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神沢祐樹-03 [高校生会議2-09]

「悠斗、コーチも来てるじゃないか。」
「まあ、そういう集まりなのさ。」

「コーチ、お久しぶりです。」
「おお、祐樹か、お前入学早々彼女が出来たんだって?」
「え~、誰がそんな事?」
「今日、随分親密に話してた美人がいたそうじゃないか、どうなんだ実際の所は?」
「まともに話したのは今日が初めてです、最近越して来た子で色んな事情が分かっていないから教えてあげていただけですよ。」
「だが彼女は頬を赤らめていたのだろ?」
「男女共学が初めてで戸惑っていたのですよ。
それより今から何をするのですか?」
「ああ、高校で運動の基礎講習が有る事は知ってるだろ。」
「はい、でも俺達が中学で経験して来た事なんですよね。」
「ああ、だから、北中の体育系部活出身者には講習を手伝って貰う事になってな、お前は知らなかったのか?」
「はい、数少ない友人は最近物忘れが激しい様で少し心配です。」
「まあ、君の事情は知っているが、高校入学は良い機会だと思うぞ、せめて皆にメアドぐらいは教えてやれよ。」
「ですが…、今日の出来事がコーチの耳にいい加減な形で伝わっている現状を思うと、やはり今のままが良いです。
影で何と言われようが気になりませんから。」
「そうか…、そうだな岩崎高校生会議には参加するんだろ。」
「もちろんです。」
「なら問題ないかな、遥香システムを使う様になれば連絡も取り易くなる、今年度からは部活関連でも使えるようになるんだ、祐樹には真っ先に使いこなして貰わないとな。」
「それは楽しみです、親父が市長室関係のワークシートを見せてくれました。
高校生がトップの組織なのに市政改革の先頭に立っていてすごいです。」
「はは、室長は女子大生になられたがな、まあ、今日集まって貰ったのは高校生会議がらみでも有るからよろしく頼むわ。」
「分かりました。」
「そろそろ時間だな…、お~い、集まってくれるか~、高校毎にまとまってくれ。」

「コーチ、大体の話は分かっているのですが。」
「そうだったな、まあ確認だけして後は高校毎で相談して貰う事にしよう。
君達が中学で取り組んで来た科学的トレーニングを、各高校の新一年生に説明する時に手伝って欲しい訳だ。
その打ち合わせと、バスケ部部員募集を考えて欲しい。
先輩からの紹介も有るが、新入部員の君達からお誘いするのも有りだろ。」
「あれ? 俺は違うスポーツに挑戦しようと思ってるのだけどな。」
「お前…、綾香は、高校でもバスケをやる人はって、ちゃんと書いてたぞ。」
「いや~、綾香と偶然会った時に、忘れないで来てねと言われちまって、よく読んでなかったわ。」
「なら、帰っていいぞ。」
「え~、仲間外れですか~。」
「高校ではバスケ部の仲間にならないのだろ?」
「そんなぁ~、冷たいな~。」
「バスケ部の宣伝をして置いて他の部に入ったらまずいだろ。」
「俺達の高校はバスケ部希望者多いから大丈夫だ、安心して帰ってくれ。」
「コーチ、みんなひどいっすよね。」
「いや、もう高校生なんだから連絡の文章ぐらい、きちんと読まないとな。
冗談ではなく帰って良い、いや帰るべきだな、部外者なんだから。」
「はぁ~。」
「自分の行動に責任を持てと教えて来たつもりだ、これから同じ部活の仲間として結束して行こうとしている連中の邪魔にしかならないと思わないか。」
「はい…。」
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神沢祐樹-02 [高校生会議2-09]

