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連雀小夜子-08 [高校生会議2-03]

工場見学は楽しかった。
もちろん真面目なプログラムだから、就職の事は色々考えた。
それでも社員との懇親の場では若手社員達と…。

「連雀さんの生活改善報告は目にしたよ、君は思っていたより可愛いね。」
「え~、可愛いだなんて、からかわないで下さい。」
「いやいや、安治の言う通りだ、途中報告の写真ではここまでの可愛さが伝わって来なかったよ。」
「そうよね、スタート時の写真からは想像がつかない変わり様だわ、人って変われるのね。」
「はは…、元が怠惰過ぎまして…、可愛いなんて言われた経験がなくて…。」
「自信を持ちなよ、あっ、すでに彼氏が出来たとか?」
「いえ、そんな…、男の子が話し掛けてくれる様になりましたが。」
「痩せてどう、他に変化は有るの?」
「体が軽くなりましたが、精神面も変わりました、元々生活に対する考え方を変えるプログラムなのです。
学校の成績も上がっています、体も心も最低ランクでしたが今は少しマシになれたと思います。」
「そうか…、どれぐらい減量したの?」
「二十キロぐらいです、後十キロ減らして安定させる予定ですが。」
「うっ、二十キロと言えば、そこのコピー用紙一ケース分じゃない、そりゃあ体が軽くなる訳ね。」
「みんな連雀さんに質問し過ぎじゃないのか。」
「いえ、良いんです、色々聞いて頂く事は嬉しいですから。」
「では、ずばり好みの男性は? 年上はどう?」
「え~、私は選べる立場にないので…、妄想の世界では高身長のイケメンでしたが…。」
「危ないわね。」
「ええ、男に騙されやすいタイプだわ。」
「まずは自分にもっと自信を持って、選べる立場だと自覚なさい。
外見だけで中身は空っぽって男もいるから、冷静に相手を見極める事ね、逆も有るのよ。
そこの安治だって、外見はぱっとしない割に人気が有るの。」
「そんな事無いです、外見だって素敵です。」
「おっ、気遣いも出来るんだ。」
「こらこら、失礼よ、こういうデリカシーのない男は無視するべきね。」
「はい。」
「ちょと待て~。」
「ねえ、後十キロ痩せた時の写真を作って貰ってるのでしょ。」
「はい、ご覧になられますか?」
「見たい見たい。」
「これが今の目標で…、これが最終目標です、但しこれより少し大人っぽくなるだろうと言われました。」
「もっと可愛くなるつもりなのね。
確かにこんな目標写真が有ったら真面目に取り組めるわね。」
「そうか、目標を明確にする事は効果的だな、俺達の成果目標ももっと具体的にした方が良いのかも知れない。」
「ああ、見直してみるよ。」
「会社関係だけでなく、ぼんやりとした、彼女欲しいなんて目標も見直したらどう?」
「うっ、前向きに考えさせて頂きます。」

高校生会議のプログラムに参加させて頂く様になって、本当に世界が広がったと思う。
以前のままだったら、絶対出会わない人達と話が出来る。
ここの社員さん達だって、普通にお付き合いして将来は結婚となってもおかしくない年代だ。
女性社員の方々は輝いて見える。
私だって、もっと自分を磨けば素敵な大人の女性に成れるのか…、いや素敵な女性に成りたいと思う。
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連雀小夜子-07 [高校生会議2-03]

授業が始まってからの実習は、真純とも相談の上、夏休みに経験した倉庫にして貰った。
授業後の二時間程度、主婦の社員と入れ替わって作業。
希望者が結構いるそうで、私は週に三回程度、良い運動にもなっている。
実習の前後に社会経済関連の研修を受ける事も。
会社側は私達を単なる労働力と考えているのではなく、高校卒業後、もしくは大学卒業後、労働者としてより質の高い仕事の出来る人になって欲しいと考えているそうだ。
担当の方は、どこに就職しようと構わないが、より充実した社会生活を送れる様になって欲しいと話して下さった。

