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姫-04 [高校生会議-13]

遥香姫生誕祭のDVDは、映像が撮り終わっているいう安心感で歌の録音に力を入れた。

「録音だけなら、ゲストの方とは別に録音して後はお任せで済むのですが、彼等は機会が有れば同じステージに立ちたいと話しています、遥香さま、如何ですか?」
「そうですね…、録音風景をDVDの宣伝映像として使えるかも知れませんね。」
「では遥香さまの録音予定に合わせて呼び寄せます。」

人気アーティストが都合を合わせて来てくれた。
普段接する事のない方々との時間は楽しかった。
そして、彼等はその時の模様をDVD発売に合わせ、自身のラジオ番組で語って下さった。

「え~、御存じの方も多いと思いますが、間もなく発売される遥香さまのDVDに俺達はゲスト参加させて頂きました~!」
「え~、ご一緒に歌われたりとかしたのですか?」
「もちのろん。」
「うらやまし~、私は直接お会いした事無いのですが、実際どんな方でしたか?」
「めっちゃくちゃお綺麗、でもお付きの人に聞いたらほぼスッピンなんだって、もうテレビとかで見るよりも全然、相方があれだけ緊張して歌ってるの初めて見たかも。」
「そういうお前だってミスりまくってたよな。
ネット上では作られた姫とか軽い気持ちで批判してる奴もいるらしいけど、オーラが半端じゃないんだよ、遥香さまは、この業界長くやって来たけどマジでひれ伏したくなったのは初めてだ。」
「へ~、映像でも美しさが伝わって来ますが。」
「実物全然違うしね、そして遥香さまは外見だけじゃないんだな、録音の合間に側近の人から声を掛けられると、俺達が耳にしても問題ない内容の場合は、即座に指示を出してみえてね、その瞬間は姫ではなく社長、これがまた恰好良くてひれ伏したくなるんだよなぁ~。」
「え~、女王様に踏まれたい的な?」
「ま、マジでやめてくれ、遥香さまはそんな存在じゃないから。」
「神に対する冒涜的発言だぞ!」
「え~、お二方とも普段は結構下ネタも混ぜてるじゃないですか~。」
「遥香さまの事が分かって無いね、君は、作業の合間に耳にするスタッフの雑談はほぼすべてが遥香さまに関する事なんだ、俺達だってキャリアがありそこそこ有名人の部類だろ、でもあの現場では…、ファンですと声を掛けてくれた子でさえ遥香さまばかり見ているんだ。
でも、それが嬉しかったりしてな、はは、遥香さまにお会いした事のない君には理解出来ないだろうが。」
「姫さまとして振る舞っておられる映像は対外的に作られたものだとネット上で広まってますよね。」
「はは、姫さまモードと社長モードの時は若干違うけど、自然なんだな、俺達は結構長時間ご一緒させて頂いたのだけど、ずっとお姫さまだった。」
「冗談を話される時もな、生まれながらではない姫かもしれないが、岩崎王国の姫として自然に振る舞っておられる、俺達には理解できないお覚悟がお有りではないかな。」
「お二方とも遥香姫にメロメロという事ですか?」
「メロメロって表現は古過ぎだぞ、まあ、次のCDは遥香さまに捧げる曲になるけどね。」
「遥香姫親衛隊メンバーとして頑張らないとな。」
「うわ~、遥香さまを利用して金儲けを企んでるのですか~。」
「どうしてそうなる?」
「売れなかったら恥ずかしいけど、俺達の取り分は岩崎高校生会議の運営費に充てて貰う事にしたんだ、君と違って余裕が有るからね。」
「私だって、バッグを買わなかったら余裕がありました~。」
「計画性のなさが…。」
「あっ、そうそう遥香さまは来週から九州旅行、次のDVDの撮影の為なんだけど、ラジオをお聴きの皆さん、すごい旅行だから注目して下さいね。」
「同行させて頂きたかったよな。」
「ああ、でも秋にはスケジュールを合わせて一緒のステージに立たせて頂けそうなのです、楽しみにしていてくださいね~。」
「まあ、俺らが楽しみなんだけど。」
「良い年したおっさん二人が十七歳の少女に…。」
「はい、アウト、デレクターさん来週からこの人いらないです。」
「遥香姫親衛隊隊長にお願いして、親衛隊から派遣して頂いて下さい。」

そのままフリーの女性アナは契約を打ち切られ、こちらから暫定的に桜を送り込む事となった。
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姫-03 [高校生会議-13]