「おう、祐樹、バスケ部へ挨拶に行くか?」
「ああ、挨拶しとかないと兄貴がうるさいからな。」
「一樹さんはキャプテンだもんな、俺の目には頼もしい先輩だが…、お前んちの兄い弟関係はどんな感じなんだ?」
「今は至って平和だよ、兄貴が高校生になったぐらいから兄弟げんかもしていない、反抗期は親が受け止めてくれたからね。」
「へ~、俺は大人になり切れてないのかな。」
「その自覚が有れば大丈夫だ、うちには妹がいるだろ、俺は兄として恰好の悪い所を見せたくなかったのさ。」
「あんな可愛い妹ならな、うちの妹なんて、がさつで、いったい誰に似たんだって感じだよ。」
「もちろんお前に似たんだろ、悠斗。」
「へいへい、ど~せ俺は…、そう言えばお前、白川と随分仲良さそうにしてたな。」
「してたな。」
「中学時代は群がる女子を蹴散らかしていたろ、いったいどういう心境の変化なんだ?」
「はは、俺にも良く分からないが、面白くて可愛い子なんだ、外見は美人なんだが。」
「美人だよな~、やはりお嬢様という感じなのか?」
「そこなんだ、頑張って普通の女子高生を目指している様なのだが、気を抜くと話し方が丁寧になるって、どれだけお嬢様なんだって思わないか?」
「いや、その場面を見て無いから何とも言えないが。」
「更にだ、俺が異性のお友達第一号なんだよ。」
「それは普通に羨ましい気がする。」
「だろ、彼女は柿川に越して来て間が無いから、次の土曜日は俺が案内して上げる事にさせられたんだ。」
「おいおい、いきなりデートかよ。」
「仕方ないだろ、お願いされてしまったのだから。」
「ちっきしょー、このもやもやした気分をバスケで発散させたいのに、部活にはまだ参加させて貰えないんだぞ。」
「はは、先輩方に挨拶済ませたら公園へ付き合ってやるよ。」
「ああ…。」
「今日なら女子も来てるんじゃないのか?」
「あっ、綾香が明日の準備とか言ってた、御免、祐樹に伝える様に言われてたのに忘れてたよ、北中バスケ部の同期は男女ともに全員集合なんだ、着替えて来る時間は充分有るからな。」
「どういう事なんだ?」
「北中は部活再生試験校だったろ、だから高校の基礎講習を手伝う事に成ってるんだよ。」
「そうなのか、知らなかった。」
「綾香はお前に交際を断られたからな、察してやれよ。」
「それで悠斗を頼った訳だ、う~ん、それを忘れている様では、綾香の気持ちは掴めないぞ、好きなんだろ。」
「うるさい! 先輩への挨拶をさっさと済ませて、着替えてから公園に集合、いいな!」
「分かったよ。」
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神沢祐樹-01 [高校生会議2-09]

「あの、神沢くんはお兄さんもこの高校なのですよね。」
「ああ。」
「それでは入学早々部活関連の時間が結構有りますが、それがどんな内容なのかご存知なのですね。」
「うん、地獄の特訓と試験、その結果でどの部活に所属するか振り分けられるのさ、白川さんは体力に自信有る?」
「え~、嘘ですよね、私は合唱部にしようと思ってましたのに…。」
「冗談だよ。」
「えっ?」
「それでも体育の授業を兼ねているから、文化部志望でも体操服で走ったりするんだよ。」
「良く分かりません。」
「資料は読んでないの?」
「他に気になる事が多過ぎまして…。」
「仕方ないから、説明してあげよう。
明日は科学的トレーニングについての説明とランニング実習。
柿川市内の公立高校はどこも理論に基づいたトレーニングをしているんだ、体育でも部活でもね。
だらだらと何も考えずに長時間練習するより、短時間でも無理なく効率的に練習すれば、成果が上がるだけでなく怪我をしにくいんだよ。
その辺りの説明の後、走り方の説明だね。」
「え~、教えて頂かなくても走る事は出来ますわ。」
「いやいや、間違ったフォームで走っていると体にひずみが出たりして体に良くないんだ、だから文化部希望者も必須、体育の時間に走る事も有るし、健康の為にジョギングをする人もいるだろ。」
「そうなのですか、歌は体が楽器だから関係有りそうですが。」
「余程どんくさくない限り足が速くなると思うよ。」
「うっ、私、どんくさそうに見えますか?」
「いや、お嬢様っぽいから、走るイメージは湧かないかな。」
「そ、そんな…、お嬢様じゃないです。」
「赤くならなくて良いよ、でも中学は私立の女子校だったのだろ。」
「ええ、あ、あの…、神沢くん、私…、変じゃないですか?」
「変って?」
「私、同い年の男の子とこんなに沢山話したの初めてなのです…。」
「えっ、そ、それは…。」
「それは?」
「面白い。」
「あ~ん、勇気を出して話し掛けましたのに…。」
「はは、ごめんごめん、まあ席が隣になったのも何かの縁、何でも相談してくれ。
ちなみに、全然変じゃないぞ。」
「ほんとですか? ではお友達になって下さいますか?」
「もちろんさ。」
「では、私の事は絵美と呼んで下さいね。」
「ああ。」
「で、その…、祐樹って呼んでも良いですか?」
「構わないが、周りから誤解されるかもしれないぞ。」
「誤解ですか?」
「その…、付き合ってるとか。」
「えっ、男女こ…、交際ですね…、でもまだ手紙をお渡ししていませんし、校舎裏での告白もしていません、それなのに、その様な事になってよろしいのでしょうか…。」
「いきなりファーストネームで呼び合っていたら周りの連中が付き合ってると誤解するかもって事だよ。」
「それは祐樹さまにとってご迷惑な事ではないのでしょうか?」
「まあ、面白いから構わないかな。」
「では、宜しくお願い致します。」
「あ、ああ。」
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板垣千景-40 [高校生会議2-08]