「小夜子、倉庫での実習に慣れてきたから、これからは他の倉庫や工場を見学したり、実習に行ったりしてみない?」
「はい、お願いします。」
「時間や内容は現場によって多少違うけど、会社の説明、現場の説明の後、見学、現場によっては社員の方と後片付けをした後で社員との懇親会という流れになるわ。
就職を考えたくなった会社や気になる男性社員のいる現場は見学会の有る度に行っても良いし、実習を受け付けている現場は実習に申し込んでも良いわよ。
どの現場も高校生の就職を受け付けているからね。」
「就職先を決める参考にする訳ですか?」
「ええ、実際に就職した後で自分がどんな仕事をするのか、自分の目で見ておくと参考になるでしょ。」
「はい、倉庫の仕事は楽しいですが、現場の社員さんからは色々な仕事を経験しておくと将来役に立つと言われました。
グループ内転職制度を教えて頂きましたが、今は一つの職場で腰を落ち着けて働けたらと考えています。
自分の目で見極めて自分の就職先を考えたいと思っています。」
「小夜子は就職に対して何か考えてる事とか無いの?」
「そうですね、真純リーダーには随分お世話になりましたから…、私なりに…、後輩の面倒をみられるぐらいには成りたいと思っています。」
「ふふ、ならば少しずつ一年生の指導をお願いしても良いかしら?」
「はい、まだ至らないとは思いますが、自分の成長にも繋げたいと思います。」

自分でも驚くぐらい、私はこの半年ほどで大きく変わったと思う。
当初、食生活改善と考えていたのが、実はぐーたらでダメダメ人間だった私を根本から変えようとしてくれているのだと気付くのに時間は掛からなかった。
それでも急がされていたら駄目だったと思う。
真純中心にじっくり根気よく指導して貰って来た。
同級生の真純に対して敬語で話すのは、単なる言葉遣いの練習ではなく、心から尊敬しての事なのだ。
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連雀小夜子-06 [高校生会議2-03]

夏休みが終わって…。

「連雀さん、夏イベントの時より更にすっきりしたね。」
「有難う石田くん、目標まではまだまだだけどね。」
「減量ってきつく無いの?」
「きついって?」
「その…、好きな物を食べられ無かったりとかさ。」
「う~ん…、正直言うと前がだらしなさ過ぎたのかな、食事制限と言うより意識改革なの。
食べる事の意味を考えたり、食べ方を考えたり、カウンセリングで食べたいものを我慢しなさいと言われた事はないのよ。
ただ、論理的な説明を受けて考えて、無理なく一つずつ改めて行く、だから時間は掛かるけど、リバウンドや拒食に成りにくいプログラムなの。
生活習慣さえ気にしていれば、一生おでぶとはおさらば出来そうなのよ。」
「へ~。」
「しかも今はさ、例えば真純が変わるとしたら悪い方向しかないでしょ、でも私は良い方向へしか変われない、だから以前の私を知ってる人はみんな褒めてくれる、それがすごく励みになってるわ。」
「そうか、好循環が成立してるんだね。」
「不思議なのよね、外見を褒めて貰える様になったら、内面もって考える様になって。」
「良い事づくめなんだ。」
「でも…、そうでも無くて、服に関しては随分助けて頂いてるのよ。」
「あっ、そうか服のサイズが。」
「この制服は三年生の先輩が直して下さったの、大きくは出来ないけど小さくは出来るそうでね。
だからもう太れない、でももう少しスタイルを良くするつもりだから、また直して下さるって。
先輩が卒業の時はお古を頂けるそうなの。
うちは家族五人で取り組んでいるから、食費が減ったとは言え気軽に服が買える状態では無いのよ。
まだ減量の途中だしね。」
「そうか、すでに着れなくなった服が多いとか?」
「ええ、お古を頂いて何とかなってるけど、これからは高校生会議の会社実習に積極的に参加して、自分の服は自分で買える様になりたいわ。
来年の夏は素敵な水着で男の子達の注目を集めるからね、ちゃんと胸が小さくならない様にアドバイスを受けているのよ。」
「そ、そうか…。」
「あっ、今、私の胸を見て想像してたでしょ。」
「うっ、うん、連雀さんが目標達成出来たら、皆で海へ行こう。」
「石田くんのエッチ。」
「は、はは…。」

今年の夏休みは恋こそ始まらなかったけど、高校生会議の男の先輩方とも普通に話せる様になって楽しかった。石田くんには来年の夏と話したけど、もっと早く温水プールへと考えている。
それまでは焦らずじっくり女を磨けというのが、カウンセリングをして下さっている先生からのお達しだ。
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連雀小夜子-05 [高校生会議2-03]