遥香姫生誕祭はそれなりのインパクトを世間に与える事に成功した。

「遥香さま、やはりお城をプレゼントされたというのは大きかったです、テレビ関係が現地取材に押しかけていますよ。」
「ふふ、おかげでようやく私のお家の事が少し分かりましたわ。
カメラは中には入れて貰えなかったそうで、実際の建物の事は分かりませんでしたが、前野さんは中に入られた事有るのですか?」
「いいえ、漠然とあの辺りに建つのかなと考えていたぐらいです。」
「話題としてはパレードやパーティーに大物ミュージシャンが来て下さった事をもっと取り上げて頂けると思っていましたが…。」
「皇室と岩崎王家との比較が多くなりましたね…。」
「微妙よね、皇室とはあまり比べて欲しくないわ、反発が大きくならないと良いのだけれど。」
「今の所、批判的な声は僅かです、岩崎王国がして来た事、しようとしてる事は着実に日本国民にも届いていると思います。
遥香さまを姫として尊敬する声も多く寄せられています。
ただ、それだけに少数で有っても反対勢力の動きが怖いです。」
「私が暗殺されるだけなら良いけど、テロとかで周りの人が犠牲になったら嫌よね。」
「そ、そんな恐ろしい事言わないで下さい。
企業体が一国家の如く振る舞ったらどうなるか、社会学的な実証実験と、かねてより話されていた中のマイナスの側面、遥香さまが予測されていた事ですが…、岩崎王国が実践してきた結果はプラスの面が大きいのに、それを理解出来ない人が少数であっても存在し、遥香さまに要らぬ心労をと考えると残念でなりません。」
「仕方ないわ、政治に関わらなければ、それほどの反発も受けなかったでしょうが、それも覚悟の上です。」
「解散が遅くなればそれだけみどりの風にとって有利になるとはいえ、遥香さまは早く党首から降りて頂きたいのが本心です。」
「岩山さんは力のある方ですが、知名度的にはまだ不足していると思います、党首討論で支持率を上げる事に成功しましたから、その勢いに乗って、もう少し党首としてみどりの風の為に動いておきたいです。」
「はい、それは承知しておりますが…、八月からは毎月岩崎王国の力が弱いエリアへ訪問、くれぐれも無理はなさらぬ様、お願いします。」
「大丈夫よ、まだ若いから、それよりメイド隊と警護隊の先行隊から報告は来てますか?」
「はい、党の県支部と相談しながら、遥香さま訪問時のスケジュール調整、警備体制の準備をしつつ政治情勢経済情勢を把握しようと欲張っていたので第二陣の派遣を早めたとの事です。
報告を受けて第三陣の人選を検討してるそうで、遥香さま訪問の頃には四十人ぐらいが現地で動いていると思います。」
「仕事も遊びも頑張って欲しいわね、何組ぐらいカップルが成立するかしら。」
「チームは遥香さまの指示通り、相性の良さそうな男女二名ずつにしてるとは聞いています。」
「社内恋愛推奨ですからね、う~ん、前野さん達の結婚には間に合わなかったけど、お城で結婚式というのも有りよね。」
「そうですね、人気が出るかもしれません。」
「前野さんは式の準備、大丈夫なの?」
「はい、遥香さまの旅行日程が私達の結婚式に配慮して決められてしまった事が心苦しいですが。」
「ふふ、イメージ戦略の一つよ、側近の結婚式を大切にするとアピール、腹黒い考えなのだから、気にしないでね。」
「あ、有難う御座います、式でも遥香さまにお誓いさせて頂く形を快く受けて下さって、奈津美もすごく喜んでいます。
アイディアを出してくれた聡美にも感謝です。」
「披露宴の事情は少し複雑な気分ですが。」
「いえ、ほんとに披露宴まで列席願うのは心苦しいです、疲労する宴が披露宴でも有ります。
でも主役は花嫁にしてあげたかったですから、遥香さまが列席されては花嫁が霞んでしまいます。」
「そうね中三の時、親戚の結婚披露宴でやらかしたなぁ~、綺麗な服着て嬉しかったから、ついお姫さまモード、そしたら花嫁より沢山写真を撮られていたそうで、今にして思えば花嫁さんに悪い事したわ。」
「はは、十七歳になられて益々美しくなられました、今ならほとんどが遥香さまの写真になってしまいますよ、遥香姫生誕祭のDVDは何時頃完成ですか?」
「八月の旅行前後になりそう、DVDの宣伝と旅行のアピールを同時に行えると思うわ。」
「楽しみにしてます。」
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姫-02 [高校生会議-13]

遥香姫生誕祭は一大イベントになった。
私の誕生日を岩崎王国国民の祝日にしたいと真面目に提案した人もいたが国王の誕生日との兼ね合いも有るからと却下されたそうだ。
それでも姫として私をもっとアピールして行きたいと考えた人は少なからずいて、各地で祝賀行事が開かれる事となった。
そのメインがパレードで有り祝賀パーティー。

「遥香さま、このパーティー、著名人の方も多数来て下さっていますがどの様な基準で選ばれたのですか?」
「桜、選んだのはお母さまなの、遥香姫親衛隊の隊員で充分な社会的成功を収めてみえる方、私を利用してどうこう考える様な人は招待していないそうよ。」
「そのまま遥香さまの応援をして下さる方々ということですか。」
「ええ、私のオリジナル曲に携わって下さる方は、その印税収入を福祉関係に寄付して下さるわ。」
「遥香さまに歌って頂くオリジナル曲に係われる…、お金の問題では無いのかな。
誕生日プレゼントも大量に届きましたね。」
「ええ、子ども達からの可愛らしいプレゼントはDVDの映像で使わせて頂きます、キサワイ王家からの国を象徴する品もね。
私から国民の皆さんにおねだりさせて頂いたものは、そのまま寄付、一部は売る事になりますが、プレゼント受付の段階でアナウンスさせて頂きましたのでご理解頂けるでしょう。」
「遥香さまの力で世の為に役立てて頂きたいという物が集まり…、余裕の有る人から生活に困窮しておられる方へ物やお金が流れるのですね。
整理の方は岩崎高校生会議メンバーにメイド隊や警護隊が加わるという事で、準備は出来てるそうです。
その風景はニュース番組でも流しますから、遥香さまが多くの国民に愛されている事が伝わりますよ。
あっ、そろそろお時間です。」