「千景、柿川市の再開発事業、進展はどうなんだ?」
「岩山総理も気にして下っていたのですね。」
「もちろんさ、地方都市再生のモデルケースになって欲しいからな。」
「そうなる様、対象エリアにお住まいの方一人一人の意見をお聞かせ頂きながら進めています。」
「そうか、行政サイドが決めてから住民に押し付ける様な事にはならないという事だな。
急ぐ必要はない訳だから、じっくり頼むよ。」
「はい。」
「あっ、そろそろ時間みたいだ。」

「…、それでは本日のスペシャルゲストをお迎えしたいと思います。
岩山総理と板垣千景さんです…。」

「…、親子の様なお二人ですが、総理、板垣千景さんはモニターを利用して閣議に参加される事も有ると伺っています。
信頼が厚いという事でしょうか?」
「はい、千景が参加してくれると程よい緊張感が生まれます。」
「緊張感ですか?」
「ええ、可愛い娘の前で下品な表現は使えないでしょ。」
「それはそうですが。」
「千景が野党の皆さんにプレッシャーをかけてる姿を目にした事は有りませんか?」
「千景さんの、静かなのに的を得た突っ込み、恰好良いですよね。」
「君は、それをされる側の気持ちって分かるかい?」
「あれは…、一部のマニアを除いてはきついかも知れません。」
「私達の会議でも柔らかく指摘してくれるのですよ。
大臣は優秀な人にお願いしています、それでも千景は彼等と全く違う視点でバランス感覚に優れた発言をしてくれます。」
「千景さんの発言が国を動かす事も有るのでしょうか?」
「はい、千景の発言はそのバックにいる多くの人の考えを整理した上で成り立っていますので。」
「千景さんは、この総理のお話に対して何か有りますか?」
「そうですね、大臣の周りには自分達の利益を考えた人達が群がっていますが、私に力を貸して下さっている方々はこの国の利益を考えているという事です。
ですから自ずと視点も違いますし、当然結論も違うという事です。」
「はは、総理、千景さんを選ばれたのはこの分かり易い説明有っての事ですね?」
「ええ、そして若者達が政治に興味を持つには、年齢的に近い人が政治の場で活躍してくれる事が一番だと考えています。
千景は、こちらの想定以上に活躍してくれていますよ。
高校卒業が待ちきれないと最近パワーアップしているぐらいですね。」
「おバカキャラは幾らでもいますが、知的美少女キャラは少ないですからね。
千景さんは今後どの様な活動を考えておられるのですか?」
「皆さんが政治をより身近に感じて下さる事。
社会問題というものを少しずつでも改善して行く事。
そして…、ふふ、もう一つ、今は内緒ですが近い内にお知らせ出来ると思います。」
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板垣千景-39 [高校生会議2-08]