私の倉庫現場実習が始まる頃、剛太さんに関する噂が広がった。
彼は夏祭り打ち上げの場で彼女候補を三人に絞ったそうだ。
三人とも彼女だとか、高校の違う一人はかなりの美人、一人はかなり可愛いとか、色々な情報が飛び交っている。
私が、そんな話を聞いても冷静に噂話として楽しめる様になったのは、夏祭りの打ち上げで男の子達とも盛り上がれたから。
男子からは、でぶネタでからかわれるぐらいで、相手にもされなかったという暗い過去を持つ私。
それが、私の体型変化に注目が集まって…、嬉しかったのは、ダイエットはきつく無いのかとか、拒食やリバウンドを心配してくれる男の子達がいた事。
まだまだ太目の私だが、それでも女子扱いされる様になって、真純には感謝しかない。
倉庫実習で、その真純リーダーは…。

「みんな今日は来てくれて有難う。
経験者が多いけど、久しぶりの人はベテランの人から変更点の確認を受けてね、手順を守ればミスはない筈だから真面目にお願い、でも、だらだらやっていては作業効率が悪くなる、バランスを考えて給料分は働いて帰ろうね。」
「はい。」
「私はDエリアの三列目あたりで新人研修をしています、何か有ったら声を掛けて下さい。
では、作業分担に従って開始お願いします。」
「はい、お願いします。」
「では、小夜子、ついて来て。」
「はい。」

真純は二十名程の高校生に指示を出していた、三年生の先輩も数名いたが気にしてないみたい。
私は作業をかなり丁寧に教えて貰った。
重いものを扱う訳でもなく私でも出来る作業、だが以前の私だったら途中で投げ出したくなったかもしれない。
自分でも体が軽くなって集中力が高くなったと思うし、作業通路の幅だってしばらく前の私には向いてない。
初日は慣れなくて充分な作業が出来なかったと思う、それでも真純は合格点をくれた。
倉庫での実習は計五回、慣れて来ると結構楽しかった。
一緒に働いた内の半分ぐらいの人達はノーミス、高効率を目指して競い合っていた。
五回目にはその彼女達の記録に少し近付けて自信に。
正社員の方々ともダイエットねたで盛り上がった。
大人との会話がスムーズに出来た事で、自分が少し大人になった気分。
真純に励まされながらも、真面目に取り組んで来て良かったと思う。
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連雀小夜子-04 [高校生会議2-03]

五人家族揃って生活改善に取り組めているのは、改善途中、改善後を写真で見せて貰った事が大きいと思う。
自分が五キロ減量した姿から三十キロ減量した姿まで見せて貰って励みに。
今は、十キロ減量した時のスタイル写真を目標にしているが、特別大変でもない。
カウンセリングは食事制限を強制するものでなく生活習慣に対する考え方を変えて行く内容がメイン。
肥満家族になった原因を一つづつ教えて貰った。
例えば夕食、家族五人が必要とする以上の料理が食卓の真ん中に置かれていた。
それを、競い合って食べるというのが習慣になっていたのだ。
まずは一人分ずつに分ける様にした。
量はいきなり減らさず、ただ五人分を少し減らす所からスタート。
妹が生活改善に積極的だったのは好きな人が出来たから。
私よりはましな体型なので、適正体重まで近い事も励みになっているみたい。
単なる減量では無くスタイルを良くする事を考え取り組んでいる。
兄は運動にも興味を持った、カウンセリングの先生が美人だったからかも。
今まで恰好に気を使ってこなかった兄が、少し恰好良くなった気がする。
休みの日には堕落した生活を送っていたのを一つずつ改善。
急激に変えても疲れて元に戻ってしまいかねない、焦らず少しずつ改善を考える事を勧められた。
また、リバウンドや拒食の問題を色々聞かされ、目標体重より落とし過ぎない様に注意されている。
まあ、お気楽家族なので、適当にやって誰が一番目標値に近いかというゲーム化の提案に全員乗って楽しんでいる。
生活改善指導、今は高校生会議の活動なのだけど、ビジネス化も考えているそうだ。
私は指導に沿って改善を進め、体が軽くなった気がする。
そう先生に話したら六キロの重りを外したのだから当然だと言われた、確かに五キロのダンベルだって結構な重さだ。
そして、学習や会社実習前研修にも身が入る様になった気がしている。
提案してくれた真純は、私の担当で色々気を使ってくれて…。