桜の進行で会は進められた、来賓の挨拶、歌や踊りはバランス良く並べられ、一流ミュージシャンの演奏に会場が盛り上がる。
このパーティー風景はネットで生中継。
各地の祝賀行事会場でも見て頂いている筈だ。
一部はテレビの情報番組でも流される予定。
来場者は全員ドレスアップ、その中でも静香と聡美は一際目立っている。
静香はまた身長が伸びた、華やかな衣装を身にまとってはいるがクールに会場内を見回している。
その親衛隊隊長としての態度が、男性のみならず女性の視線を集めている。
聡美は可愛らしい笑顔を振りまきながら社長達と談笑中、これで遥香コーポレーションの売り上げはまた伸びるだろう。
私の下へは数人ずつ挨拶に、その方々の話に頷き微笑むのが私の役目。
ホール担当はメイド隊と警備隊から美形を中心に選んだ。
彼等は単なる接客だけでなく、客の話から情報収集という役目も担う。
岩崎本部の情報収集センターとも連絡を取り合い、主に私の周辺で情報を集め整理し今後の活動に役立てる、非合法な事はしない岩崎王国のささやかなスパイ組織、と言ってもどの商品が気に入られたかを探るなど平和的な活動。
それでも、彼等の多くはこの役目が随分気に入ったそうで、静かに盛り上がっていると聞いた。
単なるホール係というよりは、確実にモチベーションが上がっているのだろう。
もちろん警備の仕事もしっかりこなしている。
パーティー参加者や運営スタッフはすべて把握されていて、開始前に許可なく入り込もうとした雑誌記者を不法侵入で警察へ引き渡すという作業も、彼等が迅速に行ってくれたそうだ。

パーティーの締めくくりはお父さまの挨拶、その中で…。

「愛する娘への贈り物は居城です、秋には一期工事を終え来春までには庭園も含め完成の予定。
遥香のプライベートエリアへ入る事は出来ませんが、ホールなどは一般の方々にも利用して頂ける様になります。
今まで岩崎王国として賓客をおもてなしする施設が有りませんでしたが、城の完成後は王国を象徴する施設になります。
映画の舞台となる予定も有りますが、遥香姫の居城として周辺整備もして行きます。
この地の新たな名所にすべく、複数のプロジェクトが立ち上がっていますのでよろしくお願いします。」

そう、お父さまとお母さまから、私への誕生日プレゼントはお城。
建設中という事は知っていたが、この日教えられた敷地の外周が十キロを越えるという、その規模は思いもしていなかった。
私の為だけの施設ではないとは言え、住むのは私なのだ。
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姫-01 [高校生会議-13]

私は姫と呼ばれる立場で生まれて来た訳ではない。
アンチからの、勝手に姫を名乗っているという批判は至極当然の事だと思う。
だが、こちらとしては遥香コーポレーションの経営戦略、みどりの風の選挙に向けての戦略が有る、勿論キサワイ王国との関係から岩崎王国の経営戦略も意識せざるを得ない。
アンチの方々には申し訳ないが、姫としてレベルアップを図る事となった。

「遥香さま、パレードお疲れさまでした。」
「多くの方が集まって下さり遥香姫生誕祭はかなり盛り上がってるわね。」
「ええ、遥香さまの御姿を一般庶民が目に出来る機会は少ないですから、パレードには市の人口を軽く越える人が集まったそうです、一か所の映像を簡単に編集したものが届いていますが、ご覧になりますか?」
「見たいわ、パレードの一員だと他の方の姿は分かりませんもの。」
「では…。」