「千景くん、君のお陰で用地買収の目途が立ち、長年の懸案事項だった交差点改良工事が進むと皆喜んでいるよ、有難うね。
その関係で市役所へ来る回数が増えてる様だったが学校の方は大丈夫かい?」
「はい、高校卒業の目途は立っています、今は大学の先生に論文を書く基礎を教えて頂いてまして、今から準備して置けば単位を取るのが楽なんだそうです。
市政改革をテーマに書いてるという訳ですのでご安心下さい。」
「それもスーパー特別推薦入試が有るからこそ経験出来るという事か、現場の実情は大学教授より分かっているのだろ。」
「そうですね、大臣を始め私の周りは生きた教材ばかりです。」
「市の幹部が、千景室長から多くを学ばせて頂きましたと、喜んでいたよ。」
「皆さん行政改革に取り組む意識は高まっていたのですが、実行に移すとなると旧来の手法が頭から離れなかった様です。
それで地域政党時代から行政改革に取り組んで来た自治体の実践を紹介させて頂きました。」
「それぐらい自分で調べて欲しかったな。」
「市長が交代し、遥香システム導入と、戸惑われる事が多かったのでしょう、逆に急ぎ過ぎて失敗されるより良かったと思います。
ここまでの改革、市長としては成果をどう判断されていますか?」
「概ね好評だからね、問題が有ると市が動く前に岩崎高校生会議が解決してしまう事もある。
職員の話しでは前市長時代とは比べ物にならないぐらい、市民の方々が地域環境に興味を持って積極的に取り組んで下さっているそうだ。
私はあちこちのサークルに参加させて頂いているのだが、そこの参加者に、何か問題が有れば教えて下さい、と問いかけると、市長にお願いする前に解決出来るそうな事ばかりだと返って来るよ。
大きな案件が進行中だという事は市民の方々も承知して下さっているみたいでな。」
「そうですか、でも社会活動が活発でない方ほど市政に疎い様で、お年寄りの為の福祉事業が充分活用されてない一面が有ります。」
「広報の問題かな、しかし…、分かり易く作ってあっても、そもそも読まない人がいるからな。」
「はい、その辺りは民生委員、保健委員の組織を拡充する事でカバー出来ないかと試案を作成して貰っています。」
「彼等には今でも随分お世話になっている、負担は増やしたくないのだが。」
「まずは高校生会議メンバーがサポートしながら仕事の全体像を探り、効率化を計る。
その上で人員数が適正なのかどうかを含め問題点を洗い直し、遥香システムでの管理が出来たらと考えています。」
「う~ん、そうだな…、市の職員だけでは手が行き届かない所を担って頂いているが、費用が嵩んでも拡充出来れば安心感が違う、市の関係部署へは?」
「市長が了承して下されば、すぐにでも。」
「分かった、そこが押さえられれば福祉関連で残っている問題は解決しそうだな。」
「ええ、そうなれば大事業、古い市街地の区画整理に落ち着いて取り組めますね。」
「古きを残しつつ道路を拡張、商業農業工業などバランスの取れた地方都市を目指して、完成するかどうか分からない事業だが、子孫の為になると信じてやるしかないのだよな。」
「岩崎関連の企業が入る事で新しく開発された地区は道路も綺麗で快適ですから、少なくとも若い世代の方は受け入れて下さると思います。
古い市街地は道幅も狭く火災時に充分な消火活動が出来るかどうか怪しい所もありますから、多少の反対が有っても説得出来ると思っています。」
「手伝ってくれるのか?」
「もちろんですよ、反対派と向き合う事で政治家としての力量が試されると考えていますので。」
「はは、頼もしいね、市長の後継をお願いしたい所だけど、やはり国政を目指して欲しいかな。」「まだ、うんと先の話ですよ。」
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板垣千景-38 [高校生会議2-08]