「小夜子、夏休みに倉庫関係が人手不足気味なの、岩崎高校生会議夏祭りの後に倉庫で実習してみない?」
「はぁ、ようやく許可が出たのね、何時でも良いわよ、真純と違ってデートの予定はないし。」
「分かった、じゃあ最終調整しておくね。」
「ねえ、私一人で行くの?」
「まさか、そんな危険な事させたら先輩に怒られるわ。
私が実習チームのリーダーだけど、小夜子に付きっ切りと言う訳には行かないから、今まで研修して来た事を守ってね。」
「はい。」
「良いお返事が出来る様になったわね、少し安心かしら。」
「リーダー、よろしくお願いします。
ところで剛太さんについて最近の様子を教えて頂けないでしょうか。」
「彼は頑張ってるわよ、リーダーとして一年生担当企画の全体を見てくれているわ。」
「もう遠い存在なのですね、これからは遠くから見守らせて頂きます。」
「うん、それより最近男子生徒の視線を感じてない?」
「良く分からないです。」
「随分スリムになって…、もう少し身だしなみとか気にしてみない?」
「リーダーは私に彼氏が出来ると思いますか?」
「もちろんよ。」
「ただ…、お洒落してみたい気もしていますが、着る物が心配で…、予定通りにダイエットが進んで行くと、服のサイズが…、何度も買い替えなくてはならなくなりそうなのです、家族全員。」
「あっ、そうか、気付かなくて御免ね、う~ん、取り合えず誰かのお古でも良い?」
「はい、よろしくお願いします、切実な問題ですので。」
「生活改善プログラムの途中経過を発表させて貰って、協力要請するわ。」
「有難う御座います。」
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連雀小夜子-03 [高校生会議2-03]

高校生会議では、実習前研修だけでなく、食生活についての研修も受け始めた。
私は健康的ではないからと、真純が勧めてくれたのだ。
健康的…、研修中に見かけた剛太くんチームのサブリーダー達は、確かにみんな健康的に見えた。
あの集団に私の居場所は無い…、それだけで失恋した気分だったが、そこを真純にまだ遅くないと励まされ、少し頑張る事に。
でも無理なダイエットはかえってマイナスになるそうで、空腹を感じるメカニズムなど色々教えて貰っている。

「小夜子、どう、食生活の改善は出来そう?」
「まあね、うちは家族揃って太目だから遺伝だと思っていた、でも、家族揃って同じ様な食生活をして来たからだと言われたわ。
それで、健康の為にと家族会議を開いて、教えて貰った…、教えて頂いたコツを伝え家族全員で試してみる事にしたの。」
「家族の協力が得られたのは良い事ね。」
「みんな、良くないとは思いつつも、変えるきっかけがなかったみたい。
これからの進行状況は、とうさん…、両親が整理して高校生会議に報告する…、報告させて頂く事になったわ。」
「うん、それは楽しみね、ちょっとこれ見て。」
「うん? これ誰?」
「あなたが正しく自己管理して、適正体重に成った場合の姿をパソコンソフトでシュミレートした画像よ。」
「うそ! でも…、急激なダイエットは禁止されてるから…。」
「そうね、では途中の画像も作って貰うわね、励みになるでしょ。」
「うん、有難う、でもどうして?」
「あなたのデータはサンプルとして研究開発の参考にさせて貰うって、同意してくれたでしょ、その結果なの。
サポートスタッフにこのソフトの開発メンバーがいてね…、ゆっくりダイエットの目標としては、一か月後とか短い区切りも必要だと伝えておくわ。」
「うっ、うん。」
「後、家族丸ごとカウンセリングの話が出てるから聞いておいてね。」
「あ、ありがとう…。」

真純が見せてくれた画像は普通に可愛い女の子のものだった…。
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連雀小夜子-02 [高校生会議2-03]

剛太くんには高校生会議関連で茜という一年生が近づいていると、真純が教えてくれた。
普通に可愛いというレベルですごく綺麗とかではないし、単に仕事を一緒にしているだけとは聞いたが、それでも羨ましい。
でも、世の中には太った女性を好む男性がいると聞いている。
剛太くんも、そうだろうと思いながら、高校生会議の実習前研修を受けているのだけど…。