「先頭は高校生なのね、これだけの人数が揃って親衛隊の制服を着てると壮観ね、男女入り混じってるのが良いわ。」
「ほとんどの人は岩崎高校生会議バイト実習の給料で買ったそうです、それが誇らしげな表情に現れていますね。
足並みを敢えて揃えない事にしたのは、軍をイメージさせない為だそうです。」
「ええ、悪くないわ…、あっ、マーチングバンド…、音だけは聞こえていた、私も間近で見たかったなぁ~。」
「では、応援旅行の時には訪問先でマーチングバンドを…、DVD向けの演出も考えて準備して貰います。」
「そうね、私の歌だけでなく色々盛り込むのも有りね。」
「ここからキッズ隊ですね、岩崎王国旗を振ったり各自趣向を凝らして遥香さまの誕生日を祝ってくれてます。」
「小学生向けの制服も可愛く仕上がったわね、みんな手を振って楽しそう。」
「子ども向けの親衛隊制服は着易さからも人気で、学校の制服の様になってるそうです。」
「う~ん、制服じゃない子がいじめられたりしなければ良いのだけど…。」
「制服を着るには人としての誓いを、教育の一環として遥香さまが提案された事は多くの家庭で実践されています。
親衛隊の制服を着て弱い者いじめをする事は子ども達の間でも許されないルールだと教師をしている従弟が話していました。」
「嬉しいわ、私の大切な人達が平和で心豊かに暮らして下さるのが何よりだものね。」
「は、遥香さま…。」
「聡美、どうしたの?」
「い、いえ、普段は冗談交じりに腹黒いとか話されてもやはり私の姫さま、心の美しさが溢れてしまうのですね。」
「は、恥ずかしくなる事言わないで…、キッズ隊の次が私よね。」
「もう間もなくかと…、お車は暑かったりしませんでしたか?」
「扇風機が回っていたからそれ程でも…、う~ん、思ってたより風の効果が有ったと思わない?」
「はい、扇風機は演出家が用意したのですが…、風を感じさせる涼し気な様子が素敵で…、今後も使って行きたいですね。
歩く速さのオープンカーは、日よけが有っても暑いと思います、応援旅行でもパレードを組み込みますが、それまでに暑さ対策を更に充実させます。」
「屋外の行事は天候に左右されるし難しいわね、夕方にすると夕立が有ったりしそうで。」
「撮影の為として時間は柔軟にしようと考えています。
多くの人を動かしますので、色々な状況を想定して準備を進めています。」
「見に来て下さった方が倒れられる様な状況では困りますものね。」
「生遥香さまに沿道の人達は熱狂的ですね、姫さま度アップと考えてのパレードでしたが、流石に本拠地だけあってという事でしょうか。
応援旅行先でも歓迎されるとは思いますが王国の弱い地域、場合によっては隣の県から動員をかける事も考えるべきでしょうか?」
「それはやめておきましょう、人が少なければ純粋に撮影の為として…、撮影が楽になるわ。
パレード以外の場でアピールして、そうね王国の力が弱い地域でも遥香コーポレーションの力で産業を盛り上げる事が出来ないか検討して貰いましょうか、衆議院選挙には間に合わなくても参議院選挙までに足場だけでも固めておきたいわ。」
「分かりました、その方向で進めさせて頂きます。」
「メイド隊は随分集まったのね。」
「はい、現時点で予定していた人数に達しています、ただ、裏方に回って貰ってる人もいますので、編成はまだ流動的です。」
「メイド隊の次からパフォーマンスか…。」
「市内のサークル中心に参加したいという団体をほとんど出しました、まさに全市を上げてのお祭り騒ぎ、マスコミも大騒ぎです。」
「経済効果は思っていた以上になりそうね。」
「はい、高校生会議が出した模擬店は何処も完売、遥香コーポレーション関連の店はパレード終了後どこも満席です。
記念グッズは海外からも注文が殺到、数量限定としなかった商品は製造が追いつかなくなりそうです、強気で多目に用意したつもりでしたが…。」
「う~ん、怖いのは不良在庫を抱えてしまう事、製造体制は見直すとしても、機会を作って私から御免なさいしておくわ。」
「いえ、遥香さまの生誕祭ですから、遥香さまが謝るというのは筋違いです、今回は私からきちんと謝らせて頂きます。」
「そうね、側近として…、聡美のグッズも出してみようか?」
「ですから、製造が追いつかないのです~!」
「ふふ、でもこれなら三百人を引き連れての旅行費用は大丈夫そうね。」
「生誕祭で稼がなくても、もう資金は充分有ります、遥香さまはそんな心配をなさらないで下さい、遥香さまを最高の姫として演出して行く予算は岩崎王国のどこからでも引き出せます、それ以前にご自身で確保されてしまいますから家臣として物足らないと、長老会議の皆さんは側近の私に不満をぶつけて来るぐらいなのですよ。」
「私に贅沢をして欲しいということなの?」
「はい、明日のパーティーで皆さんのお気持ちを聞いてあげて下さい。」
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みどりの風-20 [高校生会議-12]

東京出張から帰って一週間後、みどりの風次期党首候補として岩山さんの名前を出した。
ただ、党首交代は前々からアナウンスしていた事で有り、岩山さんがその候補者であることは容易に推測出来る様、動いて来たので大したニュースにはならなかった。
交代の時期としては、衆議院解散のタイミングと明言し、それまでは党の為に動くと話した。この時は資金調達をメインと考えて、CDやDVD作成に重きを置こうと単純に考えていたのだが、その後の状況から…。

「岩山さん、与党が強い地域はやはり難しいですか?」
「はい、策は講じていますが、特に王国の力が弱い所は、そのまま党としても苦戦を強いられそうです。」
「頑張って議席獲得を目指すか、諦めて撤退するかの判断はどうです?」
「微妙なところで…、撤退は全体にとってマイナスイメージになるという考えが有ります。
地方支部はこれから頑張ると言っています…、次の選挙ではだめだとしてもその次を考えると安易に撤退できません。」
「分かりました、その状況を簡単に改善出来るとは思っていませんが、試しに応援旅行に行って反応を見たいと思います。」
「は、遥香さまが動いて下されば心強いですが、よろしいのですか?」
「はい、党のPR用DVDは来週中にも撮影を終わらせます、旅行は音楽DVD向けの映像撮影をメインにします、党の各県支部と調整が必要になりますがお願い出来ますか。」
「はい勿論です、DVDの映像とはどの様なものを考えておられるのですか?」
「聡美の案を多く取り入れていますので…、聡美、お願い。」
「はい、岩山さん、元々豪華な映像にしようと考えていたのですが、日本国民の遥香さまに対する反応を見る意味で、パレードをしたり、日本各地の風景を大勢のエキストラと共に紹介したりと考えています。
遥香さまメイド隊、遥香さま警護隊総勢三百名程度を同行させますのでそれだけでも目立つでしょう、両隊とも現在隊員の審査中です。」
「そこまで…、予算は大丈夫なのか?」
「彼等は遥香コーポレーションの社員として他の職務も持って貰います、旅行中でも他の仕事をこなしてくれる様な人を中心に集めています。
遥香さまを引き立てるだけでなく、空き時間には現地の方々の声を聞きつつ王国の宣伝をさりげなくして貰います。
両隊内にはダンス隊コーラス隊を設け、そちらはプロの方にも協力して頂きます。
勿論大きな出費になりますが、費用対効果を考えたら安いものになる様、指示を出しています。」
「パレードが成功したら大きいな…、日程的に暑い時期だから、夕方か…、夏祭りイベントに絡ませる事が出来れば…、聡美、問題は準備期間だな。」
「はい、ただDVDは何本も出して行きますので…、まずは遥香姫生誕祭の模様を中心に八月中に一本発売出来ると思います、その次はゲストの出身地へ遥香姫降臨という形、みどりの風の支持率が伸びていない地域を考慮し人選をして頂いてます。」
「選挙に向けてと、あからさまでは無いのだな?」
「その辺りのバランスは考えています、解散が先になればなる程、みどりの風にとって有利となる様に岩崎王国は動いています。」
「ああ、岩崎社長からもその様に…、遥香さま、私は少し弱気になっていたのかも知れません。
遥香さまが党首なのに…、支持率の低いエリアはもう一度戦略を見直します。
聡美、具体的に話しを進めて行きたいが、手伝ってくれるか?」
「はい、表向きはDVD制作プロジェクトですが裏はみどりの風選挙対策プロジェクトです。
色々関連させトータルで利益を上げるつもりです。」
「はは、前野が遥香さまの側近を任せるだけ有るな、遥香さまの従妹という設定をもっとアピールしても良いのではないか?」
「それはちょっと…、どさくに紛れて王家の一員というのは荷が重過ぎますので…。」
「ならば貴族の娘として表舞台に立つのはどうかな?」
「はぁ…。」
「ふふ、聡美、王侯貴族を増やしましょ、ささやかな名誉職としてね。」
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みどりの風-19 [高校生会議-12]