「板垣さん、有難う御座いました、これでようやく着工の目途が立ちました。
道路用地の買収は難しくて、今回解決して下さった案件も三件は十年越しだったのですからね。」
「先祖代々の土地とか皆さんそれぞれに思い入れが有りますものね。
今回はテレビ取材を絡めて誤魔化す様な、邪道な交渉でしたが。」
「いえ、板垣さんからお願いされて、意固地な自分が恥ずかしくなったのでは有りませんか。
自分で板垣さんが取材に来ると宣伝して集まった親族の手前も有りますし、ご近所の方にも情報が流れていたのですよね。」
「ええ、市長の訪問に対し取材が入りますのでご迷惑をお掛けするかも知れませんと、事前に話を通して貰いました。」
「近所の方にとっては、早く工事を進めて欲しい案件な訳で、板垣さんの作戦勝ちでしたね。」
「そういう感覚ではなくて…、それより事前準備の段階から少し気になっていたのは、女性職員があまり係わっていない事です、部長はどうお考えですか?」
「土木関係はどうしても男性中心です、また住民との交渉は結構大変、相手から恫喝される事も有りまして女性では荷が重いと考えています。」
「初期段階は男性にお任せするとしても、長引き始めたら色々な手を考えて良かったと思います。
市長が代わって市政が刷新されつつ有るのに前市長に対する批判をしておられた方がみえました。
その方は、今の市政が前市長時代からの単なる延長と捉えられていた様です。
単純に土地に関する交渉だけではなく、市政に対しての理解を深めて頂くといった事をしていればもっと解決が早かったかも知れません。
今回の話し合いで、市の福祉事業がうまく伝わらず充分に活用されていない実態も見えて来ました。
女性職員にバックアップをお願いして市の活動を充分にご理解頂き、市が真面目に仕事をしていると認めて頂く努力をすれば、時間の掛かる交渉でも譲歩を頂き易いと思います。
また、うちのスタッフは、交渉先を事前に訪問して事情を伺わせて頂く中で、始めに担当した職員との意思疎通がうまく行かないままずるずると来てしまった、と感じたそうです。
そこを第三者の目線で改めて説明させて頂き、お話を聞かせて頂いた事で譲歩して下さったと思います。」
「分かりました、今後、交渉の体制を見直します。」
「お願いします、市長室としましても、今回の取り組みを整理した後、職員の皆さんに市民との向き合い方について考えて頂く方向で進めさせて頂きます。」
「そうですか、若い職員中心に意識は随分変わって来ていると感じていますが、私を含めたベテランはまだ行政改革について行けて無いのかも知れません、今一度、組織を見直してみます。」
「お願いします。」
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板垣千景-37 [高校生会議2-08]

「竹本市長、お久しぶりです。」
「千景くんいらっしゃい、忙しそうだけど大丈夫かい。」
「ええ、適当にやっていますから。」
「はは、君は適当にやっていても、私の何倍もの仕事を軽くこなしていそうだな。」
「バックの力ですよ。」
「それでも年明けからテレビ出演が増えるのだろ、無理はしないでくれな。
私のテレビ出演番組については確認させて貰ったよ、行政改革を推し進めている市の市長として話をさせて頂けば良いのだろ。」
「ええ、お話のポイントは考えて下さいましたか?」
「まあ、無難なのは幾つか、ただ千景くんとも相談しておきたいと思うのは道路改良関係でね。」
「道路用地が上手く買収出来てない案件ですね。」
「ああ、交差点改良をして渋滞を減らしたいのだが、現状をテレビで放送したら地権者の反感を買うのか考え直してくれるのか微妙だと思わないか。」
「そうですね、では一度取材に行って来ます、何件有りますか?」
「早急に何とかしたいのは五件だが、結構偏屈な爺さん婆さんだそうだ。」
「う~ん、データは都市計画課と土木課で確認させて頂けば良いですよね…、今までの経緯も確認しておきます。
よろしかったら、軽いパフォーマンスという事で市長もご一緒しませんか?」
「ふむ、そうだな市長という肩書が通用する相手かどうか分からないが、こちらとしては礼を尽くさせて頂いたとアピール出来るな。」
「事前にテレビクルーとしてスタッフを送り込んで話を伺っておき、番組出演交渉させて頂きます。
先方の都合を確認して私達のスケジュールを組んで貰えば良いですね?」
「ああ、市内の事だから移動時間は掛からない、ただ交渉が長引く可能性は有るかもな。」
「有る程度話を聞かせて頂いた上で、こちらの話を受けて下さらない様なら長居は無用です。
途中でも市長は公務を理由に切り上げて下さい。
収録当日は、ご家族の方々や近所の方にも声を掛けて頂く様に話を進めて置いて貰い、私も話が進まない様ならご本人との話は切り上げて他の方に話を伺う事にします。」
「何か策は有るのか?」
「いえ、まだ策と呼べる程のものは有りませんが…、解決の糸口ぐらいは作り出したいですね。」
「それは楽しみだ。
それでな…。」
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板垣千景-36 [高校生会議2-08]