「小夜子はしばらく日本語の練習ね。」
「真純、日本語は話せてるでしょ。」
「敬語とか全然だめじゃない、高校生会議として実習に送りだせるレベルではないわ。
言葉遣いは仕事だけじゃないのよ、彼氏の両親に御挨拶に行っても今の調子じゃ…、あなたの話し方を許してくれる大人は少ないわよ。」
「剛太くんのお父さんも?」
「当たり前でしょ、会社の偉い人なのよ、誰も小学生みたいな話し方で話し掛けないわ。」
「そっか…、でも何か難しいのよ、皆も苦労してるでしょ?」
「残念ながら、苦労しているのはあなたぐらいなの、高校を卒業出来るぐらいの学力は有るのだからもう少し頑張ったら。」
「うそっ、一年生達は?」
「研修を受けなくてもみんな完璧よ、剛太くんチームのサブリーダー達と話したけど、みんなきちんとしてたわ。」
「私、やばいのかな?」
「やばいわよ。」

それからしばらくは言葉遣いの練習中心に実習前研修を受け続けた。
初めの予定より実習が随分遅れているのは、親が甘く、私が部活に入らず年長者との付き合いが無さ過ぎたからだと、真純は言う。
先輩方から言われたのは、社会のルールが分かっていない人を実習に送り出すと先方の負担が大きく成り過ぎるという事。
高校生会議の会社実習は、先方に負担を掛けるのではなく、先方に喜んで貰えるレベルを目指しているそうだ。
前途多難…。
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連雀小夜子-01 [高校生会議2-03]

私が高二になった四月、優子先輩の弟さんが入学して来た。
姉御と呼ばれる先輩とは違いナイーブな感じのする超美形。
もちろん女子生徒達の注目の的だけど男子生徒も先輩面して近づいている。
超美少女も入学して来たけど、そちらは見るだけで近寄り難いみたい。
朝の教室、真純から声を掛けられた…。

「小夜子、何、にやついてるのよ、何か良い事でも有ったの?」
「登校の時、剛太くんを見かけたの、今日は良い一日になるわ。」
「良いよね~彼、テレビで見かけるアイドルが霞むわ~、あれで頭も良いなんてね。」
「やっぱ彼女にも知性を求めるのかしら。」
「はは~ん、小夜子は彼氏にしたい派なのね…。」
「何、それ?」
「弟にしたい派と、彼氏にしたい派に分かれているのよ、私は彼氏がいるから弟にしたい派だな~。」
「真純は良いよなぁ。」
「それより、会社実習の希望は決まった?」
「あっ、そうだった、申込書は…、ちょっと待って…。
はい、お願いね。」
「うん、製造業中心なのね。」
「親とも相談してさ、私、頭良くないから、難しい仕事は出来そうにないと思うの。」
「工場勤務でもミスが多かったり真面目で無かったらやって行けないわよ。」
「真純は一年生の時に経験したんだっけ?」
「ええ、高校生会議のスタッフはみんな色々な業種を体験させて貰ってるのよ。」
「大学に行くんでしょ、製造業の現場に就職する事は無いんじゃ?」
「分からないわよ、工場の管理は結構難しくてやりがいの有る仕事みたい。
機械化が進んだ工場では専門知識が要求されるしね。
まあ、どんな所へ就職するにしても会社実習は良い経験になるわよ。」
「でも、私に出来る仕事が無かったらどうしよう?」
「お母さんのお手伝いをしっかりしておく事ね。
女を磨いて、素敵な彼を見つけるという選択肢も有るわよ。」
「そ、そうか、剛太くんとなら…。」
「小夜子、現実から目をそらしては駄目、自分を磨いて来た人達がきっかけを作ろうと頑張ってるのよ、のんびりと、そして食欲のままに過ごして来たあなたの事を、剛太くんが魅力的だと感じるかしら。」
「うっ…、ダイエット始めようかな…。」
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久兼剛太-20 [高校生会議2-02]

岩崎高校生会議の役割に遥香システム研修の場という役割が加わった。
これにより他地区の高校生会議メンバーとの繋がりが深まる事に。
彼等の中には俺達の活動を詳しく知り、自分達も起業をと考える者やTeam Seventeenの支社を構築して行く道を考える者が現れた。
いずれにしても情報交換をし協力して行く事に成る、岩崎の一員として。
岩崎関連の大人達からは、高校生が仕事を考える場、という役割は飛躍的に向上していると評価して貰っている。
どれだけの座学を受けた所で実体験には勝てない。

