
「おっ、小夜ちゃんから学んだ、よいしょを早速実践か、だが、上司だって佳代ちゃんみたいな部下なら安心だと思うんじゃないのかな、新人教育って結構大変なんだよ。」
「あっ、そうですよね、何も分からずに配属されて来た部下になるんだ、私も。」
「でも、化け猫亭での経験は活かされると思うよ、コミュニケーション能力は大きいんだ。
相手に対してどう自分をアピールするのかも。」
「ですよね、それは自分なりに考えていたのですが、小夜ちゃんを見てると、凄く自由に振る舞っているのに、お客様方からの人気が…、ここのスタッフは知性が売り物ですので学力的には負けてない人ばかりだと思うのですが。」
「能力は人それぞれだよ、君は君の良さを発揮すれば良い、まあ、君が多田君にたこ焼きのおねだりを出来る様になったのは大きな進歩だね、真面目なだけの子が良い仕事を出来る訳でも無くて、バランス感覚が必要なのさ。」
「バランス感覚ですか…、小夜ちゃんは、そこがずば抜けているのでしょうか。」
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