「誠、三十分番組、CMを抜くと二十四分程度の番組を作る事になったわ。」
「特番なのか?」
「特番というか年始の時間調整で使う予定、視聴率より内容重視の真面目な番組にしたいそうよ。」
「低予算という訳だな、それで内容は?」
「情報関連で柱は二つ、現代社会に氾濫する大量の情報が、虚偽の情報や求めていない情報を多く含んでいるという現状に対して、私達はどう対処して行けば良いのかを探ってみる。
もう一つは遥香システムという情報統括システムによって行政改革が推し進められているという、まあ宣伝ね。」
「こちらでする事は?」
「高校生会議で二週間以内に合格点をあげられるシナリオを完成出来たら、それを採用するわ。
間に合わなかったら局の側で作って貰うから安心してね。」
「チャンスを作ってくれた訳だね、すぐに情報を流すよ。
その感じだと学生の手で完成まで持ち込む事も有りなのか?」
「ええ、学生サイドで制作責任者を立てて、局の担当者と交渉する事になると思うけど。
完成度に応じて局側で手直し、その割合に応じて請負金額が変動するという形も有じゃないかしら。
もちろん出来栄えによっては次回も有るわ。」
「分かった、それなら…、一つ目の柱は千景が大学に送った論文を元にすれば良いのだろ。」
「ええ、森教授に手伝って頂くなら私からも連絡を入れるわ。」
「遥香システム関連は…。」
「多くの人が関係する事で多数決の論理が自然に成立している、でも少数意見にも常に心を配るシステムになっているという事は押さえて置きたいかな、後は如何に行政改革が進んでいるかをお知らせすれば良いわ。」
「色んな分野でかなり進んでいるから、どれをアピールするか悩ましい所だな、まあ一般受けし易そうなのを選んで貰うか。」
「遥香システムがなかったら、このスピード感は無かったと視聴者の方が気づいて下されば良いの、内容面は特に重視しなくて良いわ。」
「あっ、あくまでも遥香システムなんだな、その方向で説明していくよ。
番組の出演者はどうなる?」
「私以外のギャラは制作費と一括になるから、大勢出すと一人当たりの金額が寂しくなるでしょうね。」
「はは、演者は千景だけでも良いのかな。」
「ええ、問題ないわよ。」
「千景としてはどうまとめるのかスタッフに伝えておきたいのだが。」
「そうね、制御不能に陥りそうな膨大な量の情報を、遥香システムで整理、制御して行政改革を推し進めているという印象を持って頂くという感じかな。」
「なるほどね。」
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板垣千景-35 [高校生会議2-08]