「理沙、手芸関連の現場は見て来てくれた?」
「ええ、遥香コーポレーションに提案して採用されたグッズの製造は体験実習として効果的だとサポートの人が話してくれたわ。
特に検品を厳しくしている事が、その意味を高校生達が考える事に繋がっていると話して下さった。
作業してた子達も、気軽に買ってた商品の裏側には品質へのこだわり、安全へのこだわりが有る。
みんな、自分達で作業して初めて気づいたと言ってたわ。」
「いい加減な商品を納めていては、取引中止になるからな。
特に数量限定で割高にして貰っている、時給が良いのはその分だけ責任が大きい、という自覚を持ってくれてるのかな。」
「大丈夫みたい、久兼社長に恥をかかせる訳には行かないって…、婚約者がいても剛太のファンだという子が何人もいたけど、私達婚約したっけ?」
「うっ、俺はまだ法的に結婚出来る年齢ではないし、色々ハードルが有るだろ…。」
「理沙、私達の剛太をあんましいじめないでね。」
「わ、分かってるわよ、でも…、三人が四人になってもあまり変わらないだとか…、ここでは言えない様な事を色々聞かされて来たのよ…。」

特殊な恋愛事情には厚い壁が立ちはだかっている。
だが、岩崎高校生会議第十七支部支部長、そして株式会社Team Seventeen代表取締役社長としての自分は多くの人に支えられていて、真面目に働いていれば何の問題もないと感じている。
リーダーとしての研修はまだ始まったばかりだとは思うが。
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久兼剛太-19 [高校生会議2-02]

マーケットの成功から幾つか、金額の大小は有るものの事業として展開して行けそうな状態になって来ている。
サポートスタッフからのアドバイスは、着実に右肩上がりの経営を目指す事を前提にしていて、高校生のお遊びとは誰も考えて無いという雰囲気が心地良い。
俺は、四月から岩崎高校生会議第十七支部の支部長にもなった。
支えてくれるメンバーが多いから何の不安も無く、社長業と兼任出来ている。

「茜、美術品のオークションは三か月に一回程度で調整中だったね、今日遠藤社長と会って来たのだろ。」
「ええ、あくまでも素人の作品という事で会場は一回目同様、工場の食堂で問題ないと話して下さいました、出品者も参加者も気楽に楽しめると。
ただ次回は、新商品のPRをしたいと話しておられまして、高校生によるPR風景映像は他でも使いたいそうです。
それと、出来れば留美をメインにCMを作りたいそうです。」
「留美、どうだ?」
「う~ん…、売り上げに貢献出来るのなら断れないけど…、早めに内容を掴んで練習する必要が有るとは思うかな…、でも…、私で良いのかしら。」
「大丈夫よ、遠藤社長は人の力を見極められる人だわ。」
「私もそう思うわ、すぐ遠藤社長と連絡を取って良い?」
「うん、今は会社の収入を増やしたいし、遠藤社長も私達の為に提案して下さったのでしょうから。」
「じゃあ話を進めるね。
次回は、一回目の話が広がって、出品希望者オークション参加希望者共に多くなりそう、他県からの問い合わせも有るのよ、だからオークションと新商品のPRだけ、その分少人数で回せるわ。」
「一回目高値で売れた画家達は依頼が有って出品出来そうにない、その埋め合わせは充分という事なんだね。」
「はい。」
「また稼げるといいね、理沙、オークションとは日程をずらす不用品販売の大まかな日程は決まったの?」
「ええ、お中元、お歳暮の後と引っ越しシーズン、具体的な日程はこれからなんだけど、それとは別に家具とか初回には扱わなかった物も仲介を引き受けるか検討中よ。
ただ、私達には目利きの力が無いから、オークションが無難とは考えているけど、輸送コストとか別の問題が有るでしょ。」
「商業ベースに乗せられるかどうかだね、安定的にそれなりの利益を得られそうに無かったらやめておこう。
当面は趣味の美術品オークションに出せる程度の物までにしておくのが良いと思うな。」
「そうね、担当スタッフに伝えておくわ。」
「あっ、スタッフ達は遥香システムを使いこなせそうか?」
「個人差は有るけど…、社員は学校の成績を落とせないから…。」
「そうだな…、学習支援をシステムに組み込むのを早めようか。
イメージは有るから、相談してみるよ、まずは高二限定になるかな。
仕事のワークシートと別に…、生きた参考書を構築出来ないかと考えていたんだ。」
「剛太の負担が大きく成り過ぎるのは嫌なんだけど…。」
「大丈夫だよ、他の支部や大学生とも連携して行くからね。」
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