東京出張最大の目的は党首討論会、これに合わせてテレビ出演や政党への挨拶回りをして来た訳だ。
私はかなりイレギュラーな存在、私のことをどう呼ぶかだけでも関係者は随分困ったと思う。
まあ、今更、清音党首とか岩崎党首と呼ぶのは不自然、遥香さまは芸名の様なものだからと判断したのだろう、皆さんは遥香さまと呼んで下さった。

「各党の党首達はやりにくそうでしたね、遥香さまが述べられた政策案に対して反論しきれていませんでした。」
「聡美、やりにくい以前に能力的な問題が有るだろう、格が違うよ、流石に総理は継続的な対話をと上手く応じていたが…、うちの案が他の野党とは違い現実を見ていて与党案に近いという事情も有るがな。」
「もっと発言した方が良かったですか?」
「いえ、姫さまモードでしたから、あれで充分です、少々控え目なお姿が好印象、キャンキャンわめくだけの党首とは対照的、遥香さまが話を聴いておられる姿が多く映されていました…、発言しているのにあまり映して貰えなかった党首からクレームが入ってもおかしくないレベルでしたが。」
「そりゃあ、見苦しい老婆より、遥香さまの美しい姿を見て欲しいと思うのは当前だろう。
前半、遥香さまに挑んだ野党党首が、軽く返り討ちに有ったと感じた人も多いのではないかな。
国民の多くが支持している与党案を薄い根拠で反対してもな。
与党案に反対する事が前提で建設的な話が出来ない野党党首、遥香さまに落ち着いた口調で返されてはね、政党支持率がどう動くのか楽しみでしかないな、与党とて、あちこちに綻びが目立ってるだろ。」
「う~ん、でも余裕を持って解散待ちと言えませんよね。」
「はい、流石に単純な事では有りません、遥香姫親衛隊に登録していても投票に行くとは限りませんし。」
「そうね…、その辺りの歌でも作って貰いますか?」
「えっ? どんな感じで?」
「党の宣伝ではなく、純粋に投票率UPに繋がるような歌、政治や選挙に関心を持って頂く事は大切な事だと思います、みどりの風をイメージさせないのが理想ですね。
それなのに、歌っているのはみどりの風元党首、思わずみどりの風に一票となってしまうでしょ。」
「おお~、ブラック遥香さま降臨ですね、党をアピールする曲では制約が有りますが、純粋に投票へ行こうという曲ならマスコミも扱い易いですね、まあ選挙の頃は党首から降りていてもテレビで流すのは問題になるでしょうが、作詞とかはどうしますか?」
「作詞作曲はお母さまと相談して下さい、このCDに関しては福祉関連に利益を回しましょう、イメージ戦略の一環です。
他のCDやDVDの利益は主に高校生会議の予算に回すと公表して下さい、政党のバックを支えるシステムを健全な状態で維持していくにはそれなりのお金が必要だという事を世の中の人に知って頂きましょう。
後、キサワイ王国支社への遥香システム導入と並行して現地でも高校生会議のシステムを構築したいと思っています、キサワイで売り上げたCDの利益で賄えるのが理想なのですが。」
「成程、支社とセットで高校生中心に若者の教育に力を入れるという事ですね。」
「ええ、海外では政治関係、宗教関係は外した方が良いかも知れませんが。」
「外交担当大臣とも相談してみます、遥香システム英語バージョンを先行テスト導入した海外支社は今の所トラブルなく…、若い社員が必死に学習しているそうです、遥香システムを使いこなす事が出世の条件だと分っているのでしょう。
キサワイ王国へも、IWASAKI KOUKOUSEI KAIGIの名称でシステム導入するのも有りですね。
国王からは官公庁一括のシステムを国外からアクセス出来ない状態で構築出来ないか、という依頼も来ています。」
「インターネットから切り離す訳ですね、悪意ある接続を監視する体制を作っておけば安全性はかなり高くなるかな…、開発部にサーフィンが趣味だという人がいるから打診してみて下さい。
実際に現地へ行く事も必要になって来るでしょう。」
「分かりました、すぐに話をまとめて関係部署に指示を出させて頂きます。」
「直接関係しない様な事でも、選挙の時にプラスに働くかも知れません、お願いしますね。」
「はい。」
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みどりの風-18 [高校生会議-12]