「千景さん、今日もお疲れさまでした。
少し先の話しになるのですが、みどりの風が政権を握ってから一年になるのに合わせて、ここまでを振り返る企画の話が出ています、千景さんメインでお願いしたいのですが如何でしょう。」
「そうですね…、党からもゲストを呼んで、今までして来た事、今進めている事、これから取り組むべき課題、といった内容でよろしいですか。」
「はい、ゲストの人選はどの様に?」
「今夜、大臣達との食事会がありますので、その時に相談しておきます、収録で構いませんよね?」
「はい。」
「う~ん、一年をまとめたVTRを挟むと話す時間が短くなってしまうかしら。」
「特番という選択肢も有ります。」
「そうですか、そうなって来ると、他局や他党との兼ね合いも考えないと行けないですね。
月曜日に党の広報部から連絡を入れさせますので、その担当者と調整という事でお願い出来ますか、人選は進めておきますので。」
「分かりました。
他局と言えば先日の放送見ましたよ。」
「如何でした?」
「大物相手にというか、相手にもせず、最後を締めてましたね。」
「まあ、特に意見を求められる訳でも無く、話したい人が話している感じでしたから、座ってるだけでギャラの発生する楽な仕事かと思ってたのですよ。
そしたら、終盤と感じられるタイミングでご指名でしょ。
そこまでの話をまとめて締めくくるしかないじゃないですか。」
「あの感じではこの先も出演要請が有りそうですね。」
「ええ、党の顧問として一つの局だけに出演というのは問題が有ります。
一月の学年末試験終了後からは、すでに幾つか要請が来ていまして調整中です。」
「うちの他番組には如何です?」
「要請が有れば検討させて頂きます。」
「バラエティー番組にも出演して下さい。」
「私は向いてないと思いますよ。」
「そのバラエティー向きで無い所が逆にミスマッチで面白いのです、レギュラー番組の視聴者層を広げる事に繋がるかも知れません。」
「そうか、局の人はそういう発想をするのね。」
「千景さん的に出たい番組とか、やってみたい企画とか有りませんか?」
「そうね…、出たい番組はないけど、情報について考える番組は企画してみたいかな。」
「情報ですか…。」
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板垣千景-34 [高校生会議2-08]

「お疲れ様、誠くんどうだった、表舞台に引きずり出されて。」
「さすがに緊張しました、それより千景の彼氏としては如何でしたか?」
「悪く無かったわよ、でも、個人的な将来設計を二週続けて放送させて貰って良かったかしら、別かれましたってなった時のダメージは大きいかもよ。」
「まあその時はその時です、結婚なんて考え過ぎていたら出来なくなってしまうそうですから。」
「私以外に考えられないから大丈夫よね。」
「あ、ああ。」
「まあ、お熱い事で。」
「今日は結婚、出産、子育て、人生設計を考えるきっかけとなったでしょうか。」
「そうね、少なくとも高齢出産のリスクを考えて頂けたと信じたいわ、今回あまり話せなかった子育て関連については今後のテーマにして行きたいわね。」
「はい、子育てと女性の家庭外労働を考えると総合的な支援体制が必要だと思います。
母子家庭や父子家庭でも無理なく子育てが出来る、仕事を持っている女性が安心して子育てが出来る社会にして行きたいです。」
「そうね、千景ちゃんのメインテーマは学校を取り巻く問題だけど、そう言った問題とはどう取り組んで行くの?」
「私の、という形では有りませんが、私達が思いつく社会問題は全て岩崎高校生会議の遥香システム上で検討されています。
学校関連はその一つ、数え切れないプロジェクトが同時進行していると考えて下さい。」
「それを千景ちゃんが仕切ってるの?」
「仕切る、と言う程の事はしていません、進行状況をチェックしている項目は幾つか有りますが、協力要請が無ければ特に動きません。」
「そっか、規模が大きいって事、忘れてたわ、今は何人ぐらい動いているの?」
「う~ん、カウントする気にならないのですが、日本全国だと何万人と言う規模でしょうか。
こうしてる間にも参加者は増えていますから。」
「その人達は同じ考え方なのかしら?」
「そうですね、全く同じという事は無いと思います。
でも岩崎雄太社長のお考えに沿っているという事で、有る程度の意思統一はなされていると思います。
労働者の事を第一に考えた企業改革を岩崎から日本中に広げて、貧困層をさらに減らして行こう、より住み易い日本にしようと考えている人が集まって来ています。」
「岩崎関連で働いてる人ばかりなの?」
「いえ、幅広い方々が参加して下さっています、色々な意味で偏らない事は大切ですから、意識的に呼びかけさせて頂いた結果です。」
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