東京出張は疲れた、新幹線を使えば途中で家へ帰る事も可能だったが、マスコミに追いかけられる事を考えホテル暮らし。

「遥香さま、お疲れではないですか。」
「覚悟はしていましたが流石にね…、聡美も疲れたでしょ。」
「私は丈夫だけが取り柄ですから、遥香さまの様な重荷も背負っていませんし…、大人達はもう少し遠慮すべきですよね、社長、党首、王国の姫、遥香さまに頼り過ぎだと思います。
確かに遥香さまの代わりを務められる人物はおりませんが…。」
「あらっ、聡美なら出来るわよ、可愛くて聡明、二代目の姫とかどうかしら。」
「よして下さいよ~、私は遥香さまの足元にも及びません。
遥香さまが現れただけで、その場の皆さんが一斉に笑顔になる、そんなオーラ、私にはとても出せません。
社長でも次期社長を育て上げれば安心して交代出来るでしょうが、遥香さまは唯一絶対無二の存在、国民一同忠誠を誓い尊敬しています、それが姫の姫たる所以です。
ですから無理はなさらずに雑事は家臣にお申しつけ下さい。」
「ちょっとお姫様ごっこに付き合うだけのつもりだったのにな~。」
「正真正銘岩崎王国の姫、キサワイ王国との関係から世界中にその名が知れ渡りつつ有り、もうバーチャルとは言えなくなって来ました、警護も更に強化するそうです。」
「そうね、移動時に余裕が無いと姫さまモードの維持に支障が…。
遥香コーポレーションの売り上げも強気の予想以上に伸びているわね、警備会社を買収しておこうか?」
「前野さんとも相談して調べさせます…、今回でも専属の護衛がいたらもう少し混乱を減らせたかも知れません。
あっ、昨年大学へ通われた時はメイドがいたと聞いていますが、メイド隊を編成しましょうか?」
「具体的な役割は?」
「基本は遥香さまの御世話ですが、並行してプリンセス遥香のモデルなどのパーフォーマンス、他は遥香さまの秘書業務や男性が入れない場所での警護など、パフォーマンスで収入を上げれば人数が多くなっても人件費の負担は抑えられると思います。」
「所属はどうするの?」
「遥香コーポレーションの関係部署を再編しても良いと思います。」
「そうね、岩崎王国の王室が余りに貧弱では皆さんの夢を壊してしまうことになるわね、費用が足りなくなりそうなら、頑張ってCDやDVDを出して行こうか、ダブルワークを基本にすれば労力は効率良く使えるかな、奈津美さんや涼葉さんとも相談してね。」
「はい、DVDでは数百人の家来が遥香さまを出迎えるというパフォーマンスは如何ですか。
他党は庶民目線とかアピールしていますが、みどりの風は、経済的成功者が庶民に手を差し伸べるというイメージで問題ないと思います。」
「ええ、立候補予定者の多くは企業の管理職経験者、企業運営のノウハウを国家運営に反映させるというスタンス、少し派手目なパフォーマンスも有ね、次のDVDは派手に行きましょう、演出を誰にお願いするかはお母さまと相談してね。」
「はい、遥香さまの御休みが減ってしまうのが心苦しいですが…。」
「しばらく表に出る事は控え目にしようと思うの、タレントではないし立候補する訳でも無いでしょ、出過ぎない方が飽きられないと思わない? 
その代わりCDとDVDの制作に時間を掛けたいの、党の方は岩山さんにお任せしたいですし。」
「そうですね、スタッフにもその様に伝えておきます、選挙が近づいたり、キサワイ王国との交渉がまとまって来るまでは、極力ゆったり過ごして頂けるよう体制を作らさせて頂きます。」
「遥香コーポレーションも順調でしょ、私は少し手を抜かさせて頂くから、そこのフォロー体制を作ってくれる?」
「はい、遥香さまの目が届かない事による減益は最小限に留めます、ご安心下さい。」
「これから海外展開が活発になると一気に規模が大きくなる可能性も有るわ、岩崎の本部とも相談して組織の再編を…、ふふ、急速に拡大してると常に再編を考えなくてはいけないのね、これからは海外支社との連携も有るから、場合によっては利益率の低い事業に関しては規模を縮小しても良いわ。」
「分かりました、利益率の良い事業に充分な人材を回せる様、検討してみます。」
「ただね、皇室でも皇族方の減少が話題になっているでしょ。
岩崎王国の王室も人数が増やせたら、とは真面目に考えているのよ。」
「わっ、私は絶対だめですよ!」
「はいはい、お父さまと相談してみるわ、王位継承権とかね。」
「確かに増えれば遥香さまの負担は減るでしょうが…、国民の皆さんががっかりすされる様な人ではだめです、難しいですね。」
「そうね…。」
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みどりの風-17 [高校生会議-12]

翌日は外務省への訪問、官僚の方々はきっちり準備して下さっていた。
カメラを回す前…。

「遥香さま、本日はお越し下さいまして有難う御座います、省内でも遥香さまの話題で持ち切り、遥香さまの外交に関する発言は的確で嬉しいです。」
「私は外交に関して素人に過ぎません、それでもキサワイ王国からのお話しをきっかけに、日本の外交をお手伝いさせて頂けたらと考えております、今日はリアルな外交を教えて頂けたらと思っております。」
「日本の国益という点では、すでに遥香さまと岩崎王国は多大なる貢献をして下さっています。
今後も…、法的に制約の多い皇室とは違う形で岩崎王家の方が動いて下されば、多くの国家と良好な関係が築けると判断しております、よろしくお願いします。
外務省としてお手伝いさせて頂ける範囲には制限が有りますが…、色々察して頂けると嬉しいです。」
「はい、岩崎王国は隠し事なく違法性なく事を進めさせて頂きます。」
「他の国からも問い合わせが来ているそうですが、どの様な状況ですか?」
「岩崎王国を利用したいという政治家が動き始めた様で各国の支社に幾つか問い合わせが来ています、こちらとしては様子見で、各支社長には相手の意図を見極める様、岩崎の本部から指示が出ています。」
「そちらに関してもお互い差し障りの無い範囲で情報交換を進めたいです。」
「分かりました、担当者と連絡を取り合える様にさせて頂きます。」
「お願いします、では、外務省の役割を紹介させて頂く番組撮影の準備は出来ておりますが…、少し休憩されますか?」
「いえ、当初組んだ予定が、どうしても遅れ気味ですので時間通りでお願いします。」
「はい、では…。」

外務省での撮影は事前の準備がしっかりしてあり順調に進んだ。
キサワイ王国との交渉過程を紹介する中で、外務省の役割を紹介、それを岩崎王国の外交に活かして行くという流れで番組を完成させる予定。
岩崎王国外交担当大臣とその部下という形で、次回国政選挙立候補予定者を登場させたのは、まだ衆議院解散の話が出てない段階で事前運動には当たらないと判断しての事。
みどりの風の名前は一切出していないが、この番組を録画した物は選挙戦で活かされると思う。
党名を出さなかったのは一つの戦略、今の時点で党名をアピールし過ぎるのはマイナスになりかねないと判断したからだ。
必死になって党の宣伝をしているとは思われるより、姫として優雅に党首を務めているというイメージを大切にしたい。
私は衆議院の解散が確定した段階で党首の座を降り、党の役職から離れる予定。
選挙に出馬する訳ではないが、今の内に党首遥香を印象付けて置けば自然な形での選挙応援が可能だと判断している。
例えばCDやDVDをタイミング良く発売するだけでも効果は有る。
大学の学習では公職選挙法を学んでいるが、こう言った法律がややこしくなってしまうのは、立法府の立場で不正をする輩がいたからだろう。
人気投票で当選した議員にとって法律のすべてを把握するのは難しいと思う、優秀な参謀がいればクリア出来るだろうが。
みどりの風では、組織だって議員を支援するシステムを構築している。
だが、それは資金力が有ってこそ可能な事、政治と金の問題は充分な資金力によってしか解決出来ないのかもしれないと思い始めている。
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みどりの風-16 [高校生会議-12]

政党への挨拶回りは岩山さんと富永さんにも同行して頂いた。

「富永さん何か楽しかったわね。」
「遥香さま、私は慣れない事で疲れましたよ。」
「ふふ、私達を舐めてた野党の方々を一番ビビらせたのは富永さんでしょ。」
「いえいえ、後ろで岩山氏が睨みをきかせ、遥香さまは意味深な微笑でさりげなくフォローしていたと聡美ちゃんが教えてくれました。」
「ふふ、野党の皆さんは岩山さんの貫禄と富永さんの話術で、折角集めたマスコミの方に良い所を見せられませんでしたね。」
「まあ、長く野党をやってる内に自分達の目標が曖昧になって来てる輩ですから、まずは突き放しておいて…、選挙後に彼等がどう出るかですよ。」
「岩山さん、やはり連立という事ですか?」
「聡美、衆議院選挙で勝っただけでは安定政権とはならないが、次の参議院選挙を考えると情けない政党との協力関係はマイナスになると思うよ。」
「しかし、遥香さま、与党の方は我々に対して危機感を抱いていると感じませんでしたか、流石に政党支持率は無視できない様で。」
「富永さんもそう感じましたか、野党は対談をパフォーマンスぐらいにしか考えていませんでしたが、与党はきっちり政策に対しての意見を求めてきましたものね、ふふ、お姫さまモードで話させて頂いたからイライラさせてしまったかしら。」
「内容がすごく分かり易くて…、ゆったり話して下さいましたから、ご老人達も理解出来たのではないですか、ただ…、何人かは遥香さまに見とれていて、話が頭に入ったかどうか怪しいものでしたが。」
「はは、後から映像を何度も見返すだろうから、その時に我が党の方針が刷り込まれ、みどりの風よりの政策に変わるかも知れないぞ。」
「遥香姫親衛隊の隊員も複数いましたね、みどりの風党首のファンを公言して問題にならないのかしら。」
「先を見ているのでしょう、他の野党と違ってしっかりとしたバックアップ組織を持っている事は彼等にとって脅威だと思います。
選挙で負けた場合の落としどころまで考え始めているのかも知れません。
こちらは、ひたすら一党独裁を目指している訳でも有りませんので、バランスの取れた協力関係は大切だと思います。」
「そうですね、今回各党関係者とお話しさせて頂いて色々見えた気がします、岩山さん、そろそろ次期党首候補という事を表に出されて良いのではないですか?」
「はい…、党内も落ち着いて来ました、遥香さまばかりに頼っていては立候補予定者の名前すら憶えて貰えないかも知れません。
DVDが発売されましたので、タイミング的には悪くないと思っています。
遥香さま、気の向いた時に次期党首候補と漏らして下さって構いません。」
「はは、情報は一瞬にして広がるでしょうな、並行して他の候補者達にも光が当たる様に小細工を指示しておきますよ。」
「富永さん、お願いします、あっ、ご自身は選挙対策をなされているのですか?」
「勿論です、地元の同窓会や親戚を中心にスタートした後援会が勝手に盛り上がっています、遥香姫親衛隊隊員、みどりの風党員が立候補予定の選挙区内で増加していまして、後援会の会長は、公示の前までには当確レベルの状態にしてやると息巻いています。
まあ、完全に遥香さま効果でして、以前のテレビ番組出演時に私が遥香さまの隣だっただけで盛り上がる様な連中です。
岩崎とさほど関係のない奴らも、遥香さまが記者会見で話された政策を支持すると話していて、バックが企業体だという事は余り気にしてないみたいです、宗教団体より安心出来るそうで。」
「やはり今しばらくは立候補予定者の為にも、党首の肩書はそのままでお願い出来ますか?」
「ええ、大丈夫です、党首の役割を二人で担えば余裕が出来るでしょう、岩山さんは市長選の圧勝を考えたらすでに当確です、弱いエリアの応援をお願いします。
私は、党の宣伝用DVDを頑張りますね。」
「お願いします、販売価格は未定ですが利益は各地区支部の活動費に回させて頂きます。」
「あまり売れないと思いますが…。」
「いえ、売って行きます、勿論、歌のDVDほどは売れないでしょうが海外に向けても、みどりの風の方針を伝える事はそのまま岩崎王国の紹介になると考えています。
遥香さまが歌を交えてお話し下さる訳ですから。」
「う~ん、でしたら英語バージョンも作りましょうか?」
「えっ、字幕で何とかしようと思っていましたが。」
「英語教材としても使える様にして置けば…、ふふ、英語の学習をしながら洗脳されて行く若者達って構図、悪くないでしょ。」
「おお~、腹黒遥香さま降臨!」
「聡美ちゃん、腹黒は…。」
「ああ、富永さんはご存じなかったですね、腹黒は私の代名詞なのですよ。」
「しかし…。」
「遥香さまの英語は外国人記者にも好評ですが、お仕事を増やされては…、申し訳なく…。」
「大丈夫よ、聡美、英語の先生達に英訳原稿作成をお願いして。」
「はい。」
「歌も全て英語の歌にします、党に関する紹介内容は同じでも二本違ったものに仕上げますから指示をお願い。」
「承知致しました、英語教材としても使い易い様に指示しておきます。
販売戦略の見直しは私が直接指揮を取らさせて頂きます。」
「そうね、展開次第では岩崎王国にとってもプラスになるわ、お願いね。」
「はい。」
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みどりの風-15 [高校生会議-12]

司会者から振りに対して、みどりの風の現状を簡単に説明させて頂いた後…。

「皆さんのお陰で政党支持率は野党第一党を越えました、この勢いに乗って次回の衆議院選挙で過半数を取るべく準備を進めております、並行して来年夏の参議院選挙に向けても候補者の調整に入っております。
政権を取るまでには幾つものハードルが有りますが、何とか乗り越えて、色々アンバランスになり老化しつつ有る日本を再生したいと考えております。
個々の政策はウエブサイトで公開しておりますのでご覧頂ければ幸いです。」
「遥香さま、私も拝見させて頂いたのですが、すごく整理されていますね。」
「有難うございます、岩崎高校生会議、元々は高校生の為の組織でしたが、そこから政治に関係する部分を発展させ、みどりの風支持母体とさせて頂きました。
そこではシステムを利用しての共同研究をしており、その成果をウエブサイトへ上げさせて頂いております。」
「遥香さま、詳しくは明日以降取り上げ解説させて頂きます。」
「宜しくお願い致します。」
ここで一旦CMが入る。
「遥香さま、申し訳ありません、時間を取って詳しくお話し頂けると良かったのですが。」
「大丈夫ですよ、興味を持って下さった方はご自身で調べて下さるでしょう。」
「そう言って頂けると助かります、視聴者の方々は遥香さまの事を色々知りたい様で、この後は質問コーナーという事で構いませんか?」
「はい、打ち合わせの時間を取れると考えていたのですが、あちこちで取り囲まれてしまい到着がぎりぎりになってしまいました、御免なさい。」
「いえ、それだけ人気が高いという事です、質問内容はこんな感じです…。」
CM開け。
「ここからは質問コーナーという事で視聴者の皆さんより寄せられたご質問に答えて頂きます。
まずは、大学生になられて如何でしょうか、高校とは随分違うと思うのですが。」
「そうですね、昨年の秋は岩崎学園大学の本校へしばらく通っておりましたので、その延長と申しますか特別な事は有りません、今は通信教育の発展形という形で学んでおりますし、卒業に拘りが有りませんのでマイペースです。」
「確か学部にも囚われていないそうですね?」
「ええ、昨年は社長になって間が有りませんでしたから、経営や経済中心、今は党首ですので政治と法律関係を中心に学んでいます、本当は研究しておりますとお話ししたい所なのですがまだその域には達しておりません。」
「そうですか…、次の質問は、党首になられるまで、テレビであまり話されてなかったのは何か理由がお有りでしたか? というものですが。」
「少し事情が有りまして…、野口、お話しして差し上げて。」
「はい、遥香さまは、TPOに応じてモードチェンジされておられます、今はお姫さまモードですのでゆったりと優雅に話されていますが、テレビ番組という限られた時間ではお伝え出来る情報量が少なくなってしまうという欠点が有ります。」
「という事は、普段は違うという事ですか?」
「ええ、党首として指示を出される時は…、家臣一同、遥香さまからご指示を頂ける喜びに打ちひしがれていると申しましょうか…、歴史を紐解いても主君に忠誠を誓う家来という場面が出て来ます。
遥香さまに出会って初めて、その家臣の気持ちが分かった様な気がしています。」
「リーダーとしての遥香さまですか…、そんな遥香さまを私も見させて頂きたいのですが。」
「ただの生意気な小娘です、人様にお見せする様なものでは有りませんが、党のウェブサイトに映像を追加させて頂きます、私が社長や党首をさせて頂いている事に違和感を感じられておられる方もみえるそうですから、別の一面も見て頂こうと考えております。」
「それは楽しみです、次は…。」

質問は当たり障りのないものばかりにしてくれた。
私が笑いを取る訳でもなかったが、反響は大きかったそうだ。
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